昨夜の夕食の残りを朝食として食べて、8時過ぎに出発。州境の街にいたので、10分でミシガン州に到着だ。ここから再び米国東部時間なので、9時20分である。
ミシガン州はロウアー半島と明日走る予定のアッパー半島に分かれている。ロウアー半島は西がミシガン湖、東はヒューロン湖、そして南東はエリー湖と五大湖のうちの3つの湖に囲まれている。一方アッパー半島は北にスペリオル湖、南にミシガン湖およびヒューロン湖と、こちらも五大湖のうちの3つの湖に囲まれている。ミシガン州全体でいうと5大湖のうち4つの湖に接しており、まさに5大湖の州といえるだろう。
州境からはロウアー半島を一気に北へ350キロ走り、3時間でキャディラックの町に到着する。昼になったのでここで昼食、パスティを食べた。ラテンアメリカのエンパナーダスとよく似た具の包み焼きだが、エンパナーダスよりはかなりでかい。
食べたのはビーフパスティ(右)とチキンパスティ。野菜はジャガイモ、蕪、ニンジンなどが入っている。
パスティはミシガン州の名物料理で、特にアッパーでは人気ナンバーワンの料理だ。イギリスのコーンウォール地方が発祥で、コーニッシュパスティとも呼んでいる。もともと鉱山で働く鉱夫が地下で食べる弁当として生まれたもので、バージニア州のペパロニロールと同じ目的で生まれた食事だ。アッパー半島でも最初は鉱夫の弁当として広まったそう。食べた店は伝統的な作り方を継承している店で、壁にはそのレシピが飾ってある。
食事の後は近くのファーマーズ市場を訪れる。店の前には山積みのてん菜(砂糖大根)。日本でも栽培されているはずだが、実際に見たのは初めてだ。
ミッチェル湖州立公園で一休み。ミッチェル湖の水はきれいだった。
ミッチェル湖とキャディラック湖を結ぶ運河沿いを走り、今度はキャディラック湖で小休止。
給油の後に再び北上を開始。1時間半走って、ゲーロードにあるスーパーマーケットへ。ここで買い出しし、さらに北上する。
ひたすら北上すると周りの景色は一気に冬らしくなり、木々の葉は完全に散っていた。
16時40分にロウアー半島最北の町マッキーノに到着する。ヒューロン湖は見たことがなかったので、湖岸で一休み。
17時にホテルに行くも無人。別のホテルでチェックインするように張り紙がある。チェックイン手続きしたのは300メートルほど離れた三ツ星ホテルでかなり良さげなところ。フロントが無人の寒々しいホテルとは雲泥の差。こっちを予約すればよかったかなぁなどと思ったが、泊まるホテルも室内はレイクビューで非常に良かった。最終到着は17時10分、本日の走行は351マイル、565キロだった。連日の300マイル越え。
レイクビューなので明るい時間から飲み始める。バーボンは残っているが、今日はワインを新たに購入。白いシチューは、クリーミーチキン&ワイルドライススープ。ワイルドライスは野生の米ではなく、湖や小川で自生するマコモの種子。古くから北米では食されてきたもので、特に五大湖地域採集される。