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2023-24年地中海»29日目 -ロードス
2024年01月08日(Mon)
29日目 -ロードス
ロードスの港に着いたのは、12時前、18時間かかっている。ロードス島はエーゲ海の南東端に位置しており、ピレウス港からはエーゲ海を横断したことになる。面積1400平方キロ、面積1200平方キロの沖縄本島よりも一回り大きい島である。古代ギリシャの時代から有名であった島だが、歴史上で特に名を馳せたのは14世紀にヨハネ騎士団が本拠地をロードスに移し、ロードス騎士団が活躍した時代だろう。今残る旧市街の街並みは、この時代に造られたもので、「ロドスの中世都市」として世界遺産登録されている。
港から街までは歩いて向かう。宿は新市街にあるが、途中で世界遺産登録された旧市街を通っていくことになる。
埠頭から海沿いの道を歩き、アカンディア門から旧市街に入ってゆく。この門はイタリア占領時代の1935年に建てられた新しいものだ。
聖母マリア門の手前の廃墟のような建物が、バラの聖母マリア教会。14世紀に騎士団が建てた教会だが、16世紀にオスマン帝国の統治下に入り、モスクに転用された。第二次世界大戦での爆撃で破壊され、現在はモニュメントのようになっている。
聖母マリア門から外に出た方が早く宿に着けるが、そのまま旧市街を散策する。タツノオトシゴのモニュメントのあるユダヤ殉教者広場の周辺には観光客向けのレストランがたくさんあるが、ほぼすべて閉まっている。唯一営業している店の客引きが熱心で、妻が捕まってしまった。他に開いている店がないと食事できないので妻は心配したようだが、強引な客引きの店で気持ちよく食べられることが少ないので、私が拒否し、先に進む。
しかし、レストランだけでなく、土産物屋などの商店も閉まっており、だんだん不安になる。
ヒポクラテス広場の周辺にもレストランが並んでいるが、全部閉まっていた。
15世紀に建てられた聖ヨハネ騎士団の病院だった建物は現在ロードス考古学博物館になっている。しかし、ここも当然閉まっている。
騎士団長の館に続くロードス騎士団通りは著名な観光スポットなのに誰も歩いていない。
ロードス島のメインスポットである騎士団長の館は元は7世紀に建てられた要塞だ。ただし現在の建物は20世紀に再建された新しい建物である。ここも閉まっており、外から見ただけ。
アンボワーズ門を抜けると谷があり、橋を渡ると旧市街は終了だ。
しんとしていた旧市街から来ると驚くほど新市街は人で賑わっていた。オフシーズンで観光客が少なくても船があれほど満席だったのに島にいる人が少ない訳はないのだ。食事処もたくさん開いており一安心だ。
壁一面に楽しい絵の描かれたレストランに入ることにした。
妻がおすすめのギリシャ料理をキッチンに聞きに行き、パスティチオをお勧めされた。
この店のパンはおしゃれで美味しかった。緑はほうれん草を練りこんだ色。赤はビーツ、オレンジはニンジンだという。右のペーストはティロカフテリというフェタチーズのスプレッドだ。
お勧めされたパスティチオはムサカの野菜をマカロニに変えたもの。
もう一つのメインはチキンのトマト煮で、ギリシャのアドリア海側にあるコルフ島の料理だそう。チキンはパスタソースではなくメインの料理であり、スパゲティは付け合わせ。
結構な量があったが、2日ぶりのまともな食事だったので、完食した。するとサービスでデザートが2品も出てきた。どちらも果物のシロップ煮で、写真はオリーブ。
お腹一杯になって14時半に宿へチェックイン。体調を崩しながらも何とか計画通りの大移動をこなした。しかし、さすがにもう限界。ということで夕食も取らず寝てしまった。