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2018 太平洋周遊

マーシャル諸島、キリバス、ソロモン諸島、ナウル、ミクロネシア連邦の旅
日記:2018年01月29日(Mon)

21日目 ナウル(アイウォ)

 今日は、早朝4時からのカヌーによる釣り競技会から夜のショーまで、独立50周年の祝賀行事が盛りだくさんである。6時から8時予定の島内一周リレーは見たいと思っていたが、起きたのが8時で見逃した。と思ってゆっくりしていると、外で大歓声。リレー選手がものすごい勢いで走っていくのがホテルのベランダから見えた。1周19㎞を700メートルづつに区切ってのリレー、700mならスピードが速くてもおかしくはない。2位と3位は全く並走していたが、4位の姿は見えず。出かける準備をし、本日のメイン会場へ向かう途中で、何位か分からないが前が通ってから30分以上遅くに選手が一人走っていった。これだけの差が開いているならゴールは近いかなと思ったが、メイン会場の開会式の時間なので先を急ぐ。
 今日から1週間限定のカルチャービレッジで今日は開会式が行われる。10時からの予定だったので10時10分くらいに行ったところ、既に始まっていた。南の島なので遅れるだろうと思っていたのは大間違い。
 国歌独唱は小さな女の子だったが、恥ずかしがることもなく、上手に歌い切った。
national song
 空港でVIPに伝統の歓迎ダンスを披露していた男性が、今回もダンスを披露。
welcom dance
 大統領の開会の辞が終わった後、カルチャービレッジ見学タイム。我々は1週間何時でも見れるが、大統領などのVIPはおそらく今日しか来ないのだろう。カルチャービレッジにはサモア、フィジー、キリバス、ミクロネシア連邦などの近隣諸国やナウルにある集落のいくつかが、伝統家屋を建ててブースにしている。イギリスの代表として来ていた在ソロモンの英国大使(厳密には英国は大使と呼ばないが本人が大使と自己紹介)と話をしたところ、日本語がペラペラでびっくりした。サモアのブースにカバがあり、カバを何杯もいただいて、まったりと過ごす。
kava
 来賓が席に戻り、ナウル人のダンスがスタート。3組目は小さな女の子一人のダンサー。するとおばさんが踊りながら舞台に上がり、心づけの紙幣をダンサーの衣装に挟む。ニウエなどで見たポリネシア地域の習慣と同じである。
ohineri
 最後に、グアムから来たチームのチャモロダンスと台北から来た雑技団の演技。海外チームは夜が本番だということで、この時間のショーはお披露目程度ということだったが、雑技団の技はすごくて迫力満点。素晴らしかった。
taiwan round
 演技終了後、大統領ほか多くのVIPは専用車で帰っていき、残った人々は再びゆっくりとブースを見て歩く。再びサモアの人に誘われてカバパーティーを楽しんだ。昼食はナウルの集落ブースが出していた塩漬けの生魚やゆでガニ。魚が特に美味しかった。バンダナスの実もいただく。以前食べた時よりもずっとおいしいものだったが、繊維が歯に挟まる。
 帰り際、昨夜も話をした在ナウル台湾大使のご夫妻が声をかけてくださった。小さな国の行事なので、VIPの方々を話す機会が多々あり、貴重な経験が出来ている。
 ホテルで休む間もなく、15時からの伝統スポーツの決勝戦を見に、グランドへ。ナウルの地区対抗で予選を行い、今日明日で色々な競技の決勝戦を行う。優勝チームには各競技1000ドル(9万円)もの賞金が設定されているのがナウルらしいところだ。マーシャルで見た運動会と違って、勝負がついた後も敗者は最後まで競技を懸命に続けていたのが、意外である。
 楽しみにしていたのはココナッツリレー。ココナッツを抱えて運び、外側をはぎ、葉を編んでカゴを作り、実を割って中身のコプラを掻き出して、編んだカゴに入れるまでが勝負。ナウルでも伝統がちゃんと残ってるのだと嬉しくなったが、太平洋の他の島の人々よりも不慣れな様子が見受けられる。方法が身に付いていても日常的にはもうしていないようだ。
coco relay
 グランドでの競技が終わったのは、もうメイン会場でショーが始まっている時間で、急いでメイン会場に戻る。進行していたのはバナバダンス。バナバ島は、ナウルの東300キロにある孤島で、距離的にはナウルに一番近い島となる。ナウルと同様にリン鉱石の島で、リン鉱石が欲しい英国によって、全島民はフィジーのランビ島に強制移住させられてしまった。現在はキリバス領になっている。リン鉱石が掘り尽くされた後に島への帰還が許可され、数百人の住民が戻って暮らしているが、ほとんどのバナバ人は今もランビ島で暮らしており、今回招待されてナウルに来ているのはランビ島に住むバナバ人である。バナバとナウルは、人種的にも文化的にも近く、ダンスの雰囲気はよく似ている。しかし、招待されて来ただけあって、ナウルダンスよりもずっと迫力があり、面白い。キーボードの演奏者もダンサーたちと同じ衣装で、迫力ある演奏を目の前で披露してくれた。
Banaba
 トリは、昼にも見た台湾の雑技団。夜は衣装も本番用で、より迫力ある演技を披露してくれた。
taiwan tower
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