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2023年インドネシア»10日目 -ソロン
2023年09月05日(Tue)
10日目 -ソロン
寝付けないまま到着予定時刻の2時になり、起きる。出港が1時間遅れだったので3時くらいに到着するかと思ってパッキングをしたが、中々到着しない。南西パプア州のソロンに入港したのは5時近くになってからだった。
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世界で2番目に大きな島であるニューギニア島は、西半分がインドネシア領、東半分はパプアニューギニア領となっている。インドネシアの独立当初、オランダはニューギニア島部分を手放さず、植民地として維持し続けた。1961年にオランダが手放し、西パプア共和国が成立するとインドネシア軍が侵攻し、1963年にインドネシア政府が西パプア併合を完成した。その後、独立運動が続く中、インドネシア政府はインドネシア人の移住政策推し進めてきた。2000年に新国家パプアの樹立宣言がきっかけとなり、勢力分断を狙ったインドネシア政府はそれまでパプア州として一つだったインドネシア領パプアを2003年にパプア州と西パプア州に分割した。さらに2022年には6つの州に細分化されてた。6つの州で一番西にあるのが南西パプア州でソロンはその州都となっている。
暗い時間に上陸し、そのまま待合室で朝を待つ。乗って来たタタマイラウ号が6時過ぎに出港すると待合室を閉めるということで追い出されてしまった。
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あまり早く街に出たくなかったが仕方ない。港前の道をバンバン走っているミニバスで、予約している宿に近い市場まで移動する。降りてすぐにバイクの移動八百屋がおり、よく見ると朝食も売っている。迷ったがまずは宿に向かい荷物を置くことにする。
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7時だとさすがに部屋には入れないとは思っていたが、それどころではないトラブルが発生。予約サイトのアゴダで予約し、全額支払ってあるのに、予約サイトの値段が間違いなので差額を払えという。ご丁寧に、そのように英語とインドネシア語で書かれた紙がフロントに張ってある。しかも新しくない紙・・・、予約サイトで安く客を集め、追加料金を取るという詐欺を常時働いているホテルだ。そんなことして差額を簡単に払う人なんているのかと思いながら交渉すると、払うのが嫌ならすぐ近くにある系列ホテルならOKだという。場所でこのホテルを選んでいたので、近くのホテルも予約時に当然チェックをして知っていた。そのホテルはどのサイトを見てもクチコミが最低評価の酷い宿なのだ。ここまでクチコミが酷いと誰も来ないのではないかを思われる。なぜこんな口コミで泊まる客が多いのだろうと不思議に思った宿だったので名前を憶えていた。同じ経営者なので苦肉の策でそちらのホテルにも客を流そうと追加料金などというあり得ないことを考えたのではないかと思われる。アゴダに連絡し確認を待ちつつ、他の宿をネットで探す。1時間くらいたって、急にホテル側がOKし、結局追加なしで泊まれることになった。時間が無駄になっただけ気分は悪い。しかし、本来14時チェックインのホテルに8時すぎから部屋に入れたので、結果オーライだ。
昨夜寝ていないので休むと寝てしまいそう。ここは頑張って、荷物を置いてすぐに市場に出かけた。真っ黒なパプア人が主食であるキャッサバ、タロイモ、サツマイモなどを売っているのを見ると文化の違うパプアに来たなぁと嬉しくなる。
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パプアではキリスト教徒が多いが、インドネシア人の移住政策によりイスラム教徒も多くなり、南西パプア州では約4割がイスラム教徒。市場の中に大きなモスクがあり、アザーンはホテルにまで聞こえてくる。
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サグを作っている店があり、サグの色々な製品が並んでいる。ティドレで買ったサグはキャッサバ原料だが、ここのはちゃんとしたサグ粉を使っている。
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緑がきれいな豆が売っており、味見をすると枝豆のような味。ペテ(pete)というそうで、日本名はネジレフサマメという。
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パプアの人は写真を嫌がらないが、恥ずかしそうにするの人が多い。
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青い貝が売っており、生で食べるという。これも味見、まったく生臭さはなく、貝の刺身の味だった。
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パンの実のフライがあり、これは買って食べた。
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そして朝食はここでもナシクニンイカン。
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10時頃にホテルに戻った。ほぼ徹夜だったので、昼寝。起きたらスコールで外出できず。暗くなる頃にようやく雨が止み、夕食へ。客の見えるところで調理している食堂に入る。
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海に面した街なのに、メニューにある魚は2種類とも淡水魚。食べたのは、イカンムジャイル、和名はカワスズメという魚だ。淡白な白身で非常に美味い魚だ。