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2023年インドネシア»26日目 ポンティアナク
2023年09月21日(Thu)
26日目 ポンティアナク
部屋で昨日買ったランブータンなどの朝食をとり、出掛ける。カプアス橋を渡り、東ポンティアナク地区へ。橋には歩道があるが、バイクが歩道をガンガン走ってくるので怖い。建設中のもう一本が完成すればこんなことはなくなるのだろうか?
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橋の上で一休み。左側がポンティアナクの中心部で、右側は今から行く東ポンティアナク地区となる。
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最初の目的地は18世紀からこの地で栄えたポンティアナク王国の宮殿であったカダリア宮殿である。ポンティアナク王国が成立した1778年に完成した木造宮殿。歴代スルタン(王)の住居であり、政治の場であった由緒ある宮殿だ。インドネシア独立に際し、スルタンはここに住めなくなり、その後は主のいない時代が続いたが、2004年に新たなスルタンが選出された。現在のスルタンはポンティアナクの文化・伝統の保存や復活を目的とし、宮殿に居住し活動している。
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訪れた時にはコンサートが行われていた。インドネシアの伝統楽器であるガンブスの演奏だ。ガンブスは日本の琴などと起源を同じくする弦楽器だ。
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コンサート会場の脇には、インドネシアの菓子や飲み物が用意されており、ひとつづつ味見をさせていただいた。
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スパイシーなコーヒーは美味しくてビックリするほど特別な味。あまりに美味しいので聞いてみたところ、スルタン御用達でパッケージに宮殿が描かれている超高級コーヒーなのだった。
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宮殿で公開されているのは手前だけで、奥は居住地なので非公開となっている。
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コンサートが休憩に入ったところで先に進む。王宮のゲートをくぐって、11時頃に水上集落に向かう。
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木橋の向こうに見えるのはスルタン・シャリフ・アブドゥラフマンのジャミモスク。これも18世紀の王国成立時に建てられた歴史の長いモスクだ。
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橋の手前には市場が広がっていた。
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奥の市場では肉や魚が売られているが、昼までのようで片付け始めている店もある。
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川沿いには水上家屋が並び、家並みに沿ってある道は木道。さらに川側には新しいセメントの道も出来ている。
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川の水は茶色いが、水浴しながら洗濯もここでしていた。
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昼食はミーサグ。ミーは麺、サグはサゴ(椰子)の粉。サグの一般的な食べ方は、マルクやパプアで食べたようなパペダである。麺にしても柔らかく麺らしくはない。汁のミーサグはミーサグルブスと呼ばれている。
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炒めるとミーサグゴレン。どちらも悪くはない味だが、麺なら小麦粉か米粉の麺の方が良い。サグはパペダの方が美味しく食べられる。
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赤道直下で、秋分の日の僅か2日前なので、お昼には太陽が真上に来る。影がほとんどできないという珍しい体験をしたので写真に残してみる。
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宮殿に戻るとコンサートは終わり、会食準備中だった。じゅうたんを敷いた床の上に座るのは、イスラム教の王国の伝統だろう。
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タクシーで次の見どころ西カリマンタンラダクンハウスに移動する。伝統的なロングハウスの再現だとあったので楽しみにしていたが、コンクリートの建物で、外観を再現しているだけ。中は催し物会場みたいで、この日は学生が演奏の練習をしていた。
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ラグダンハウスの隣のルマーアダトマイユも伝統家屋を再現した建物だが、こちらもコンクリートの近代建築だ。今は結婚式場に使われている。
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ホテル方面に歩いて、途中で人気のカフェへ。ココヤシの殻に盛ったアイスクリームが人気だ。
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最後にホテルの南にある市場に立ち寄る。このフランボヤン市場がポンティアナク最大の食品市場のようだ。しかし、市場は昼まで、閑散としていた。
宿に戻りメールチェック。明日のフライトがキャンセルされ、1時間早い便に振り替えられていた。朝8時15分発のはずが、7時15分発である。ホテルは朝5時半に出なければならないのか…。でもウェブチェックインを同時に済ませたのでもう少し遅くても良いかな。
夕食はまた中華の店を探す。入った店はナシアヤムしか出していない専門店。ナシアヤムといってもインドネシアのナシアヤムではなく、中華系の店である。東南アジアの中華系チキンライスということで海南鶏飯をイメージしていたが、かなり違う。鶏肉だけでなく、焼豚や豚腸詰めなども乗っている。味付けは中華風とインドネシア風が混じった味だ。でも一品メニューで勝負する人気店の食べ物はやはり美味く、不満はない。
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ホテルに戻り、部屋に行く前にレストランを見に行く。最上階のレストランはブッフェ形式でおいしそうなものが並んでいた。テーブルの半分は外の屋上部分にあり、夜景がきれい。でも人口60万人にしては灯りが少ない街だ。