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2019 サウジアラビア
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自由な旅が解禁になったサウジアラビアへ
22日目 サカカ
サウジアラビアの旅もあと1週間となった。サウジアラビアを構成する13州のうち、ここまでで10州に訪問、未訪問3州のうち2州は、リヤドに戻るルート上にある。残るのは北部国境州というイラク国境沿いに延びる州だけだ。その州都アラルまではサカカから190キロ、車で2時間の距離である。日帰りで訪問して、13州完訪を目指そうかと思い立ち、アラルやその周辺の見どころを調べるが、何も見つからない。かなり迷ったが、北部国境州訪問はせず、今日は予定通りサカカの市内観光をすることにする。
街の中心部で遅めの朝食をとった後、街の北部にあるザバル城に向かう。岩山の頂上にあり、遠くからでもそれと分かるが、入り口が分からず、未舗装の裏道を通って入口に到着。ゲートは閉まっていたが、鍵はかかっておらず、中に入ることができた。元はナバテア人が紀元前に建てた城がこの岩山の上にあり、現在の城はその遺跡の上に建てられたものだ。約200年前に建てられ、最近まで修理しながら使われてきたというが、今は廃墟となっている。
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ザバル城の向かいにもう一つプリンス山と呼ばれる岩山があり、その中腹部に古代の岩絵が残っている。笠をかぶったような踊り子がたくさん描かれており、非常に興味深いものだ。
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数百メートル離れた場所に、セスラの井戸と呼ばれる古代井戸が残っている。この井戸も紀元前後にナバテア人が掘ったもので、タイマの大井戸と同じような横穴があり、周辺にここから水を引いていたそうだ。深さ15メートルの大井戸には井戸底に降りる階段もあるが、水は枯れており、ゴミが貯まっていた。
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井戸のそばにジョウフ州考古学オフィスがあり、中は小さな博物館も併設されている。展示物の数は少ないが、岩絵や古代文字の掘られた石が集められ、興味深かった。
さらに少し離れた場所に、人工的に彫られた石室があり、そこにも岩絵がいくつかあった。
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街の中心部に戻り、遅めの昼食を取ろうと思ったが、店はすべて閉まっている。これまでの街では午後のお祈りの時間が終わると店は再開したのに、この街はそのまま午睡タイムのようだ。中央市場にある大きなモスクにも人影はなし。
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地図で目星を付け、市内のレストランを車で何軒か探したが、どこも閉まっている。朝食が遅く、量も多かったので、さほど空腹でもなく、昼食は抜くことにした。繁華街の店も閉まっているので、再び遺跡巡り。今度は市の南部にあるツワイール城址に向かった。
ツワイール城址も周辺に岩絵がある岩山にあるが、地図には場所が載っていない。ツワイールという地区があるので、とりあえず行ってみると岩山があり、遠方からでも岩絵が分かる。柵も看板もなかったが、登ってみると、たくさんの岩絵が残っており、本当に見事だ。古代文字もある。
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岩山から周辺を見渡すと隣の山に柵があるのが見える。そちらがツワイール城址かもしれないので、降りて隣の岩山に近づく。こちらは柵があり登れないが、登らなくても道路脇からたくさん岩絵がある。
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柵沿いに進むとツワイール城址を見つけた。中には入れないが、ザハル城よりは古いもののよう。
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ツワイール城址の裏手にもたくさんの古代文字が固まっているという旅行記を見ていたので探すが見つからず。
たくさんの岩絵を見ることが出来て満足したので、一旦ホテルに戻りひと休み。昼食を抜きお腹が空いていたこともあり、ロビーに用意してあるサービスのコーヒーとナツメをいただくと、いつもにも増してうまく感じる。
日没のアザーンが鳴り始めたところで車に乗って、昨夜と同じレストランに向かう。本日のメインはハミーズという羊肉の炒め物。ライスでない夕食は久しぶりかも。このレストランでもホテルと同様に入り口近くにコーヒーとナツメのサービスが置いてある。本来はセルフだが、今日は食事場所まで最初に運んでくれた。タヒーンと呼ばれる練りごまにナツメを付けて食べるのはサウジアラビア北部の習慣で、意外においしい。