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ロシア、ボルガ&ウラル周遊
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ロシア・沿ヴォルガ管区&ウラル管区32日の旅、ロシア内6共和国訪問
→サランスク(モルドヴィア共和国)
今回は、ロシア中部にある共和国を旅することをテーマとしている。そのひとつ目が、沿ヴォルガ管区にあるモルドヴィア共和国だ。モルドバ共和国、モルドヴァ共和国などと表記することもあるが、独立国のモルドバ共和国と区別するためにモルドヴィア共和国と表記することが多い。英語だと、こちらはMordovia、独立国の方はMoldovaと表記する。Moldova地域を指してMoldavia地方ということもあり、2つの違いはiが入るかどうかではなく、rとlである。ロシア語でも同じ。一文字でも明らかな違いなので英語やロシア語では区別がつくが、日本語では同じ表記となるのがややこしいところだ。
モルドヴィアの人口の過半数はロシア人となっているが、モルドヴィン人も4割いる。モルドヴィン人は、ハンガリー人やフィンランド人などと同じウラル語族の人々で、実際にはエルジャ人とモクシャ人に分かれており、その総称がモルドヴィン人となっている。
モスクワからの夜行列車は朝7時過ぎにモルドヴィアの首都サランスクに到着した。荷物を持ったまま、まずは中央市場の朝市に。混血が進んでいるためか、ロシア人とモルドヴィン人は見ただけでは判別は付かない。
自分の容器を持って来て入れるミルクの自動販売機があった。ミルクは鮮度が重要だし、こぼれたらにおうので中々難しいと思うが、大丈夫なのだろうか。
市場で買い出しをして、緑地帯のベンチで朝食をとる。真ん中の黒いのは馬肉のサラミで、この国の名物だ。味が濃くて非常にうまい。その向こうにあるのは熊の手といわれ、これも名物。
食べていたベンチから見えるのがこの景色。聖なる戦士フィオドール・ウシャコフ大聖堂はサランスクで最も美しい教会だ。
大聖堂の脇で街路樹にロープを張って綱渡りの大道芸を披露している老人がいた。身のこなしは素晴らしく、現役の頃はプロのサーカスにいたのではと思わせる技。
戦死者をたたえる永遠の火のモニュメントはロシアの色々な街で見られる。
昼前に予約をしていた宿に行ってトラブル発生。今から宿を閉めるといわれ、一方的に予約を破棄されたのだ。ロシアの街は宿の集まっている場所はあまりなく、宿を歩いて探すのは難しい。だから早くから予約をしているのにふざけんな!!! 最終的に良い宿が見つかったから良かったようなものの、ほんと大変だった。
宿のトラブルで疲れてしまい、午後の観光は少なくなってしまったが、宿近くのモスクに行ってみた。モルドヴィン人はクリスチャンだが、ムスリムのタタール人も大勢住んでいるので、モスクはいくつもあるのだ。
この街からはバス移動となる。ガイドブックにない街だし、ネット上の情報も非常に少ない。本当にバスがあるかどうか、心配だったのでバスターミナルの下見に行った。バスターミナルは思っていたよりも遠い場所で、考えていた朝8時前後にはバスがない。6時45分の次は11時台。次の目的地までの予定所要時間が4時間ある上に、1時間の時差がある。11時台のバスだと着いたら夕刻になってしまう。この街を出るのは6時台のバスにせざるを得ないようだ。
私がバスターミナルに行っている間に、妻はスーパーで買い出しをし、夕食の準備を進めてくれていた。最終的に泊まった宿は使いやすいキッチン付きのホステル。他の滞在者も感じの良い人が多く、こちらの宿で良かった。災い転じて福となすといったところだ。