旅して»旅紀行»旅日記» 2025カナダ、アラスカ»10日目 フェアバンクス-デナリ国立公園(サヴェージ渓谷トレイルなど)

2025カナダ、アラスカ

カナダは、バンクーバーから北極海へ
アラスカはアメリカ50州ドライブ49州目

2025年06月19日(Thu)

10日目 フェアバンクス-デナリ国立公園(サヴェージ渓谷トレイルなど)

 今日からアラスカドライブのハイライトであるデナリ国立公園に向かうが、残念ながら朝から曇天。北米最高峰のデナリ山を見たいが、この空模様では難しい。どうしても見たいと思い、元々デナリ国立公園の日程を長めにとっていることもあり、今日は無理せずゆっくりと向かうことにする。
 朝食は昨夜の残りだが、ボーンブロース(スープ)が付いている。朝から豪華な食事を時間かけて楽しんだ。
25/06/20 01:13:34
 チェックアウトの10時半まで部屋で過ごし、出発したのは10時45分。フェアバンクスの西隣にあるエスターで給油。エスターは20世紀の初めに金鉱として栄えたところで、ガソリンスタンドの売店の壁には当時の製錬の様子が描かれていた。
25/06/20 03:58:18
 出発の頃から晴れてはきたが、雲は多く、雲に隠れていることが多いデナリ山を見るのは難しそう。
 デナリ国立公園は世界中から観光客が集まる人気の場所だ。ピークシーズンの今は、宿もキャンプ場も早くから埋まっている。2ヶ月前に探した時点で、今日のキャンプ場は空きがなく、ホテルもクチコミ評価の酷いところしかなかった。幸い明日のキャンプ場は予約できたが、問題は今夜。国立公園手前でテントを張れそうな場所をいくつかチェックしたが、あまり良い場所はない。
 13時20分にデナリ国立公園に到着し、まずキャンプ場の受付をしている売店を訪れた。ダメもとで今夜のキャンセル待ちをしようかと思っていたら、なんと事前予約不可のテントサイトがあり、今日はそこに泊まれることになった。しかも明日の予約してあるサイトは4000円以上払っているのに、予約不可だったサイトは2700円ほど。分かっていれば最初からこちらを狙っていたはずだ。安い上に同じサイトに連泊出来たのに…。でもとりあえず、今夜の泊まる場所が決まってホッとした。
 まずはサイトに移動してテントを設営。テーブルセットも各サイトにあって、居心地のよさそうなキャンプサイトだ。
 そして国立公園のビジターセンターへ。地図をもらって、展示を見学。ナショナルパークにいる動物の展示やゴールドラッシュの頃に集まった人々の暮らしの様子の展示がおもしろかった。
25/06/20 07:45:38
 ハイウェイに近い公園入口から自家用車が入れるのは15マイルのみ。通常時なら85マイルの地点まで観光用のバスがあり、これに乗って行くのだが、現在は道が崩れており、観光用バスも43マイル地点までしか入れない。85マイル地点まで行けばデナリ山は大きく見えるそうだが、43マイル地点ではハイウェイの一番近い所よりもずっと遠くになってしまう。それなら自家用車で行ける所までで良いかなという気にもなってくる。今日のキャンプ場は0マイル地点だが、明日のキャンプ場は13マイル地点。バスに乗らないと決まれば、明日15マイル地点周辺を散策することにして、今日は入口近くのトレイルで決まりだが、決心がつかず今から15マイル地点を見に行くことにする。
 動物がいつ出てくるか分からないのでゆっくり走るが、10数マイルなんてあっという間。キャンプ場入口の手前にこの道で初めてデナリ山の見えるビューポイントがある。ちょうど晴れて来ており、遠くに雪山が見える。
25/06/20 08:45:28
 デナリ山が見えたと思い嬉しくなって、山を見ながら車内で昼食をとる。
25/06/20 08:25:02
 食事をしてから駐車した場所から離れた場所にある案内板を見に行くと…、デナリ山のみ雲の中で見えていないのであった。
25/06/20 08:46:40
 気を取り直し先に進む。自家用車で入ることのできる最後の15マイル地点に車を停め、サルベージリバー周回トレイルを歩く。1周1.7マイルで、コースタイム1時間の平坦なトレイルなので、今回は妻も歩いてくれた。ここでも動物を探しながらなのでゆっくり歩く。
25/06/20 09:10:28
 周回コースといっても実際は川の両岸を往復するにすぎず、橋が折り返し地点だ。
25/06/20 09:33:58
 帰路でようやく動物がいた。ホッキョクジリスだ。
25/06/20 09:47:08
 今度はライチョウ発見。近づいてもあまり逃げない。このオスのすぐ後ろにはヒナを連れたメスもいた。
25/06/20 09:52:36
 さらに進むとまた別のライチョウ。こちらはメス一羽で、さらに近づいても全く逃げないのでじっくり観察できた。
25/06/20 10:05:42
 ホオジロの仲間のミヤマシトドなど、数種の小鳥も見ることが出来た。ちょうど一時間ほどでハイキング終了。車道の大きな橋を渡って駐車場に戻る。橋の上からもデナリ山が見えるらしいが、雲がどんどん広がっており、見えそうにない。
25/06/20 10:17:06
 今度は車で2マイル戻り、明日泊まるキャンプ場の下見。そしてそのキャンプ場から歩いて行けるマウンテンビスタ周回トレイルを歩くことにした。こちらは0.6マイルで、コースタイムは30分だ。手前の雪山は良く見えるがデナリの方向は真っ黒な雲に覆われてしまった。
25/06/20 10:47:16
 歩いても痛みが出ないほど足が回復し嬉しかったようで、妻は川で顔を洗ったり、薪を拾ったりで、楽しそう。
25/06/20 11:09:30
 車に戻る寸前に雨が降り出した。雷が何度も落ちており、稲光が山に落ちるのも度々見えた。雨足が落ち着いたところで出発する。途中、ヘラジカの親子と遭遇。ヘラジカはものすごく大きな動物で、成獣の体重はオス平均500キログラム、メス平均380キログラムだそう。立派な角が生えるのはオスだけで、メスには角が生えない。遠目には馬のようにも見えるが、すぐ近くでそのサイズを見るとヘラジカ以外には考えられないような巨体である。
25/06/20 11:31:44
 雨足はだんだん強くなり、キャンプ場に戻るころにはものすごい豪雨になっていた。テントに行くわけにも行かず、受付をした売店に行ったのが18時45分。ここにはシャワーやコインランドリーもあるのだ。しかし、あまりに雨が強くて、そのまま車内で夕食をとる。雨が弱まってからシャワーを浴び、寝る準備を済ませてテント近くの駐車場に戻ったのは21時半だった。本日の走行は246キロ。
 キャンプ場内は通路が水没し、トイレに行くのが大変になったりしていたが、テント周辺は水はけがよく問題なし。テント内も濡れておらず助かった。
« 9日目 ガースル川-デルタジャンクション-ノースポール-フェアバンクス