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2023年冬オーストラリア»22日目 ジェームズタウン-ピーターバラ-ユンタ-マンナヒル-オラリー
タスマニア州、ビクトリア州、南オーストラリア州、ニューサウスウェールズ州
2023年02月25日(Sat)
22日目 ジェームズタウン-ピーターバラ-ユンタ-マンナヒル-オラリー
昨夜遅くまで飲んでいたので起きるのが辛い。オーストラリアに来て3週間、初めての雨が降っている。温帯気候帯が終わり乾燥気候の地域に入る時に初めての雨とはちょっとびっくりだ。
朝食をとっている間に雨は止み、10時過ぎに出発する。暗くなって見に行くまであまり意識していなかった風車だが、改めて見ると、遠くまでたくさん続いている。
昨日移動していれば、エアーズロック方面とパース方面の分岐となるポートオーガスタに行く計画だったが、さして見たいものがある訳ではなかったので、ポートオーガスタはカット。ここから方向を東に変え、ニューサウスウェールズ州のブロークンヒル方面に向かう。
ジェームズタウンの町を経由するのは少し遠回りだが、一昨日食べた羊の心臓がうまかったので、今日も他の内臓を食べようと一度戻ってスーパーに立ち寄る。今回は羊のレバーを購入。昼食には早すぎるのでピーターバラ(Peterborourgh)まで移動する。
11時過ぎにピーターバラのビクトリアパークに到着する。まだ昼食には早すぎるが、確実にバーベキュースペースがあると考えられる場所はこの先ずっとない。雨が再び降りそうな天気の中、テーブルセットにも屋根があるのはありがたい。ここでのんびりと調理をすることにした。
羊のレバーは大きくて一度に食べられる量ではないが、ここで全部調理する。家庭菜園のニラを結構もらって来ていたが、レバーがあまりにも多く、レバニラ炒めというよりはニラ入りレバー炒めだ。レバーは甘みがあってトロトロ、すごく美味しい。
ピーターバラの10数キロ先でバリアハイウェイに合流する。バリアハイウェイはオーストラリア最大の都市シドニーと第5の都市アデレードを結ぶ国道A32の大部分を指す名称で、オーストラリアの主要道路の1つとなっている。長い州境を持つオーストラリア州とニューサウスウェールズ州だが、そこを越える舗装道路はこのバリアハイウェイのみ。どこからどこを目指しても、この2州をまたぐ車はこの道を走ることになる。そこから州境までの220キロは商店のあるような町はなく、ガソリンスタンドと食堂メインのホテル、キャンプ指定地といった施設が何ヶ所かあるのみ。ニューサウスウェールズ州のブロークンヒルまでの250キロを一気に走るのが一般的であるが、途中で泊まってみたい。
ピーターバラではのんびり過ごし、捨てずにおいていたペットボトルに飲み水を詰め、出発したのは13時20分である。農地は見当たらなくなり、茶色と薄緑色の草が広がる荒涼とした風景が続く。50キロほど走り、無人の休憩所に車を停めて周りを少し歩こうと思ったが、ハエが多くてすぐに出発。14時半にユンタ(Yunta)到着。人口60人で一応町といえばいえる規模の集落だ。ぽつんとホテルがあり、ガソリンスタンドもある。
オーストラリアの植物検疫は厳しいことで知られているが、なんと州を越える時にも植物検疫がある。南オーストラリア州に持ち込んではいけない果物や野菜のリストがキャンプ指定地に貼ってある。間違って持ち込んだものはここにあるごみ箱に捨てるようにと書いてあった。リストにある果物などに卵を産み付けるハエがニューサウスウェールズにいるため、捨てるにしてもその辺のゴミ箱ではダメだそう。
15時10分、ユンタ出発。平らな大地にまっすぐ道が延びている。乾いた景色に似つかわしくないどんよりとした曇り空だ。
ハイウェイと平行している線路に列車がやって来た。
先頭から最後尾が一度には見えないほど長い貨物列車だ。
特に見どころがない道中では、ウィニニニー(Winnininnie)にある巨大サイコロ(The Big Dice)は見どころの一つ。
16時にマンナヒル到着。ここもホテルがポツンとある。ミュージアムとあるので入ってみたが、感じの悪いおばさんがおり、すぐに出てしまう。
家は他に何軒かあるが、生活感はなく、人の姿は見られない。鉄道駅もきれいだが、鍵がかけられており、現役なのかどうかも怪しい。
マンナヒルを出たところでエミューが道を横切った。見た目がダチョウに似ている飛べない鳥だ。
道路を横切った後は、道路と平行に走ってくれたので、エミューをじっくり観察することができた。
他にも動物がいないかとスピードを落とし走っていると何かいる。野生化したヤギのようだ。
17時に本日の宿泊予定地であるオラリー(Olary)に到着した。ここもホテルがポツンと一軒。
ホテルの前に新しくてきれいなトイレがあり、その周りがキャンプ指定地だ。ホテル以外の建物は廃墟になっており、人が離れてからかなりの年数が経つと思われる。
昼のレバーがほぼ半分残っているので、夕食は再びレバー炒め。チーズもあり、ワインを飲むが、甘いトウンワインなので、飲んだのは少しだけ。昨日飲み過ぎているので、少しで十分だ。
再び貨物列車がやって来た。今回のも長い。今日はほとんど日が射していなかったのに、夕陽が列車と看板にあたっている。
西の空を見ると雲と地平線のわずかな隙間に太陽が顔を出している。
テントに日が射し、良い感じ。
地平線に沈む夕日なので影が本当に長い。
ハイウェイと鉄道に挟まれたキャンプだが、夜は動物の声もなく、静かだった。