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2019 陸路でミャンマー経由タイからインドへ
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陸路でバンコクからコルカタ+アルナチャルプラデシュ
3日目 メーソート→ミャワディ→
ホテルから国境のイミグレーションまでは3.2キロ。バスターミナルに戻れば、乗り合いの車もあるだろうし、タクシーに乗っても良かったが、国境までの中間にメーソートの見どころであるタイワッタナターム寺院があるので、歩いて国境へ向かう。空港の前で路上駐車の車が並んでおり、空港の駐車場が工事中なのかと思ったら、その先の広場に大勢の人が集まっている。子供の日のイベントが大々的に行われていて、大勢の人々が見に来ている。少し立ち寄っただけで先に進む。
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タイやミャンマーの路上には飲み水のカメが置いてある。気化熱で冷えていておいしいので昔はよく飲んだが、最近は水を持ち歩いているので、あまりいただくことはなくなってしまった。
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国境の町であるメーソートにはビルマ人も数多く住んでおり、ビルマ人特有のタナカで化粧した女の人も良く目立つ。
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20分ほど歩いてワットタイワッタナタームに到着。ビルマ風の仏塔が並ぶ金ぴかの寺院だ。
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巨大な涅槃仏と仏陀の足跡で有名な寺院。涅槃仏もビルマ風でユーモラスな顔立ちである。
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国境まではトラックが大渋滞しており、タクシーも近づくのは大変そうだったが、歩きは非常にスムーズで国境に到着。
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ものの一分で出国は完了。イミグレーションの建物は写真撮影禁止だが、国境に架かる橋には禁止のマークがなかったので橋の上から写真を撮る。国境に住む人々の行き来は自由な様子で、渡し船が頻繁に行き来している。
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ミャンマー入国も入国カードを記入してパスポートを出すだけ。何の問題もなくあっという間に入国完了。ビザはなく、パスポートには入国スタンプのみ。ミャンマー側も車がたくさん待っているが、歩いて国境を越えるのは荷物検査もなく、全く簡単だった。ミャンマー時間はタイよりも30分遅れ、10時過ぎの入国となる。
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まずは両替商でミャンマーチャットのレートをチェックし、事前に調べてあったバス会社のオフィスへ向かった。このミャワディーにはバスターミナルがなく、バス会社のオフィスが街のあちこちに点在している。そのほとんどに英語の看板がないので自分だけで目的の場所へのバスを見つけるのは結構大変かもしれない。といってもほとんどのツーリストが向かうヤンゴンやパアーン行のバス会社は無数にあるので、目に付いた会社で聞けば違ってもすぐに教えてもらえると思われる。今回向かうマンダレー行は数が少なそうなので、事前に場所を調べておいたのだ。14時発のバスチケットを購入し、荷物も預けた。
出発までの数時間、ミャワディーを見て歩く。特に見たいものがある訳でもないので、いきなり路地に入ってみた。生活丸見えの路地が続いており、楽しい。
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昨日の食べ過ぎもあって朝から何も食べていなかったが、ようやく腹が空いてきたので、ミャンマーの朝食の代表である麺のモヒンガーとシャンヌードルを食べた。気の良い店のおばさんが、食後にたっぷりとミルクの入ったミャンマー茶をごちそうしてくれた。
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タイ側で見たのと同じような金ぴかの寺院があちこちに点在している。
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国境交易の町なので主な道には商店が並び、路上にも色々な店が出ている。薬はミャンマー伝統医療のもの。
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国境からは少し離れたところに市場があり、ローカルな品物で溢れている。
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夜行バスなのでスマホの充電でもしておこうかと少し早めにバス会社に戻ったが、停電していた。あちこちで発電機の音がしていたのに、久しぶりの途上国ですっかり停電の存在を忘れていた。まあ朝の出発時点でフル充電しているので大丈夫だろう。
バスの出発時間が近くなり、出発前にトイレへ。オフィス奥のトイレの向こうが国境の川で、国境の橋から見た渡し船の発着所の上だった。妻が渡し船の写真を撮るといって奥に行ったきり戻ってこない。腹具合が少し悪いといっていたのでトイレだろうと思っていた。バスに乗るように再三促されたので仕方なく呼びに行くと、妻はバス会社の人の賄食の味見をさせてもらい、名前を聞いているところだった。腹具合が悪いのを心配していたのに次の食収集に夢中になっていたとは・・・。
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それまで閉ざされていたこの国境がオープンしたのは2013年のこと。オープン後の2年ほどはミャワディから先の道が大変な悪路で、車のすれ違いが出来ず、隔日の交互通行だったそうだ。今は新しい道が完成し、快適な舗装道路が続く。しかし、急坂の新しい道を下りきってからは、古い舗装がボロボロになっており、悪路となっていた。
大きな橋のたもとで乗客全員がバスから降ろされ歩かされる。検問でもあるのかと思ったが検問はない。
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ふと下を見ると浮橋がかかっており、荷物満載のトラックが時折通っている。
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耐重量の懸念があって、バスは乗客が降りることを義務付けられているのだ。荷物を降ろせない重すぎるトラックは迂回の橋ということなのだろう。車を一台づつに制限している訳ではないので人を歩かせても大した違いはないと思うがどうなのだろう。
橋のたもとで揚げた豆腐を売っていたので食べてみた。うまい。
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橋を越えるとゴムのプランテーションが続いていた。
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道の舗装はもうあるのかないのか分からない状態にまでなってしまった。このまま道の補修をしなければ悪くなる一方なのに補修しないのだろうか。
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パアーン到着は夜8時。2010年にヤンゴンからここまでは来ているので、ここで自分の足跡がつながった。あの時は3年待てば国境が開くなんて夢にも思っていなかった。バンコクからこんなに簡単に来れるようになるなんて驚きだ。
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夜の9時にやっと食事休憩。7時間、トイレ休憩もないのはきつかった。食事はメインのおかずを注文すると野菜やスープ、エビのペーストなどが付いてくる典型的なミャンマー食。ご飯は食べ放題でおかずがなくなってもエビペーストでいくらでもご飯が進む。久しぶりなので非常に美味しく、またつい食べ過ぎてしまった。
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マンダレー着は明日朝予定。先はまだ長い。