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2023年インドネシア»25日目 ポンティアナク
2023年09月20日(Wed)
25日目 ポンティアナク
長時間移動と遅い時間の到着で起きるのが遅くなり、朝食を探しにホテルを出た時にはすでに8時半になっていた。すぐ近くのレストランに入る。グーグルマップで高級となっている海鮮料理店だ。生け簀が並んでおり、昼や夜の会食に適した店である。朝食メニューはブブルイカン=魚粥のみ。値段は一人4万ルピー≒400円。普段食べているような安価な店なら100円から150円くらいのメニューなのに、昨日昼のドリンク付きビュッフェ3万ルピーよりも高い。驚いたが、わざわざ朝からワンメニューで営業していることに興味がわく。
しばらく待って出てきたブブルイカンはパッと見ほかと変わらない。サイズも普通である。しかし、魚は、茹で魚、揚げ魚、煮魚と3種も入っており、魚の量も安飯屋とは全く違う。そして美味い。ものすごく美味い。この店で昼か夜にまともな食事をしてみたいと思えるほどに素晴らしい。メインメニューを見せてもらったところ時価が多く、安いものでも2000円くらいするが、真剣に検討してしまったほどだ。
食後は街の散歩だ。ポンティアナクは中国人が多いことで知られている。人口の約3分の1が中国系だ。街のあちらこちらに月餅が売られている。中秋節が近いのだろう。
果物屋も目立つ。今日は帰りに買って帰らねば。
食べ物屋も中華中華していると期待していたが、屋台は一般的なインドネシア系のものばかりが目に付く。
宗教人口でいえばイスラム教徒が過半数を占めているが、先住民であるダヤク族を中心にクリスチャンも多い。セントジョセフ大聖堂は東南アジアでも有数の規模を誇り、一度に3000人が入ることができる。
大聖堂から中央市場への道には魚の干物やがたくさん並んでいた。よく見ると怪しげなものも並んでいる。ヤモリはやはり精力剤なのか。
ランブータンを頭に乗せて運ぶ老女。どうせ果物を買うならこういう旬の地物が欲しい。
街で一番大きな中央市場にやって来た。珍しい食材などを期待してきたが、ほとんどが衣料品、巨大な服飾市場だ。食べ物は人が集まっているから売っている程度。私はがっかりしていたが、妻は喜々として服を見ており、結局買っていた。
カラニヤメッタ菩薩寺は、1673年建立の西カリマンタン最古の仏教寺院。建物の骨組みは建立当初のままであり、貴重な文化財として保護されている。
海の神様が祭られているカラニヤメッタ菩薩寺の前は川港となっており、川船がたくさん並んでいる。現在は上流の町への車道が整備されているため、マハカム川のような客船はなく、貨物船ばかり。
港のすぐ下流側で2本の川が合流し、川幅は広大になる。川沿いの遊歩道を歩いているとフェリーが見えてきた。川幅は約300メートルあり、対岸に渡るためのフェリーだ。
赤道記念碑が対岸にあるので、フェリーで対岸に渡る。
対岸のフェリー乗り場近くに市場があった。中央市場では見られなかった魚や果物などをゆっくり見て歩く。
赤道記念碑までは約3キロ、散歩がてらプラプラ歩く。ドリアン、ランプ―タン、ランサ(Langsat)が、旬らしくたくさん売られている。
半分ほど歩いたところで一休みして、ココナツジュースを飲む。白いコプラの部分は、瓶の王冠を使った道具で削ってコップに入れてくれた。歩き疲れたところで飲むココナツジュースは美味い。
赤道記念碑のある公園に到着。巨大で新しい赤道モニュメントは赤道上にはなく、先に本当の赤道上にあるモニュメントを見に行く。
こちらの地球儀の場所が本当の赤道。赤道をまたいで座り、公園の手前で買ったランブータンを食べる。
先ほど見た新しく巨大な赤道モニュメントの中に1938年に建てられたオリジナルの赤道モニュメントがあり、その周りには様々な展示物もある。
オリジナルの赤道モニュメントが赤道上にないのは新しい建物を建ててそこに移転させたからだと思っていたが、後日調べるとそうではなかった。赤道が徐々にずれているのだという。1930年代はここが赤道上だったのだ。ずれが確認され、正しい場所に地球儀のモニュメントを設置したが、今はさらにずれてもっと川に近いと推定されている。スマホのGPSでは地球儀の辺りが赤道だったが、少しの誤差は仕方ない。
赤道モニュメントの中にいる間に天気は急変し、スコールが来た。これでは歩けない。快適な館内にいたので良しとしよう。
1時間ほどして雨が小降りになったのでタクシーを呼んで、フェリー乗り場に戻る。雨が止んだので少し戻ってドリアンを買いに行く。5000、10000の値札に魅かれ少し遠い店まで戻ったが、どれが良いのかわからない。店の人は当然高いのを勧めてくる。まあどうせなら美味しいのが良いし一番高い25000のでも250円。これならテルナテで食べたのより安いと考え、25000の中から良いのを選んでもらった。
最初にドリアンの選び方を聞いた女性2人組は、長時間かけて安い10000からドリアンをたくさん選び、バイクで去って行く。我々はその場で割ってもらい食べる。ねっとりしたドリアンは本当に美味い。量も多く、大満足。
街の中心よりもこちら側の方が全体的に安い。しかし、コーヒーを見ても値段はピンキリ。物価が違うのではなく、庶民価格の品質のものが見えやすい場所に並んでいるだけかもしれない。とはいえ、正しい選び方も分からない我々は値段と見た目で選ぶしかない。そう考えて宿で食べるようにランブータンをもう一度買って、フェリー乗り場へ。
フェリー乗り場でまた雨が強くなってきた。フェリーが止まっており中々来ない。雨のせいかと思い待っていたが、どうやら故障で後数時間ダメだと教えられた。いつ戻れるかも分からず待つのは嫌だったので、タクシーを呼んで、上流にある橋を渡る大回りコースでホテルに戻った。
夕食は中華系のレストランへ。チュミゴレンアッサムマニスは、イカをフライにし、酢豚味に仕上げたもの。これは完全に中華味だ。
イカンアッサムプダスは、酸辣味のフィッシュスープ。こちらは中華と東南アジアが混ざったような味がした。