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2018 太平洋周遊
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マーシャル諸島、キリバス、ソロモン諸島、ナウル、ミクロネシア連邦の旅
6日目 マジュロ(デラップ→空港)→タラワ(空港→エイタ→ベソ)
ナウル航空は9時25分発だが、チェックインタイムは3時間前となっている。荷物もないのでそこまで早く行くこともないはずだが、いつもより早めを心掛け、宿を6時半に出発する。空港到着は7時頃。すでにチェックインの列が出来ている。皆さんすごい荷物を運んでおり、ほぼ全員の人が荷物の超過料金を払っている様子。それだけ払っても仕方ないくらいキリバスは物不足なのだろう。チェックインは手作業でスピードは遅い。2時間前スタートでは間に合わないのは見ていてよく分かった。空港で軽く朝食をとって出国手続き。9時過ぎには搭乗したので定刻に出発すると思ったが、全員のチェックイン手続きがまだ終わっていないのか、何時まで経ってもぽつぽつと乗客が来る。結局30分ほど遅れて出発した。
ユナイテッドと違いアルコール無料が嬉しく、ワインを注文したが、朝食に出たのは甘いドーナツとチョコとお菓子とフルーツ。ちょっと合わないのが残念。着陸前に見えたタラワ環礁のラグーンは本当にきれいだった。
空港の建物は昔に比べかなり大きくなっている。荷物がないのでほぼ一番に税関を通過するが、予約したホテルの出迎えがまたも居ない。しかし、他のホテルの人に、私たちのホテルの人は来ており、出発の人を送りに行ったがすぐに戻ると教えられ、安心した。しばらくして出迎えの人と無事に会う。出発してすぐ、まずは空港近くのATMに立ち寄ってもらう。今回の訪問国でこことナウルが、オーストラリアドルを使用している国となる。ナウルで使う分も考えてかなり多目のキャッシング。空港からの道路も昔に比べかなり良くなっている。しかし、民家は昔ながらの葉で葺いた屋根が多いままだ。途中でヤシの樹液であるトディーが道端で売られており、止まってもらい購入する。ヤシ酒であることを期待したが、ここのトディーはジュースで、水で薄めてノンアルコール飲料として飲むものだ。買いたかったのはヤシ酒だが・・・。停車した場所はエイタという村で、タラワで一番標高の高い場所・・・といっても海抜3メートル。最近は年に数回冠水するそうだ。そんな場所なのに水は井戸水。塩分は大丈夫なのか。
宿のあるベソはタラワ環礁で一番大きな町だが、綴りがBetioなのでベティオと外国人は発音しがちで、日本語でもほとんどの場合ベティオと表記されている。実際私も今回知って修正するまではベティオと書いていたし、ベティオといってもずっと通じていた。しかし、よく聞いていると地元の人は決してベティオとは言わない。Kiribatiの綴りで分かるように、キリバス語でtiはsの音だ。
宿は部屋数のたくさんあるベソロッジ。コーヒーやシリアル、パンなどの朝食が24時間いつでも食べ放題で、フリーWIFI、フリーランドリーという至れり尽くせりの宿である。フリーランドリーは、洗濯機を自由に使って良い程度のものだと思っていたら、朝部屋の前に出しておくと夕方にたたまれて戻ってくるという一流ホテルのサービス。その他色々な面で心配りが行き届いたホテルですぐに気に入ってしまった。2泊だけして、残りの2泊は他の島で泊まる計画だったが、予定変更しこの宿で4泊のんびりすることに決めた。
一休みして散歩に出る。日曜日でツーリストインフォメーションは閉まっていたが、案内の冊子は手に入ったので良し。少し裏道に入ると昔ながらの民家が多く、散歩して楽しい島だ。商店で売っている野菜は玉ねぎと冷凍のミックスベジタブルくらいだが、庭先にはカボチャやナス、キャベツなどが植わっている。パンの実の木やバンダナス、ココヤシ、バナナの木などがある家が多く、タロイモやキャッサバを育てている家もある。宿に着いた時にシリアルを少し食べてしまったので腹が空かず、食事をしたのは夕方4時頃。マーシャル同様にこの国でも盛りがすごい。夕食には早いがもう今日の食事は十分だ。
ベソは、第二次世界大戦の激戦地で、前回訪問時には旧日本軍の残骸が島中に残っていた。前回の訪問は戦後50年の頃、見た感じでは残骸が朽ちるには何百年もかかるだろうと思われたが、さらに四半世紀たった今回は今のところ目につかない。わざわざ地図にある場所に行ってみたが、保存のために塗装されたタンクに正直驚いた。朽ち具合に半世紀の流れを感じた前回の訪問だっただけに、なんだか拍子抜け。
宿に戻る途中でカババーを見つけ入ってみる。カバはポリネシアで広く広まる飲料で、ミクロネシアのポンペイも有名だ。鎮静作用があるとされており、飲めば飲むほど穏やかな感じになるものなのに、ここのカババーは皆で歌を歌ったりし、テンションが高い。フィジーからの輸入品で、かなり薄めに作ってると思われた。この国で広まったのは10数年前からだそうで、伝統的な文化という訳ではないが、今では大切な文化の一つだろう。伝統がないだけに儀式ばっておらず、皆気軽に楽しんでいる様子が良い。
カバを飲むとよく眠れる。やっと自由にインターネットが出来る場所で、やらねばならないことがたくさんあるのに、眠気に耐え切れず、今日も早く寝てしまった。