室内は冷え込んだが、寝袋の上に毛布を重ねていたので意外にぐっすりと眠れた。明るくなってすぐ起きて、トイレついでに散歩する。
ロビーのある主棟に移動し、昨夜の残りで朝食にする。トイレはきれいな主棟にあるものを使っているが、ツリーハウスにもトイレはある。部屋の下に設けられたコンポストトイレだ。道のある方向には壁があるが、逆側はオープン。分解促進のために便に混ぜる基材は木の皮を使っている。農場内には製材所もあり、こういう基材になるものは多く出るのだろう。
妻が原稿を書く仕事を持ち越してきてしまっており、ここで仕上げるというので、一人で散歩する。畑を見たり、他のキャビンを覗いてみたり。鳥はたくさんいるが、野生動物の気配は感じず。
全体的に自給自足のできそうなエコ環境を整えた農園である。電気は屋根の上だけでなく、他にも大きなソーラーパネルがあり、自給しているのかもしれない。
今日もチェックアウト時間までゆっくりして、10時に出発する。この辺りは湖沼地帯で景色の良い湖がたくさんある。車を停めて湖畔の観光する場所も考えていたが、出発が遅くなったので、一気にメイン州まで移動する。
州境に近いポーターにあるパーソンズフィールド屋根橋に立ち寄る。1876年建設であるが、1999年に建て直されておりまだまだしっかりしている。しかし、ここのすぐ脇に新しい橋が建てられ、今はその役割を終えている。
歩いて渡ることはできるが逆側は私有地で、通り抜けはできない。落書きも多く、少し寂しさが漂う。
メイン州の州都ポートランドで若者に人気の海鮮レストランに入る。
店の雰囲気からしてそんなに高くないだろうと思っていたが、メニューを見て高さにびっくり。それでも妻はメイン州に来たからにはロブスターロールと30ドルもするが注文する。チップを入れれば5000円以上するのだから大きいのだと期待していたが、出てきたのが小さなロールで、付け合わせもポテトチップスが少しだけ。もうしょんぼりしてしまうほど。美味しいロブスターがいっぱい入ってはいたが…。
私の頼んだカニ&チーズサンドも美味しかったが、これも2000円ほど。あまりの物価の高さにこの先が怖くなってしまう。
食事の後はポートヘッドランド灯台の辺りを観光する。
灯台近くでロブスターのキッチンカーが出ていたので、値段をチェック。ここのも昼食のレストランとほぼ同じ内容でほぼ同じ値段。チップ不要な分だけ安くはなるが、これがロブスターロールの相場なのだろう。この値段でも長蛇の列が写真では切れてしまうほど長くなっいる。ここで皆さん嬉しそうに食べているのだから、もう本当に驚きである。
レストランの辺りまで戻って、スーパーで夕食の買い出し。その後、宿に向かっている途中で、やっぱりお酒が欲しいということになり、スカボロで酒屋に入る。ニューイングランド地方はサイダー(リンゴ酒)が人気だが、小規模生産のものばかり売られており、日本のクラフトビールみたいな扱いで高い。一缶1500円くらいしており、なかなか手が出なかった。ここでようやく普通のビール並みのサイダーが見つかって購入できた。
メイン州は宿代も高く、しかも週末とあって、Airbnb以外の予約サイトでは100ドル以下の宿は見つからず。予約サイトに登録していないモーテルの値段を分かる限り探し、ようやく100ドルを切る宿を見つけて予約したのだった。
17時にケネバンクにあるモーテル到着。本日の走行は141マイル、227キロだった。予約サイトに登録していない=外国人慣れしていないだろうと思っていたが、宿のおじさんは日本に何度も旅行できたことがあるそうで、特に問題なし。部屋はちょっと古いが設備は悪くなく、部屋は気に入った。
部屋で食べた夕食は、シーフード&ロブスターディップ。ロブスターにつられて買ったが、メインの具はかにかま。でもリピートしたくなる美味しさだ。
メインのタンパク質は、海産物総菜の食べ比べ。左から、スタッフトクラム(貝を刻んでジャガイモに混ぜたコロッケみたいなもの)、クラブケイク(カニとジャガイモのハンバーグみたいなもの)、フィッシュケイク(クラブケイクのカニが魚に変わったもの)。
メイン州産サイダーは、すっきりして飲みやすい酒だ。
昨日までニューイングランド全体に来ていた寒波が通り過ぎ、海岸まで降りたこともあり、今日は非常に暖かい日だった。