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2019 モンゴルからロシア
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モンゴル横断、そしてアルタイ共和国からシベリアへ
13日目 マンジェロク→マイマ→ゴルノアルタイスク
今朝も手作りパン、そして牛のスープにスメタナの朝食。買った食材はほぼ食べきった。居心地の良かったリゾートでチェックアウトギリギリまで粘り、10時半頃の出発となる。
メイン道路まで出てヒッチハイク。すぐに車が停まってくれた。目的地であるゴルノアルタイスクはメイン道路から少し入った場所にあり、停まってくれた車はメイン道路をずっと進むとのことで、分岐のマイマまで乗せてもらうことになる。道路は良く、途中からはハイウェイになった。車もトヨタの比較的新しい車で、速い。40キロの道のりはあっという間だった。
マイマにはゴルノアルタイスクの市バスが来ているので、そこからは市バスに乗る。コシュアガチはカザフ人の街。リゾートはロシア人だらけで、マイマを歩いている人もロシア人しか見かけず、市バスも最初は皆ロシア人だった。途中からアジア人顔の女の子が乗ってきて、彼女が初めて見るアルタイ人だなとつい見つめてしまった。しかし、その後はアジア人顔の人も次々と乗って来たし、道行く人々もアジア人顔が多い。やっとアルタイ共和国に来たんだと思うことができた。
宿は古い民家の2階を新しく改装したもので非常にきれい。しかし、入ってすぐにシャワーボックスがあるのにはびっくりだ。ロシアの宿に良くあるタイプのシャワーボックスだが、普通はシャワー室内にある。少し古くなるとパッキンがダメになり、水が漏れているのが今までは多かった。ここも数年経てば、部屋が水浸しになるようになるんじゃないかと余計な心配をしてしまう。
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宿のおばさんもアルタイ人だった。ちゃんと確認できたアルタイ人と話をするのは初めてとなる。一泊しかないので妻は一生懸命にアルタイ料理について質問している。
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ひと休みして街に出る。まずはバスターミナルで明日のバスの時間確認。本数はたくさんあるので切符は買わなかった。
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バスターミナルの壁にあるレリーフはアルタイ共和国の首都にふさわしいデザインだ。真ん中の人物が鹿の角を持ち、左の人はチェーンソー、右の人は子羊を抱いている。それぞれ狩猟、林業、遊牧を象徴してる。周りには、魚や牛、馬、フクロウなどが描かれているもの良い。
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ソビエトスタイルのビルが多い中、シべリア風の木造家屋も点在している。
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まずは新しくて大きな博物館へ。ここの入口のデザインも鹿だ。
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中を見る前に博物館のカフェで昼食をとる。私はロシアの定番ビジネスランチというお得セットを注文。
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妻はアルタイ料理ということで、馬肉や蕨などを単品で頼んだ。馬肉も蕨も味付けは塩のみ。アルタイ人は素材の味を生かす料理方法のようだ。
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博物館はアルタイ共和国の自然や歴史、暮らしがよく分かるように展示が成されており、非常に見応えがある。
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ここにもやっぱり石人があったようでたくさん並んでいる。アルタイ人のテントは木製で、壁には木の皮が使われている。森の豊かさが、カザフやモンゴルとの文化の違いを生むのだろう。
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博物館を出てからは見どころとされているモニュメントなどをチェックしつつ街を歩く。ショッピングモールでロシアのSIMカードを買った。前回までは買わずに済ませていたが、値段は安くなり、便利なアプリが増えているので、やはりあった方が旅はしやすい。200ルーブル=330円でひと月使い放題と安いので、妻と私で一つづつ買った。
小さいながらも市場があり、アルタイの産品を見て歩く。やはり松の実が人気だ。
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小高い森に遺跡マークがあったので登ってみたが、埋め戻したのか、特に遺跡のようなものはなく、石のモニュメントと木の十字架があるだけ。説明はロシア語でよく分からず。
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夕食は国立劇場のレストラン。アルタイ共和国の国民食と尋ねると帰ってくる答えが、鹿のステーキのフルーツソース和え。やっとここで食べることができた。
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アルタイ人は腕に入れ墨を入れている人が多く、このレストランのお姉さんもそうだった。
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もう一品、これもアルタイ名物だと勧められたのが、ヒメマス。お腹にハーブを詰めてローストしている。骨まで軟らかく、すべての部分を大変に美味しく食べることができた
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アルタイ共和国は3割弱がロシア正教、土着の自然崇拝的な宗教が16%、宗教とは見なせない精霊崇拝が25%、イスラム教が6%等となっており、仏教徒は1%にも満たないはずだが、宿の近くに仏教寺院があった。
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リゾートを満喫しすぎて、首都はもうパスしても良いなどと思ってしまっていたが、今日は首都でアルタイ人の文化をたくさん学ぶことができた。ここに来ないままアルタイ共和国を訪問したなどということにならず本当に良かったと思う。