まだまだ時差ぼけがあり、夜明け前に起きてしまう。明るくなってくると、窓の外は紅葉の森が美しいのに気づく。少し外を少し散歩。
気分良く部屋に戻ったが、前払い済みの今夜の宿から、宿泊料金は到着時に払えとのメールが来ていた。事前に引き落とされているのを確認し、確認を求める返信をする。今回はこういう予約トラブルが多い…。そしてQEEQからは、バジェットへの支払い領収書など何点かの書類をメール添付でほしいと来たので、送る。しなくても良いはずの苦労ばかりだ。
朝風呂に入った後で朝食。昨夜の残りとクリームチーズ、コーヒー。ここのコーヒーも昨日と同様に濃くて美味しい。前回はどこで飲んでも薄いアメリカンだったのに随分と違う。
今日は移動距離が非常に短く、時間のかかる観光ポイントもない。昨日疲れたこともあり、良いホテルでチェックアウトギリギリの10時までのんびりと滞在した。走り始めたのは10時15分、朝から快晴だ。写真の左側が宿泊したスキーリゾートのホテル。
20分走った所のチェスターがかわいらしい街並みで、思わずストップする。チェスターバブティスト教会前に車を停めて、土産物屋など少し散歩。
モニュメントの周りはハローウィンのカボチャで飾られている。
街路樹は楓。そういえばこの辺りはメープルシロップの産地として知られている。この楓からもシロップが採れるのだろうか。
この辺りはコネチカット川が州境となっている。ハイウェイはバーモント州側に走っているので、州境を越えずにしばらく北上する。
11時半、ハイウェイを降りて川を渡り、今回の4州目となるニューハンプシャー州に入る。州境を越えて最初の町がレバノン。ここでまずレストランに入る。開店直前の到着だったが、開店前から多くの人が並んで待っている繁盛店だ。
スカッシュアップルスープは、かぼちゃとリンゴとバターのポタージュスープ。濃厚で絶品だ。赤いのはドライクランベリー、緑はセージ。
プティーンは、フライドポテトに、チーズカードとビーフグレービーをかけたもの。
メインはホットハニーチキンのサンドで、付け合わせにブロッコリー。
人気の店だけあって全品が美味しく、大満足。広い店内だが食べている間に満席となり、席待ちを並んでいる列が出来ていた。
メールチェックすると、今夜の宿から支払い済みだったと謝罪が来ていたが、寝具はないからちゃんと持って来てねと書いてある。予約サイトにはそんなことは書いておらず、もう近くなので寝袋を買うこともできない。予約サイトになかったのだから何とかしてくれと返信…。
食後にガソリン給油、西部の様にバカ高くはなく、店による差も大きくないのがうれしい。でも前回の車よりも燃費は悪い気がする。
この地域は屋根橋が多く、見どころとなっている。そのうちの一つであるパッカードヒル屋根橋に立ち寄る。橋はコネチカット川の支流であるマスコマ川にかかっている。
木製の橋で交通量も意外に多い。橋上は凍結しやすいのでそれを防ぐ事故防止かなと思っていたが、屋根があると橋が長持ちする効果があるのだそう。
エンフィールにあるスーパーマーケットに入る。ローカル産品を多く取り揃えているスーパーだ。屋根橋クッキーなんてものも置いてある。
今日の宿は山の中にある農園で周辺に店はない。予約をすれば夕食を作ってくれるそうだが、頼んでいないのでここで買い出しをする。メールチェックをすると寝具を貸してくれると返信があったのでここで防寒具を買い込む必要がなくなり、ホッとする。
チェックイン時間よりも若干早い14時50分に、本日の宿ハミングバードセンターに到着。本日の走行は87マイル、140キロだ。
広い農園内に、キャンプ場やバンガロー、普通の客室などが建てられている。その中で一棟だけ森の中に趣味全開で建てたようなツリーハウスがあり、泊まるのはこのツリーハウスだ。森にポツンとあり、電気も水道もない。まったくの自然の中だ。
受付やリビング、客室がある建物からツリーハウスは離れており、紅葉した森を行き来することになる。
園内にある果物は食べて良いよということで、洋ナシをいただく。
リビングの暖炉だった場所に薪ストーブが設置されている。薪ストーブの方が熱効率が良いので入れ替えたのだろう。ストーブの前でコーヒーを飲みながら、一休み。ツリーハウスは電波が届いていないので、メールチェックなどもこちらですることになる。
建物の前は自家消費用のガーデンになっており、食堂の机には収穫物が置かれている。
鶏は広い囲いの中で飼われており、そこにあるリンゴの木からリンゴがたくさん落ちている。
鳥小屋近くのナシの木は今が収穫時で、先ほどいただいたのが美味しかったこともあり、持てるだけもいでみた。土で作ったオーブンやバベキューセットも置いてある。炭も置いてあり、時間があればいろいろ遊べそうな場所だ。
寒くなって建物に戻り、窓際の席でパソコン作業をしていると、すぐ近くに小鳥がたくさん寄ってくる。カワラヒワかと思ったがくちばしが違う。調べてみるとアメリカ大陸にしかいないアメリカムシクイである。見とれてしまって作業は進んまない。
トイレの壁のポスターは、様々な植物の図鑑。別の方向には動物の足跡などもあり、トイレが終わってからも長く居座わり眺めてしまう。
夕食はサウザンアイランドドレッシングをかけたレタスサラダ。日本でもよく見るサウザンアイランドドレッシングは、アメリカカナダ国境を流れるセントローレンス川にあるサウザンアイランドが名前の由来で、アメリカ発祥のドレッシングだそう。アメリカで食べておきたいという妻がわざわざ別に買ったものだ。
メインのチキンテンダーは、ニューハンプシャー州マンチェスターのレストランで誕生したこの地方の名物料理で、今ではアメリカ全土で人気なのだそう。これを食パンに挟んでいただいた。
飲み物は、この農園産のミントティー。
19時にツリーハウスに戻る。ろうそくをもらって点けてみたものの、暗い。寒いのもあり、寝袋に入るとそのまま寝てしまった。