今朝は妻がやりたいことがあるというので、朝食後しばらくは部屋で過ごす。ハリケーンの影響でギリギリまでルートが確定していなかった区間が終わり、一気に最終日までのルートを確定すべく先々の調べものを色々した。
出発は10時20分。10分ほどで州境を越え、ノースカロライナ州に戻った。
ノースカロライナ州最大の都市シャーロットは高速道路からちらりと見ただけで通過。郊外にあるリード金山に着いたのは11時15分だった。臨時駐車場が開かれるほど大勢の人がおり、何かと思ったらホームスクールデイなのだそう。アメリカでも義務教育は存在するが、学校に通うことが義務ではなく、ホームスクールとして家庭で学ぶ権利が広く認められている。学校組織で学んでいないホームスクールの子供たちのために様々な行事があり、その一つの野外教育は今日ここで行われているのだった。
リード金山はアメリカで最初のゴールドラッシュが起こった場所で、現在はノースカロライナ州が管轄する史跡となっている。まず最初はビジターセンターにある博物館に入る。時代によって変遷する金の採掘道具や精錬道具を展示してあり興味深い。重さ10キロを超える金塊も展示してあった。
続いて野外博物館となっている金山とその周辺部へ。まずは金の採掘体験場へ。採掘皿に金が含まれているかもしれない土を乗せてもらい、土を水に流して金を見つける作業の体験ができるのだ。今日は子供たちでいっぱいなので見学のみ。昔ブラジル北部アマゾンの近くの近郊で必死になってこの作業をしていた人々のことを思い出す。
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ホームスクールデイだけの行事で、イグアナを触らせてもらう。
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そして蛇も。
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金鉱内は決められたルート内だけだが自由に入って見学ができる。木製の入り口を入ると下に降りる階段が続いている。
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鉱石を地上に引き上げる鉄の器。
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坑道内にはレールがあり、トロッコで鉱石が運ばれていた。
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先ほどの器の地上側。
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昔の時代の衣装で音楽を奏でる女性。色々な楽器を持ってきており、子供たちに触らせていた。
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コーンの粉を作る体験もできる。写真はトウモロコシから実を外す機械。粉にする別の機械も用意されていた。
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ホームスクールデイのために来ている教育担当がそれぞれのコーナーで、色々なことを子供たちに学ばせていた。こちらは鉱石の解説。基本的に何でも自由に触らせているのが、アメリカらしい。
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ドローンの実演。彼女は軍人で、他に救急時の対処方法を教えている軍人もいた。
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学校に通っていない子供たちだが、結構積極的に質問しているのが印象的だ。でも基本的には保護者と離れず、子供同士で仲良くなっている様子は見られない。
鉱石から金を見つける大掛かりな機械もあるが、作りは単純なものだ。
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13時前にリード金山を出発。14時にレキシントンに到着した。ミズーリ州のカンザスシティーが世界のバーベキューキャピタルだというので、カンザスシティーでバーベキューを食べたのだが、ノースカロライナ州の観光局のサイトを見るとレキシントンが世界のバーベキューキャピタルだと自慢している。これはここでも食べるしかない? ちなみにアメリカの公式トラベルサイトであるGoUSAには、バーベキュー好きが訪れなければならない地域として、ミズーリ、南北カロライナ、テキサス、テネシーが紹介されている。ちなみにテキサスではロックハートがテキサスのバーベキューキャピタルとされ、テネシーではメンフィスが有名だ。
入ったのはレキシントンの中でも特に有名なバーベキュー屋で、ものすごく大きなレストランだ。持ち帰りをする客も多く、駐車場にスタッフが常駐し、持ち帰り客は車に乗ったまま注文し、車まで運んでもらえる。
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レキシントンスタイルのバーベキューは、チョップトバーベキュー。豚肉を叩いて細く砕いたプルドポークなので、他のバーベキューとは食感がかなり異なっている。これはこれで非常に美味しいが、バーベキューを食べるぞと店に来て、肉が焼ける匂いぷんぷんの場所で、これが出てきたときはアレ?ってなってしまった。付け合わせはポテトとスロー。スローはレッドスローと呼ばれるものだ。
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もう一品はチャックワゴンステーキ。チャックは牛の肩や首周りの肉を指している。バーベキュー屋なのにフライが出てくるとは思わなかった。
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主食用に付いてくるのはバンズとハッシュパピー。
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1時間ほどの滞在でレキシントンを出発。グリーンズボロのスーパーに着いたのが16時前。買い出しを終え、宿に着いたのは17時だった。本日の走行は133マイル、214キロ。
夕食は七面鳥の燻製ハム。これは絶品だ。ご飯はレッドビーンズアンドライス。赤飯みたいなもので塩味。
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朝にだいたいこの先のルートを固めたので、夕食後は一気に最終日までの宿を予約した。有料道路を通らないと最終日にニューヨークには入れないので、レンタカーを返してから行くつもりだったが、事前登録すればクレジットカードで支払えることが分かり、登録もする。最終日はニューヨーク州まで走ることにし、車の返却場所も追加料金を払って空港に変更だ。