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2025カナダ、アラスカ

カナダは、バンクーバーから北極海へ
アラスカはアメリカ50州ドライブ49州目

2025年06月26日(Thu)

17日目(後半) イヌビク-トゥクトヤクトゥク

 16時40分、イヌビクを出発する。この辺りまで来るとツンドラ地帯なので木はなく、草原が広がる。道路は永久凍土の上でも崩壊しない特殊な工法のためか、全く荒れておらず走りやすい。
25/06/27 08:40:02
 地図を拡大して見てもらえば分かるが、この辺りは無数の湖がある。実際に走ってもずっと次々と湖が現れ、すごいところに道を作ったなぁと感心してしまう。
25/06/27 10:34:40
 19時50分、トゥクトヤクトゥクまで残り約10キロ地点のビューポイントに到着。極地特有のピンゴと呼ばれる永久凍土によって出来る円錐状の丘が辺りにいくつも見えている。世界中のツンドラ地帯にピンゴが形成されているが、この辺りが一番ピンゴの密度が高いのだそう。ピンゴの成り立ちなどの案内板が木製のプラットフォームに建てられている。雨が降るとどこもドロドロになるのでテントを張るならここが良いと聞いたが、あまり良さげな場所ではない。雨は降りそうにないのでここでキャンプはなさそう。
25/06/27 10:51:18
 20時過ぎにトゥクトヤクトゥク到着。
 この村のレストランは2軒しか地図にはない。時間が遅いこともあり、まずはそのうちの一軒グランマキッチンを訪れた。北極海に面したレストランで、室内でも外でも食事ができる。
25/06/27 11:13:20
 店内には手工芸品がたくさん並べられている。土産物として販売しているのだがあまりに高くてビックリ。
25/06/27 11:14:48
 レストランのメニューにある食べ物は普通のカナディアンだが、クチコミによればイヌイット料理も出しているという。今日あるイヌイット料理はカリブースープとドライフィッシュ、バノックだけなので全部注文。カリブーの肉を食べる機会はそうないのでありがたい。魚は、ホワイトフィッシュ(サケ科の淡水魚)で日干ししてスモークをしたもの。鱗は付いたままなので皮は食べられず。バノックはファーストネーション(アメリカインディアン)のところでは揚げパンだったが、ここのは普通のパンだった。値段の割に量が少なすぎたが、イヌイット料理の体験なので妻は大喜び。
25/06/27 11:19:40
 海辺には流木がたくさん流れ着いており、たき火には困らなさそう。
25/06/27 11:40:38
 民家の壁に色々な道具が飾ってあった。
25/06/27 11:46:36
 釣り竿を持つ人をよく見かける。この2人もそうだが、歯並びが悪く、抜けてしまっている人が多い。伝統的な食事から現代食に変わってしまい何らかの栄養素が不足しているのかも。心配になるほどその比率が高いのだ。
25/06/27 11:48:56
 夜9時になっても子供たちは普通に屋外で遊んでいる。冬はずっと暗いのだから夏の今はたくさん遊ぶのは良いことだろう。
25/06/27 11:51:04
 鹿の角などツーリストが喜びそうなものを飾っていたこの家はツアーガイドの家だった。妻がどうしても食べたいと思っているマクタク(クジラの皮下脂肪)の手に入る場所を聞いたところ、一人30ドルで食事として作ってくれるという。おそらく今から持っている人を探して誰かに作ってもらう様子。時間がかかりそうで嫌だと思っていたら、妻が諦めてくれ助かった。
25/06/27 11:51:52
 マップにあったもう一軒のレストランへ、入口が閉まっていたが妻は突撃。
25/06/27 12:24:56
 もともとここはレストランではなく、予約制の弁当販売専門の店。明日大きなイベントがあり大量予約があるので、おばさんは店を閉め準備をしている所だった。しかし、妻の熱意に負け、家に入れてくれたおばさんがエスキモー料理についていろいろ教えてくれた。
25/06/27 12:05:10
 冷蔵庫や冷凍庫にあるストックを色々見せてくれた。卵は何と白鳥の卵、でかい。周辺の湖に住む野生の白鳥の巣からとってくるのだそう。
25/06/27 12:08:08
 妻待望のマクタクも在庫があり、売ってもらった。もう一品、アークティックチャールも購入。こちらは日本名はホッキョクイワナで、これもサケ科の淡水魚。ホワイトフィッシュよりは大型で見た目が鮭に近い魚だ。
 マクタクを入手し、やっとここから観光だ。まずは伝統的ソッドハウス。エスキモーの伝統的な家はイグルーだろうと思うが、ここではこのタイプも使っていたのか。
25/06/27 12:28:34
 土屋根の上に再びホッキョクジリス。いろんな場所にいるがかわいいのでついつい見てしまう。
25/06/27 12:29:42
 隣にあったのが、ソッドハウスの土を取り払ったもの。構造が良く分かる。しかし、ツンドラ地帯に木はないはずで、流木じゃあ出来そうにないなどと思っていたが、伝統的にこの地域では流木を使って作っていたのだそう。素晴らしい。
25/06/27 12:30:14
 民家の壁に毛皮が干してある。屋根の骨からしてトナカイの皮?
25/06/27 12:34:46
 そして最北端までやって来た。キャンプ指定地になっていて、大勢のツーリストがキャンプしている。有料だが、夜間なのでもう受付のブースが閉まっている。夜間どうするのかも案内は見当たらず、なんとなくテントは張り難い。というより人が多過ぎて、それが嫌。北端には世界各地の方向と距離を示すポールがあった。北極まで2287キロ、まだまだ遠い。
25/06/27 12:41:40
 一番北端から北方向の北極海。
25/06/27 12:46:30
 22時前でまだまだ高い太陽。
25/06/27 12:52:48
 キャンプ指定地で泊まるのは止め、町を出て泊る場所を探すことにする。道路脇にあったソリ。
25/06/27 13:47:00
 遅すぎて閉まっているインフォメーションに立ち寄って地図を見ていたら車が停まって、兄ちゃんが話し掛けてきた。インフォメーションで働いているそうだ。キャンプできるところを尋ねたら、やはりキャンプ指定地が良いという。管理はインフォメーションの人で、この時間からならお金は払わずで良いとのこと。迷ったが、静かな場所で寝たいので先に進んだ。
 来る時バーベキューをしていた人がいた公園に行くと、デイユースのリクリエーション施設だった。ピンゴが点在する場所にあり、ピンゴの方にトレイルが造られている。
25/06/27 14:16:12
 焚き火でバーベキューをする設備まであって、ここで泊まりたくなる。デイユース施設と書いてはあるが、泊まってはいけないとの掲示はない。かなり迷ったが、後から注意されて動くのも面倒なので先に進む。
25/06/27 14:16:54
 トゥクトヤクトゥクのウェルカム看板に Land Of The Pingos とある。やはりピンゴが自慢の土地なのだ。この看板を撮るとちょうど下にピンゴが見えるのが素晴らしい。
25/06/27 14:26:10
 さらに少し走ってやっと良いテント場所が見つかった。北極海到達記念で今日は周りを気にせず酒が飲みたかったのだ。お酒は2リットルボトルのベリーサイダー(アルコール度数7%)。つまみは、ひまわりの種、ピカンナッツ、チーズ、ソーセージ、ホムス、トルティーヤ。真夜中の0時、北極圏ゆえに沈まぬ太陽が横に進むのを見ながら、乾杯!
25/06/27 14:51:58
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