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2019 サウジアラビア
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自由な旅が解禁になったサウジアラビアへ
18日目 ヤンブー-スークスワイーク-ウラー
心地よいホテルだったので、出発を遅らせ、午前中は部屋で過ごす。昼過ぎてからようやくの出発となる。紅海から離れ、再び内陸に向かう。平地が終わると、ポツポツと伝統的泥家屋の廃墟が点在するようになる。大きなオアシスの街スークスワイークには古い集落が大規模に残っており、車を置いて散策する。スークだった場所の建物は、まだきれいで、倉庫代わりにしているところもある。
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高さの高い建物は、基礎部分が石積みで、上部が泥壁になっている。廃墟に入るもの自由だ。時間があればじっくり滞在したくなる場所だ。集落の裏に広がるオアシスのナツメ林も枯れてしまい、荒涼とした場所になってしまっている。
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風が強まり、道路上を砂が走り始めた。初日のバスでこれは走れないだろうという砂嵐を経験しているので、まだまだ大丈夫だとは思うが、砂がたまっている場所でスリップするのが怖いので、速度を落として走る。
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昼食をとった後も風は強く、予定よりも時間がかかり、ウラー到着は、日没後になってしまった。ウラーはサウジアラビアを代表する観光都市なので宿はたくさんある。しかし、立て続けに満室であると断られた。見どころである世界遺産のマダインサレーが閉鎖中なので、観光客は少ないだろうと踏んでいたのに、予想外の事態だ。来週末から数か月間はフェスティバルで、マダインサレーもそれに合わせ再開する。そのためにその時期のホテルが混んでいるのはチェックしてあった。しかし、何故見どころ閉鎖中にホテルが満室なのだ? 金曜日が休日のサウジアラビアでは、木曜夜が週末の夜。今日がある程度賑やかだろう程度には思っていたが…。さらに何軒がチェックするが、断られ続けるので面倒になり、車中泊することに決める。
夕食のレストランを探していて、パーティー用のマンディ専門店を見つけた。専用の大窯が店の奥に並んでおり、出来たものをちょうどトラックで運び出すところで、見学させてもらう。
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レストランではなかったので、他の店を少し探すが、妻がどうしても先ほどのマンディが食べたいというので、店に戻る。羊のマンディは、パーティー用しか作っておらず、ダメだったが、鶏のマンディは小分けでテイクアウト用に売っており、それを店の従業員が休む場所でいただいた。マンディーはご飯の大鍋の上に網を乗せ、そこに肉を敷き詰め、蒸し焼きにする料理だ。ご飯の上に美味しい肉汁がたっぷり落ちるので、ご飯が本当においしい。
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食べている間に、またパーティー用の羊マンディが出来上がり、窯から取り出すところや盛り付けるところを見せてもらう。一回の注文で、この肉の量!
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肉を取り出した後、今度はその下にセットしてあったご飯を取り出す。そして大皿数枚にわけでご飯を敷き詰め、その上に肉を乗せて盛り付ける。大きなアルミホイルで蓋をし、パーティー会場に運ぶのだ。
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店のおじさんが、マンディーを取りに来たお客さんに我々にと頼んでくれ、羊肉を一食分、分けてもらった。すでにお腹いっぱいで、少ししか食べられなかったが本当に美味い。残った分はテイクアウト用の容器に入れてもらって、明日食べることにする。
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色々見せてもらったりしていたので、気がついたらこの店で2時間も過ごしていた。注文していなかった羊用のマンディだけでなく、チキンマンディーの代金も受け取ってもらえず。明日もご馳走するから食べにおいでとまで言ってくれた。皆さん本当に優しい。
週末の街は夜遅くまで賑やかで、女性や子供用の市もある。商売っ気はあまりなく、日本人だと分かると商品をお土産にくれたりする。ここでも優しいサウジの人々である。
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夜10時を過ぎてから、街を出発。山の上にある展望台までい時間近く車を走らせた。期待通りここの駐車場は無人で静か。眼下にはウラーの明かりがきれいに見える。ここで今回の旅2度目の車中泊である。