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ロシア、ボルガ&ウラル周遊
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ロシア・沿ヴォルガ管区&ウラル管区32日の旅、ロシア内6共和国訪問
ニジニ・ノヴゴロド→ヴラジーミル(ヴラジーミル州)→スーズダリ
朝食をとってすぐにチェックアウト。ホテルで呼んでもらったタクシーで駅に向かう。朝の通勤ラッシュで道は渋滞していたが、タクシーは渋滞を迂回してくれ、スムーズに駅に到着できた。電話で呼ぶタクシーはメーターがなく、料金は固定制なので、迂回しても料金は変わらない。街で拾うタクシーはもともと高い上に、メーター制なので到着するまで料金も分からない。そのため、使うのに躊躇することが多いが、ロシアの宿で呼んでもらうタクシーは本当に使い易い。
ニジニノヴゴロド・モスクワ間には高速鉄道が走っている。所要時間は3時間台で、普通の列車の約半分だ。高速鉄道にはツバメ(ラースタチカ)号とアマツバメ(ストリーシュ)号がある。所要時間はほぼ同じなので速度は変わらないと思われるが、料金は倍ほども違う。豪華列車に乗るよりも食事やホテルにお金を使った方が良いと思っているので、選んだのはもちろんツバメ号。ツバメ号の中でも安い席がいくつかあるが、それらの席は窓を背にした横向きの座席だったので、そこは普通の座席を選ぶ。フランスTGVの2等車を思わせる座席だが、ドイツ製だそう。そういえばドイツはあまり高速鉄道に乗らなかったので印象にないだけかも。
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約2時間でヴラジーミルに到着し、下車。ヴラジーミルはヴラジーミル州の州都で、近郊のスーズダリの聖堂群とともに、「ウラジーミルとスーズダリの白亜の建造物群」として、ユネスコの世界遺産に登録された建物がいくつかある。当初はヴラジーミルに宿をとっており、スーズダリは日帰り観光の計画だった。しかし、最後の宿ではのんびり過ごしたいという気持ちになり、田舎町であるスーズダリに宿を変更してある。鉄道駅地下に荷物預かり所があることは事前チェックしてあったが、結局荷物を持ったままヴラジミール観光を始めた。
鉄道駅から街へは急な上り坂。汗をかきながら坂を上り終えると目の前にドミトリエフスキー聖堂、世界遺産登録された教会のひとつだ。白い外壁の浮き彫りが美しい。
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間に文化センターの建物をはさみ、これも世界遺産登録のウスペンスキー大聖堂が建っている。こちらも白壁と金色の屋根が美しい。
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ウスペンスキー大聖堂周りを囲むプーシキナ公園にはモニュメントや展望台などあって大勢の人でにぎわっている。公園の北側から西に向かって伸びているボルシャヤモスコヴスカヤ通りがヴラジミールで最もにぎやかな繁華街。博物館やお店がぎっしりと並んでいる。
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繁華街の中ほどに黄金の門と呼ばれるタワーがあり、これも世界遺産登録された建物だ。中は小さな軍事博物館になっている。
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この街で世界遺産登録された3つの建物すべてに訪れたので、もうこの街に心残りはない。とはいえ、世界遺産登録物件だけが見どころという訳ではないので、残った時間も街を散策する。黄金の門のすぐ近くにあるのは、トリニティ教会。100年ほど前に建てられた教会で、12世紀建築の世界遺産物件に比べると平凡である感じは否めない。
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一本裏の通りに入ると観光客が大勢歩いている通りがあった。教会やユニークなモニュメントが並んでおり、おもしろい。
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ふいごを使っている現役の加治屋さんも残っている。週末は観光客の見学で賑わう観光ポイントになっているようだが、仕事をしている平日は門の外からのぞくことしかできない。
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分銅を持った昔の薬売りのモニュメント。
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ボルシャヤモスコヴスカヤ通りに戻り、プーシキナ公園から東に向かう。煉瓦色の古い建物が並んでいる。写真の建物は現在歴史博物館になっている。
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クリスマスウラジミール修道院は立派な教会群で見学しようと思ったが、敷地内に写真撮影禁止の立札がある。めんどくさい場所だと嫌なので、外からの写真だけで出てしまった。後から地図を見ると敷地内にお役所の建物がいくつかある。写真禁止はそれが原因か。
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遅い昼食をカフェでとった後、バスでスーズダリに向かう。
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スーズダリの宿は、数部屋のゲストルームと大きなリビング、台所などの付いた貸別荘。部屋は狭かったが、共有スペースは広くてきれいにしており居心地よし。部屋は世界遺産の建物が見えており、場所も良い。
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食事をとる場所は近所にあるホテルのレストランくらいしかなく、自炊することにする。スーパーに買い出しに行くのに世界遺産登録の建物に沿って行くことになる。入り口があったら中ものぞこうかと思ったが、入り口までは遠く、もう閉まっている時間だったのであきらめた。
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スーズダリは窓をきれいに飾った木造の建物が多く、なんだかほっとする。