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2023年冬オーストラリア»20日目 ファレルフラット-バーラ-ジェームズタウン
タスマニア州、ビクトリア州、南オーストラリア州、ニューサウスウェールズ州
2023年02月23日(Thu)
20日目 ファレルフラット-バーラ-ジェームズタウン
他のキャンパーがおらず、鳥のうるささもない静かなキャンプ場で、朝を迎えた。食料は持っていないのでコーヒーだけ飲んで出発する。
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20分ほど走ってバーラ(Burra)に到着する。カフェに入って朝食。聞いたことのないトレーディ(Tradie)という名のサンドイッチを注文する。トレーディーとは労働者を指す言葉で、朝食でトレーディーといえば鉱山などの肉体労働者のためのエネルギーいっぱいのメニューを指すそう。出てきたのはベーコンと卵をたっぷりと挟み、さらにバターと蜂蜜をたっぷりと垂らしたものだった。
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常連らしき客が次々とやってくる人気の店で、古いアンティークなコーヒーミルなどを並べていた。
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バーラは、1845年に見つかった銅鉱床採掘のために設立された鉱山町で、19世紀半ばには世界の銅供給の3分の1を占めるほどの産出量で賑わっていた。しかし、繁栄は続かず1877年には閉山となった。オーストラリアで最も保存状態の良いビクトリア朝時代(19世紀後半)の町の1つであり、歴史的な観光の中心地となっているとのことだが、往時の建物がそれほど多く残る訳でもなく、写真のタウンホールが目立つ程度で寂れている。
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鉱山跡まで登れば150年前に建てられたタワーなどの遺物がたくさん残っている。観光案内所に立ち寄って鍵をもらえば鍵の掛かった場所にも入れたようだが、現地に着いてから知ったので、そういう場所は外から見ただけ。
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1971年、新しい露天掘り技術を用いて採掘が再開されたが、操業は10年続いただけで、再びストップした。露天掘跡に貯まった池の色が青いのは銅の色か。
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13時20分にジェームズタウン(Jamestown)到着。開拓の歴史を壁画にしてあるのが面白い。
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久しぶりに大きなスーパーがあり、日本では中々食べる機会のない羊のモツが色々売っていた。全種食べてみたいが、一パックのサイズが大きいので、一つしか買えない。悩んだ結果、心臓を買ってみた。公園のべーべキュー施設で野菜と一緒に炒める。ジューシーでうまい肉だった。
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本日の宿はジェームズタウン郊外にあるワイナリーのゲストハウス。タイ人の奥さんが果樹園や菜園などを案内してくれる。ブドウやリンゴ、ブルーベリーなどの木があり、自由に食べて良いと勧めてくれるのがうれしい宿だ。
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ワイン用のブドウ畑も散歩できるし、ブドウを食べて良いというのもうれしいところだ。バロッサバレーと違ってワイン用のブドウは少し時期が早いようで、小さくて酸っぱいのが多い。食用のとは品種も育て方も違う。
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欲張って、今日一日で食べきれる量ではないほど収穫させてもらった。
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夕食は、スーパーで買ったコールスローサラダとチーズ、そして菜園で収穫したニラやセロリをつまみにワインを飲む。
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居心地が良い部屋で、フルーツ食べ放題というのもうれしく、急遽延泊を決め、明日もここに滞在することにした。
宿の予約がインターネットで簡単になり、今は予約するのが当たり前になっている。宿側も予約が当然になったために、予約なしで宿に行っても泊まれないことが多いため、私自身も計画を決めて旅をするようになった。良いところだからといってその場で急に連泊を決めたのは本当に久しぶりで、なんだか懐かしい気分になる。