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2023年冬オーストラリア»24日目 ブロークンヒル-シルバートン-ブロークンヒル
タスマニア州、ビクトリア州、南オーストラリア州、ニューサウスウェールズ州
2023年02月27日(Mon)
24日目 ブロークンヒル-シルバートン-ブロークンヒル
宿でシリアルの朝食をとり、シルバートン(Silverton)へ向けて出発する。ブロークンヒルの町を抜けると幅広い道路はひたすらまっすぐに伸びている。約30分でシルバートンに到着する。
シルバートンはブロークンヒルの北西26キロに位置する小さな村だ。1875年に銀鉱床が発見され、1880年に町となった。町は急速に発展し、1890年代には人口が3000人に達したが、その頃がピーク。より豊富な鉱物に恵まれた鉱床がブロークンヒルで発見され、人々は一気に移り住み、1901年には人口300人を切ってしまう。その後はブロークンヒルの住民のレクリエーションの場として存続をしてきた。1960年代まで続いた鉱山会社の支援がなくなると、シルバートンは本格的に廃れてゆき、ゴーストタウンといわれるまでになった。19世紀のコロニアル様式の建物や砂漠の美しい風景のおかげで、様々な映画やCMがここで撮影されるようになり、現在は観光地として知られている。2021年の人口は48人しかいないが、ホテルやベーカリーがあり、たくさんの博物館がある。
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ビンビパークのキャンプ場でうるさかったガラーがベーカリーの庭先にたくさんいたが、暑さのためか、おとなしい。
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博物館がいくつもあったが月曜日だったために大半が閉まっている。
ジョンダイノンギャラリー(John Dynon Gallery)も閉まっていたが、外に数多くの作品を展示しており、面白かった。
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Mad Max は、1979年公開のオーストラリアのアクション映画で、日本でも人気のあったと記憶している。この映画の続編がMad Max 2 で、シルバートンやブロークンヒルで撮影され、1981年に公開された。Mad Max 2 博物館は、Mad Max 2で実際に使われた品々を展示している博物館で、シルバートンでは最も人気のある博物館だ。
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シルバートン公立学校は、1884年から1970年まで運営されていた学校で、2009年からは学校&教育博物館として運営されている。
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他にもいくつかの博物館になっている建物を見学したあとは、周辺の線路跡、井戸跡などを訪れ、枯れ川を歩いたりする。
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ピンク色の胡椒のような実をつけた木が何本も生えている。宿の中庭にもあって胡椒じゃなくて毒があると言われたが、どう見てもペッパーツリー(コショウボク)で間違いない。胡椒とは違うし、ウルシ科の木なので樹液でかぶれることもあるようだが、実はピンクペッパーとして食用スパイスとして売られているものだ。
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中心部に戻ってホテルのメニューなどを見る。ブロークンヒルとさほど変わらないメニューだ。時間帯もあるが、誰も食事をしていない。
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11時くらいに出発し、北へ10キロほど進んだところにあるアンバーアンバーカ貯水池へ向かう。途中の景色は乾燥した半砂漠地帯で、いかにもアウトバックという感じがする。
アンバーアンバーカ川に水があったためにこの辺りに人が住み、結果として鉱山が発見された。今は大きなダムを造り、大切な水源地となっている。
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ダムを見下ろす場所でピクニックランチをする。焼きそばサンドにフルーツの昼食。黄色い粒はメルボルンの学園祭でもらったゼリービーンズ。
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食事中ずっとツバメが集団飛行の練習をしていた。これから北に移動するのだろう。
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11時にダムを出発し、同じ道を通ってシルバートンに戻る。スーパーで買い出しをし、1時半頃宿に戻り着く。
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夕方から夕陽で有名なリビング砂漠州立公園を訪れる予定で、夕陽を見ながらピクニックディナーと思っていたが、揚げたてのメンチカツ(ビーフシュニッツェル)とポテトがうまそうで、味見。美味しくて結局全部食べてしまった。
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準備出来次第市内観光に出るつもりが、お腹一杯で眠くなり、昼寝。あっという間に出発時間となった。市内観光がなくなったので、市内にあるモニュメントの一つにだけ立ち寄った。
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州立公園の入場料は入口の無人料金所で支払うのだが、支払い方法がクレジットカードのタッチ機能のみ。いつも使っているクレジットカードはタッチ機能が付いていおらず、付いているカードはホテルに忘れてきていた。すごすごと引き返す。この公園に呼ばれてないのかなと感じ、もう行くのを止めようかと考えたが、それも悔しい。結局ホテルからカードを持って来て、リビング砂漠州立公園に入場する。
公園では何度かカンガルーを見かけた。タッチ支払いのみというシステムに苦労し、いらだっていたが、かわいいカンガルーに癒された。
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公園の最も高い丘の頂上に12の彫刻がある。The Sculptures と呼ばれ、世界各地から招へいした著名彫刻家が1993年にここで作った作品群である。
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夕陽の時間までに少し時間があるので丘の下まで続くトレッキングコースを往復してくると、良い時間になった。
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彫刻群で見る夕日はとても有名で多くの観光客がその時間に合わせ集まってくる。テーブルセットを持って来て、ワインとつまみを並べている人が何組もいる。人が多くてゆったり飲みながら夕陽という雰囲気ではないのだが・・・。
西に建っている彫刻の1つに丸い穴があり、そこを通しての夕陽が美しく、みな順番に同じような写真を撮ってゆく。
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20時過ぎに宿に戻って来た。夕食はパスし、少しだけワインを飲んで寝る。