良い宿でぐっすり眠れた。朝食後も部屋で過ごし、先々の計画を立てる。
11時にチェックアウト。最初は昨日来た道を戻る。高速道路の1号線と3号線の分岐で、グーグルナビが間違った方向を示していたのを標識で気づいたが、車線変更は間に合わず。おかげで大回りして、しばらく下道を走る羽目になった。高速を戻る前に給油をし、スーパーマーケットへ。ここで虫よけスプレーを購入した。高緯度地方の夏は蚊が多く、日本から持って来たカトリスだけでは大変だったのだ。
13時半頃から大きな氷河が見えだした。車でアクセスできる氷河としては米国最大で、氷河の上を歩く人気のツアーで知られるところだ。ただこのツアー、アラスカ在住者は50US$なのに、州外在住者は3倍の150US$。それだけで参加する気が萎えるが、アラスカ在住者の友人がアラスカ在住者と一緒なら60US$という料金体系で…。

ハイウェイ沿いに何ヶ所も展望台があり、見える角度がどんどん変わっていくのがおもしろく、何ヶ所かでストップする。最後のビューポイントで氷河を見ながらランチとして昨夜とほぼ同じメニューの弁当を食べた。

トックの手前で焦げ臭さの漂う場所があった。山火事である。無事通過でき助かった。
18時にトックに着いた。カナダから来た時に最初にあった町だ。小さなところなので一度来ていると勝手知ったる町という感じがする。前回と同じスーパーで買い出しをし、前回と同じガソリンスタンドで給油する。この先携帯の電波が入らなくなるのでしばらく車内でインターネットをし、19時前に出発する。
来た時と同じ道なのは20キロほど、その後はテイラーハイウェイを北に進む。途中車内で弁当の夕食。雨が降り出した。舗装路と未舗装路が交互に出てくる道だが、未舗装区間も悪い道ではなく、雨はホコリが立たない分ありがたいくらいだ。

21時15分、チキンに到着する。人口10人ほどの集落だが、キャンプ場やバー、土産物屋などが並んでいる。アラスカのゴールドラッシュで出来た集落が今も現存していることで人気のある観光地となっているのだ。

チキンの名前にあやかって、鶏のモニュメントや看板がやたらとある。金鉱の町だったことを示す道具も色々な場所に置いてある。

公衆トイレもひよこ。

鉱山施設も残されており、見学することもできる。

チキンにはキャンプ場が3つあり、そのうちの一つは無料なのでここで泊まる計画だったが、予想外に人が多い。静かなところで寝たいので、先に進むことにする。
チキン出発は21時50分。ここからはずっと未舗装道だが、道は締まっていて走りやすい。

野ウサギがいた。

22時35分、川沿いの空き地でテントを張る。本日の走行は665キロ。久しぶりに600キロを越えた。
ずっと北に走ったので、緯度は再び北緯64度を越えている。真夜中の太陽にはならないが、夜遅くなっても明るいままで、テントで寝るにはアイマスクがいる。
