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~クリミア、北コーカサス、カラムイク~
21日目 ナズラン→グロズヌイ
ナズランの最後の朝食を市の中心部でとろうとしたが、朝から開いている店は少ない。朝はあまり外食しない習慣なのだろう。これまでに食べたものと同じものならやっている店もあったが、イングーシ料理で食べ残しているものがあるとかで妻が妥協してくれない。8時半頃宿を出たのに、朝食にありついたのは9時半だった。
チェチェン共和国グロズヌイ行きミニバスは到着したのと同じバスターミナルからなので、市バスに乗ってターミナルへ移動する。グロズヌイ行きミニバスは満席になると出発する方式で、それほど待たずに出発することができた。
車中、隣の席に座っていた男性が英語で話しかけてきた。発音がきれいだったので英語が堪能なのかと思って返事をするが、とこから来たのかとかといういつもロシア語で会話している程度の会話成立せず。郊外にあるグロズヌイのバスターミナルに着いた時に街への行き方を質問した。地図でホテルの場所を伝えると自分と同じミニバスに乗れば良いと教えてくれた。そしてどこかに電話、妻が電話を替わると相手は彼の母親で、「ホテルまで息子が案内するから付いて行けば大丈夫。」と言われた。母親は英語の先生だとか。息子は正しい発音で英語を母から仕込まれたが、今ではほとんど忘れてしまっているということで発音だけが上手なのだった。
市内ミニバスを下車したのは大きなモスクの前で、その後ろには高層ビルが並んでいる。グロズヌイは2000年に終結した第2次チェチェン紛争の時に徹底的に破壊されてしまった歴史を持つ。しかし、破壊が徹底的だったために中心部にある建物は今世紀のものばかり。新しい近代都市として完全に生まれ変わりつつあるのだ。
予約していた宿は貸アパートのようなところで看板もなく、電話をしないと入れないパターン。今回はミニバスで一緒だった男性が一緒に来てくれていたので、すぐ電話してもらえ助かった。到着したのは昼過ぎだが、外はすごく暑く食欲もなし。部屋はエアコン付きだったので体の熱が冷めるまで部屋で休むことにする。インターネットで気温を見ると現在34度、本日の最高予想気温は35度で、明日から連日最高が38度以上の予想が続いている。今日でさえこんなに暑いのに、明日からもっと熱いなんて・・・。
14時過ぎ、さすがにお腹が空いてきたので出掛けることにした。宿の入っているビルにも2軒レストランがあるし、繁華街に面しているのでそちらに歩けば食事処はたくさんありそう。しかし、市場を見に行きたいので最短距離となる道を歩くと中々食事をする場所が見つからない。やっと見つけたレストランの看板が下の写真。写真になっているのが代表的なチェチェン料理なので良さ気だが、ちょっと怖そうな眼のマスコットが気になった。
レストランの中はクーラーが効いてひんやりしていてホッとする。出て来たチェチェン料理はイングーシ料理と同じく肉がどーん、そしてたくさんの麺が付け合せ。スープのように見えるのはにんにくたっぷりのつけ汁で、これがまた美味い! ポットティーを頼んで何杯もお替りのお湯を差してもらい、このレストランでまたのんびりする。
グロズヌイの街はゴミ一つ落ちておらずきれい。道を掃除している人がいつでもたくさんいるのだ。見応えのある建物の多く、下の写真は国立図書館。
チェチェン共和国国立博物館に着いたのは16時40分くらい。開いていたのに今日は休みだから明日来いと言われたのは他に客が居なかったからかもしれない。閉館時間は17時半、入館は17時までと入口に書いてあったのに・・・。暑さに負けて、宿でのんびり、レストランでのんびりってしていたのが失敗だ。
博物館の北側には巨大な市場が広がっている。入ってすぐの辺りは巨大な建物がずらりと並び、中が何屋なのかパッと見では分からず。入ってみたら服だったり、靴だったり。食料品が見たいので奥へ奥へと進んでいく。
奥の方は建物の外にも店が並び、市場らしくなってきた。
さらに進むと野外市場のようになり、さらに進むとバスターミナルがあった。市内ミニバスターミナルと郊外へ行く大きなバスのターミナルが並んでいる。チェチェン共和国で3泊するのでどこかに日帰りしたいと考えている。今日はとりあえず、国内各地への時刻表と市内バスの路線図を写真に撮って終わり。
ワールドカップサッカーのロシア戦がこの時間に行われており、テレビを見ている人が市場の中にも何人かいたが、あまり盛り上がっている様子はなし。独立したくて失敗したチェチェンの人にとってロシア代表チームの試合は興味ない人が多いのだろう。帰り道、市場の食料品コーナーで色々買い物をする。
宿に戻ったらサッカーの2試合目が始まるところ。つまみのような食べ物ばかりを買ったが、お酒は見当たらなかったのでクワスを飲みながらのサッカー観戦。