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2023-24年地中海»47日目 ディオニシウ修道院-修道院-シモノペトラ修道院-ダフネ-ウラノポリ-テッサロニキ
2024年01月26日(Fri)
47日目 ディオニシウ修道院-修道院-シモノペトラ修道院-ダフネ-ウラノポリ-テッサロニキ
6時過ぎに起きたら外で何かの始まる合図をしている。食事を期待したが、朝のお祈りの始まりだった。イヴィロンでは2時から、ラブラでは3時からだったのに随分と遅い。短い時間で食事になることを期待し、参加したが、お祈りがひたすら続く。朝食は期待せず出発しないと予定が狂うと焦ってくるが、礼拝は続く。最終日でもう修道院の食事を食べる機会がないと思うと朝食の内容が気になり、ついつい粘るが、結局8時になっても礼拝は終わらず。諦めて抜けだし、急いで出発だ。
まずは修道院前の坂を下って港に向かう。
港にはタイムテーブルにないフェリーが停泊している。貨物専用で人は乗せてくれないそうで残念。港を越えるとまた急騰の登り坂だ。30分近く歩いてもまだすぐ近くにディオニシウ修道院が見えている。今日の道も見込みより時間がかかりそうだ。ここで水筒にしていたペットボトルを忘れてきたことに気づく。ギリギリまで礼拝を粘りすぎて慌てて出発したのが失敗の原因だ。ここまで歩いてきた感触では水場は十分にある。今日も大丈夫だろうと考え、そのまま進むことにする。
最初の峠で昨日泊まるはずだったシモノペトラ修道院が見えた。まあ明るい時間には着けなかっただろうという距離だ。修道院は基本的に夜間は門を閉ざすので、フェリーがなければ行き着けなかった距離だ。
途中の水場。ホースがあってコップが置いてあるところもあるが、川で水を汲めるようになっている場所も多い。
グラヴァニティス滝が遠くに見える。
シモノペトラよりも手前にあるオシウグリゴリウ修道院が見えてきた。ここで一昨日大ラブラ修道院で一緒だった巡礼者とすれ違う。なんと昨日朝のバスは無かったが、その後バスが来て、カリエスに移動、さらにバスでダフネ、そしてシモノペトラと3台のバスを乗り継いで、彼は大ラブラ修道院からからシモノペトラ修道院に移動したという。私もバスがあることを知っていれば、一緒に移動していただろうと思うが、まあ仕方なし。
オシウグリゴリウ修道院は一応見学させてもらったが、結構こじんまりした修道院だった。
グリゴリウの船着き場で何人かの巡礼者や修道士がもうすぐダフネ行きのフェリーが来ると待っていた。このフェリーに乗れば計画よりも早く戻れるなと少し心が揺らぐ。しかし、アトスの旅がここで終わってしまうのも寂しく感じ、先に進むことにした。しばらく進むと上の方にシモノペトラ修道院が見えてきた。標高270メートル。何度も上り下りしてきた後には辛い急登だが最後の目的地なので頑張る。
シモノペトラ修道院はフランスと関係が深い修道院で、フランスから多額の寄付がやって来る一番設備の整った修道院だといわれている。食事も豪華で、ワインも美味しく、送迎バスも無料だとか。外国からの巡礼者に大人気で中々予約が取れない場所らしい。せっかくこの修道院の予約がとれていたのに訪問が出来ず本当に残念だったが仕方ない
昨夜の計画では昼のフェリーに合わせた送迎バスにここから乗るはずだったのだが、出発が遅れたせいで間に合わず。ヒッチハイクが出来ればまだ間に合うと思って駐車場のところでしばらく車を待つが、来なかったので仕方なく歩きだす。ここからの道は車道なので気楽だ。少し雪が残っていたが、全く支障なしに進んでいける。
ダフネ12時10分のフェリーを逃せば、15時45分の最終便までフェリーはない。13時45分に本来なら高速船があるが、今はドック入りしているのだそう。12時半、ダフネ港の見える展望台から遅れてダフネ港に入るフェリーが見えたが、もう間に合うはずがない。がっかりしてのんびり景色を眺める。
展望台を出たところで、やっと車が来た。1台目でヒッチハイクに成功したが、時すでに遅し。港に着いた時には出港して少し離れたところにいるフェリーがまだ見えていた。港にある食堂は閉まっており、寒い外のベンチで待つしかない。アトスの旅が終わったなーとしばらくベンチでボーとする。風が止み日が射してくると暖かくなり、眠くなったのでベンチでしばらく横になっていた。目覚めるとたくさんの猫に囲まれており、びっくり。
15時45分、定刻よりも若干遅れてフェリーがやって来た。乗客が乗り込むとすぐに出港、15分遅れだ。最初は寒くても甲板でアトスの景色を眺めていようと思ったが、眠くてベンチで寝てしまう。
船員にウラノポリだと起こされて気がつくくらい熟睡してしまった。ウラノポリ到着は定刻の17時10分。バスは来ているが18時発なので開いておらず、来た時弁当を食べたベンチで時間を潰す。
ウラノポリからテッサロニキのバスでもずっと寝ていた。睡眠時間は問題なかったと思うが、気が張っていたのだろう。相当疲れているみたいだ。テッサロニキのバスターミナル到着が、20時25分。市バスに乗り換え、市の中心部に戻り着いたのが21時20分。21時半にようやく妻の待つ宿に戻り着いた。