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2023-24年地中海»14日目 ハマメット-ケルアン-ラカダ-トゥジェン
2023年12月24日(Sun)
14日目 ハマメット-ケルアン-ラカダ-トゥジェン
リビアで毎日6時半に起きる生活をしていたので、今日もリビア時間の6時半に目覚める。チュニジア時間では5時半、早すぎる…。2度寝をしようとするも目が覚めてしまったので、とりあえず今後のルートを考え、今夜の宿を予約した。リビアではネット環境が悪かったこともあり、チュニジアの計画を立てる余裕がなかったのだ。スファックスに戻る飛行機に乗れなくなってチュニスに飛ぶことになったため、チュニジアの計画は練り直さねばならないのだ。
ネットで色々調べものをしていたらあっという間に朝食の時間となる。ビュッフェ形式の朝食は選択肢が多くて素晴らしい。
基本的に洋風の朝食だが、チーズやハムが特に美味しい。オレンジジュースはオレンジを絞ったフレッシュなものだし、コーヒーは久しぶりに美味しい豆。大満足の朝食で元気になる。
良いホテルでのんびりし、出発は10時20分と遅くなってしまった。スファックスに着く予定で考えていた場所には行きたいということで、ハマメットのビーチやフォートに立ち寄ることなく、南に向かってひた走る。
途中で栽培されていたウチワサボテンは旬の時期で、美味しそうな赤い実がたくさんついていた。
オリーブ畑もたくさんある。
素焼き土器が道沿いにたくさん売られている村も通過する。
羊の放牧にもたびたび遭遇する。
ラクダがいるなと思ったらラクダ肉屋さん。生きたラクダを仕入れて、店の前で解体し、新鮮な肉を販売しているのだ。ラクダ肉屋に気がついたのはここだけだが、店先で羊を解体する羊肉屋は何軒もあった。
スース―にルアージュで南下した時は車体の構造上ほとんど何も見られなかったが、レンタカーでの移動は色々と暮らしを垣間見れ、非常に楽しい。
メッカ、メディナ、エルサレムに次ぐイスラム第四の聖地であるケルアンに到着する。世界遺産にも登録されたグランドモスクがその中心だ。西暦670年創立のモスクで、北アフリカでは最も古いモスクとされている。写真のミナレットは8世紀から9世紀のもので、世界最古とされている。
妻は目だけを出した完全防備のムスリムスタイルで街を歩いている。日焼け防止を兼ねているそうで、車の中でも今日はこのスタイルだ。
監視付きのリビアの街歩きに疲れていたので、本当に何も考えずにぶらぶら歩くのは楽しい。
トリポリと同じようにこの街のドアノブも手の形でおもしろい。
三門モスクと呼ばれるこのモスクは9世紀の建設で、内部は非常に美しいそうだが、閉まっていた。
トリポリと同じように職人街では機織りをしている職人がいた。
スークの屋根は低くて道幅も狭い。閉まっている商店も多く、暗い雰囲気だった。
屋根のあるスークから出ると活気のある商店街が続く。非常ににぎやかなフロッガー門からメディナを出て、車に戻った。
グランドモスクだけ見てさっさと出発するつもりが、楽し気な街だったので歩いてしまい、ケルアンは2時間の滞在となる。出発は14時45分。
10分ほど走ったラカダ村で昼食休憩にする。店先で羊をさばいて、その肉を食べさせてくれる店だ。肉の塊をサイズや部位で選んで注文する。料金は量り売りで、肉は細かく切って炭火で焼いてくれる。
肉が焼きあがるまで羊の解体を見学する。イノシシの解体と手順は似ているので、家でやる時のためもあり、結構真剣に見てしまう。
新鮮な肉を炭火で焼いてレモンを掛けるだけなのにすごく美味い。肉につけるソースも出してくれたが、レモンを絞っただけで本当に美味かった。
食事が終わって出発したのが16時。グーグルマップによれば、本日の宿泊地まで残り260キロ、3時間半である。予定よりも朝の出発が遅れ、ケルアン観光もしてしまったために、かなり遅れている。ここからは寄り道せずにひたすら走る。しかし、途中に山道もあり、ナビの表示よりも大幅に時間がかかった。トゥジェンにある宿に到着したのは20時半、ナビの表示よりも1時間多くかかった。
暖房の効いた近代的な部屋でも良いといわれたが、ここまで来たのは伝統的な洞窟住居の部屋に泊まるため。寒かったが我慢して、岩山に掘った部屋に泊まることにする。
遅くなったので夕食はウェルカムドリンクとして出してもらった伝統的なベルベルのお茶のみ。
ベルベルの織物や小物、蜂蜜などの生産物を飾ってある食堂で、妻は相客の子供に懐かれてじゃれあっていた。
隙間だらけの洞窟は寒くて、中々眠れなかったが、面白い体験ではあった。