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2023年インドネシア»9日目 船旅
2023年09月04日(Mon)
9日目 船旅
深夜0時過ぎに入港したペルニの大型客船タタマイラウ号に乗船し、エコノミークラスの船室へ。指定されたベッドに着いてホッと一息つく。
ペルニは国営の船会社で、20席以上の大型客船を運航している。以前は国民の国内移動の手段として大きな役割を担っていた。1990年前後に造られた船が多く、1995年と2002年に来た時には、ペルニの客船の乗るのがインドネシア旅行の楽しみとなっていた。しかし、LCCによって安価な空路が充実するにつれ、国民の足としての重要性は薄れ、人気はなくなってきている。
乗船は遅い時間だったが、シャワーを浴びて洗濯し、それから就寝する。インドネシア人は周りの迷惑考えずスマホの音を出してドラマを見たりゲームをしたりするので遅くまでうるさかった。
6時に目覚め、甲板へ。東の空は赤くなってきているが、雲で日の出は拝めそうにない。東側にはハルマヘラ島、西側にはバチャン島。狭い海峡を通り陸地が近くなったので甲板では携帯電話の電波も入った。
船内を探索する。一つ下のフロアはガラガラで、2つ下のフロアはマットを積み上げたまま。今まで何度もペルニの客船に乗ったが、空きベッドを見つけることさえまれだったので、これには驚いた。乗船券は詰めて指定券を販売しているので、指定されたベッドの周辺はほぼ満床だ。こちらのフロアにチラホラいるのは指定外に移動した人の様子。静かな方が良いので我々もこちらに移動する。
ペルニの客船は食事付き。エコノミーの乗客は時間になるとキッチンに取りに行くシステムだ。昔は船が混んでいることもあり、長蛇の列に並んで食事をもらっていたが、今回はほぼ並ぶことはなく、スムーズだ。今日の朝食はナシクニンにオムレツ。水だけでなくパックの飲み物もついている。
周りに人がいないので、パソコンを取り出して写真バックアップなどの作業もできる。電波は入らないのでインターネットはできず。
11時過ぎに今度は昼食の時間。朝は気づかなかったが、キッチンにはメニューが掲示されている。曜日ごとに一週間分のメニューが、朝昼夜別々に張ってある。21食分のメニューがあるが、おかず2品の組み合わせを変えて同じにしないように配慮しているだけで、食事のバラエティはそう多くない。写真は夕食メニュー、主菜3種、副菜3種を組み合わせて7日分のメニューとなっている。
食事の受け取り場所ではチケットのバーコードを読み取って、一人一食づつになるよう管理していた。これも以前は手書き管理で時間がかかっていたものだ。食事も弁当なので受け渡しが早い。以前はまずお盆をもらい、そこにご飯を持ってもらい、次の場所でおかず1、その次の場所でおかず2という感じだったので、そこでも時間がかかっていた。
お昼は鶏のフライにハヤト瓜の炒め物。デザートにウエハースまでついている。
食事の後、再び船内探索。ハルマヘラ島の最後の岬を通過するところで、その先に島影はもうない。それでも波は高くなく、巨大船なので揺れは全く感じない。
大型客船に付きものの娯楽コーナー・・・テレビゲームが置いてあるだけ。今の時代皆さんスマホでゲームしているのでこれでははやらないだろう。
船室は禁煙なので、喫煙者は外のベンチにいる人が多い。ベンチで景色を見ようと思っても煙たくてゆっくりできない。
商品を持ち込んで商売をしている人もいるが、客が少なく、売り手も暇そうだ。
客船らしく、航路図や観光地図もあるがいずれも古くて、現状とはかなり違う。
船の食事は少し物足りないので、給湯器のお湯を使ってコーヒーをいれ、昨日買ったサゴをおやつに食べる。
夕食は18時。魚フライは、トンコルゴレンバラドという名前で、唐辛子のたれが塗られたカツオで美味しかった。
日没は18時20分。雲が切れてきれいに見えた。
空いているフロアは、シャワーのお湯が熱いし、並ぶこともなく快適。選択した服を干す場所も周辺のベッドの上を使えば自由なので居心地も良い。到着予定時間に目覚ましを合わせ横になるが、昼寝のし過ぎで中々眠くならない。