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2024スペイン、アルジェリア»13日目 ティンドーフ(アウセルド難民キャンプ-砂丘-アウセルド難民キャンプ)
西サハラ難民キャンプ訪問とスペイン全自治州訪問完了の旅
2024年05月03日(Fri)
13日目 ティンドーフ(アウセルド難民キャンプ-砂丘-アウセルド難民キャンプ)
テントでの伝統食によく使われていたラクダの脂肪がステイ先の冷蔵庫にあったので、味見をさせてもらう。冷蔵保存でかなり固いが、味自体は牛のラードと変わらない。
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朝はフィサハラ会場ではなく、初日にも行った市場を再訪する。睡眠不足でボーっとしていた初日と違って、今日はじっくりと観察して歩く。薬局の棚は埋まっており、途上国の中ではかなり品揃えが良い方に思える。
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レストランも存在するが、外観の絵に反して、ほとんど食事になるものは置いていなかった。
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先日よりは客の姿があるが、やはり閑散としている。品ぞろえに似合わないほど客がいないのは、フィサハラの会場に人が集まっているからかもしれない。
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妻がずっと見たいといっていた魚は、食料品店の冷凍庫に2種類あっただけ。アルジェリア産とモーリタニア産が入っている。遠くから運んでる魚だが、値段は100グラム100円くらいで高くない。サハラウィは砂漠の民だが、海に面した祖国なので魚を食べる習慣があり、ここでは手に入り難い魚も故郷の味、ソウルフードなのだ。
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家具や食器などがあるこの大きな店では、高額商品の値札が、ペセタとユーロの併記。支払いはアルジェリアディナールなのに面倒な習慣が続いている。
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仕立て屋さんへ。妻が民族衣装を毎日着ているので、私も少し欲しかったが、思ったよりも高い。
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帰り道で、ステイ先の隣の家のテントに誘われお邪魔する。テントの中は風通しが良く、コンクリートの建物よりもずっと涼しい。にもかかわらず、ここにはエアコンが設置してあり、我々が訪れるとスイッチを入れてくれた。
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客にはまずお茶を勧めてくれるのが、砂漠の民の嬉しい習慣だ。炭火ではなく、電熱器を湯沸かしに使っている。
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家に戻るとママが昼食の準備を進めていた。先ほど市場で買った新鮮なラクダ肉で下準備を進めている。
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昼食ができるまでまだ時間があったので、子供達と近くの丘に登る。どちらを見ても遠くまで平らで、小高い丘でも非常に見晴らしは良い。丘の周辺にはヤギ小屋がたくさん作られている。
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昼食はムレイフィサと呼ばれる有名な西サハラ料理。硬めに焼いた丸く平たいパンをちぎって、皿に敷き、その上にラクダの煮込み料理をかけたもの。
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夕方にフィサハラ会場へ。昨日に比べ、人がずっと少ない。昨日はテント(=コミュニティー)ごとに伝統文化紹介を競うコンテストだったのだ。なので皆さん着飾っており、食べ物の種類も多かったそう。今日はその余韻で楽しんでいるだけ。撤収を始めているテントもあった。
それでも昨日まで気がつかなかった新たなものが、まだある。砂漠色の液体はゴフィア。穀物の粉を水に溶き、冷やして飲む。さわやかなドリンクだ。
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本日は数十キロ離れた砂丘でコンサートが開かれる。飛行機で来ている外国人もほぼ全員参加しており、空港から来た時と同じだけの車が準備されている。車が足りないのでホストファミリーを誘わないようにとフィサハラスタッフからの通達はあったが、自分たちの車に分乗して見に来る難民家族も数多く集合している。
18時半に出発し、しばらくは砂漠の舗装路を一直線に進んでいく。
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集落は見えないが、ラクダは時々歩いている。
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舗装道路はひたすらの平地ばかり。遠くに砂丘らしき盛り上がりが見えるとコンボイを組んでいた多くの四輪駆動車は、未舗装の轍に入って行く。乗っていたバスで同じ道は難しいのか、もう少し進んでから、同じ砂丘を目指し、未舗装道路に入った。
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ちょうど1時間で砂丘のふもとに到着。始まるのは日没後なので、砂丘の上を人のいない方に歩く。
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多くの人達はステージの見やすい場所に陣取って夕陽を見ているが、私はどんどん離れてみた。
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20時の日没。
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20時20分にコンサートが始まった。一番手は中米のシンガーソングライター。有名な人らしくスペイン人を中心とする周りの人々は盛り上がっている。
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知らない歌よりも、ロープを使ったアクロバティックなショーの方が、分かりやすく、私には楽しい。
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サハラウィのグループが出てくると、当然地元の人たちが盛り上がるが、スペイン人たちもノリノリに盛り上がっている。
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ファイヤーショーもあり、盛りだくさんな砂丘コンサート。十分に楽しめた。
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23時前に帰りのバスが出発し、0時前にフィサハラ会場に戻ってきた。今まで一度も見ていない映画の上映中だったので、ちらりとだけのぞいてみる。
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フィサハラ会場に昨日までいなかったラクダが一頭だけ連れてこられていた。この時は知らなかったが、国際映画祭であるフィサハラにおいて最優秀映画賞は白ラクダと代々決まっているそうで、今年の勝者に与えられるために連れてこられたのが、このラクダだった。
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0時過ぎに家に戻ると今日はちゃんと夕食が出来ていた。昨日までと違って、テントで食事をしておらず、ここに来て初めての空腹を感じていたので正直嬉しい。
ツナスパゲティ。ツナライスの時はがっかりしていたが、スパゲティならツナのオイル漬けによくあう。空腹感もあり、嘘みたいに美味しく味わえた。