旅して»
旅紀行»旅日記»
2023-24年地中海»37日目 -レスボス
2024年01月16日(Tue)
37日目 -レスボス
朝食用に買ったパンはゴマパンだと思っていたら、表面についているのはゴマではなくヒマワリの種。ヒマワリの種の方が好きなので非常に美味しく感じる。
朝8時半、予定通りレスボス島の首府ミティリーニに到着した。
現在のギリシャは13の地方と地方には含まれないアトス山の14地域で構成されている。本土に近く本土の地方に含まれる島をのぞけば、エーゲ海の島は、クレタ、南エーゲ、北エーゲの3地方に分類される。この中で未訪問なのが北エーゲ地方だけなので、北エーゲ地方の島にも足を踏み入れたいと考えていた。見どころとしてはどの島も一長一短で決め手はなく、最終的には船のスケジュールでレスボス島訪問を決めた。
レスボス島は面積1630平方キロでロードスよりも大きく、ギリシャで3番目に大きな島だ。北エーゲ地方の中心地で、港のあるミティリーニに北エーゲ地方の首府が置かれている。古代ギリシャの女性詩人サッポーが女性同性愛者について数多くの作品を残し、彼女がこの島出身であったことから、レスボス人を意味するレズビアンという言葉が女性同性愛者を意味する言葉となり、現在定着している。この意味を嫌って、正式名称のレスボス島でなく首府名から来るミティリニ島の名称が多用されるようになっている。とはいえミティリニは発音し難いし、日本語にしてしまえばレスボスとレズビアンなんて一文字同じだけなので、島名はレスボスで通すことにする。
港は街の中心に近く、宿は繁華街のほぼど真ん中な便利な場所。無事にアーリーチェックインもさせてくれ、すぐに部屋で休むことが出来た。部屋の中にはミニキッチンや洗濯機があり、快適な宿である。
まずは街歩き。宿の周辺には魚屋や肉屋、八百屋と揃っている。炊事できる宿なので、この環境なら自炊したいものだ。
歴史の長い街なので、街の中心にも見どころとされる場所は点在している。しかし、観光メインにはなっていない島だけあって、一つ一つはそれほど見応えはない。もっとも、それが街の生活に根付いている様にも見え、散策するには楽しい。教会もたくさんあり、建物の感じがみな違う。写真は聖ゲオルギオス教会。
チャルシハマムはオスマン帝国時代の19世紀初頭に建てられた公衆浴場。中はアートギャラリーになっているそうだが、本日火曜日は休みだった。
ジェニジャミは直訳すると新モスク。こちらも19世紀前半に建てられたモスクだが、今は廃墟になっており入れない。
聖パウロ教会は海の見える緑地にある小さな教会で、一口のモザイク画が美しい。
海は澄んでいて、散歩道が続いている。前方の海際に並ぶ建物はレストラン。オフシーズンだが半分くらいは営業していた。その左に見えるレンガ造りの建物から先がミティリーニ城だ。
城門をくぐってミティリーニ城に入る。中は大きな公園で、道はたくさん分岐しているのに地図がない。
とりあえず外周からと思い、海沿いに進むとすぐにミティリーニ城のサウナがある。ここも火曜日のみ休みで入れない。
このあたりまで来ると場内の案内図があり、ルートを考える。丘の上には地下宮殿があり、そちらは有料だから今日は休みかもしれないし、入口の分岐に戻らねばならないので、今日は無料で歩ける外周の散策に徹する。
外周部は下の城と呼ばれ、丘の上は上の城と呼ばれている。
歩道付近の草地で野草を摘んでいるおじさんがいた。ホルタと呼ばれる野草で、大変においしいものらしい。ホルタは青菜全般を指す言葉でもあるそうだが、ここではこのタンポポに似た野草を指す言葉として使われている。おじさんに摘み方を教えてもらい妻は喜々としてホルタ摘みを始めた。これで今日は自炊決定!
道はしばらく海沿いで、海は本当にきれいだった。
城のある半島を一回りすると街が見え、朝乗ってきた船がまだ港にいるのも見えた。
近所でソーセージやオリーブ、レタス、パンを購入し、今日も昼からワインパーティー。ホルタは茹でたらちょっとになってしまって、ソーセージの付け合わせに。すごく美味しかったので、明日以降も時間があれば摘みたいところだ。ワインと魚はサントリーニから運んで来たもの。
夜行の船で寝不足だったので、ワインを飲むと昼寝となってしまう。夕方に目覚めて少し散歩したが、午前中に比べてしまっている店が多くて寂しい感じだった。
夕食は再び部屋で昼の残り。