旅して »
旅紀行 »旅日記 »
2019 陸路でミャンマー経由タイからインドへ
»
日記»
陸路でバンコクからコルカタ+アルナチャルプラデシュ
6日目 →ミッチーナ
急行列車は途中5ヶ所停まっただけ。朝6時25分、定刻よりも25分遅れで終着のミッチーナに到着した。まだ夜が明けたばかりで薄暗い。
ミッチーナはミャンマー最北部にあるカチン州の州都だ。カチン州は長らくミャンマー政府の統治下に入っておらず、実質的な独立状態にあった時代が長い。南のミャンマー政府と対立していたために北側に接する中国との関係が深くなっている。現在はカチンとミャンマー政府は停戦合意しており、おかげで旅行者もここまで自由に来れるようになっているが、ここより北に外国人が自由に立ち入れる場所はほとんどない状態が今も続いている。
早朝からホテルに行っても部屋に入れない可能性が強いので、まずは少し観光をする。駅の近くには大きなモスクがあった。国民の9割が仏教徒だといわれているミャンマーだが、教会やモスクが各地にあり、キリスト教徒とムスリムを合わせて1割ということはない気がする。
歩いていると在住の中国人から中国語で話しかけられた。やはり中国人がこの街には多いようだ。賑わっている食堂で朝食をとる。ここでも中国人に中国語で話しかけられた。今度の人は出稼ぎで来ていて早く帰りたいといっていた。
食事を終えてマーケットへ。朝食用の麺屋が並んでいる間に、豆腐売りのおばさんがいた。豆腐にも色々種類があって見せてくれる。
エーヤワディー川の河畔にある公園でひと休み。対岸の村に行くのにも外国人は許可書が必要になっている。
再び市場へ。今度は食料品売り場。昨日マンダレーの市場で印象深かったガピはここでも並んでいるが、販売だけで作っている場所は見当たらず。しかし、ここの市場でも驚きの食品を見つけた。下は、魚の身をそぎ落とし、ネギトロ状態の身を集めている写真だが、左側に写っているのが日本でいう「なれずし」である。これがまた山のように積まれ、販売されているのだ。
よく見ると魚だけでなく米も見える。
ここでは2種類のなれずしが売られており、どちらも試食したところ、美味い。なれずしの代表である滋賀の鮒ずしが大好物なので、うまく感じるのは当然だが、本当に美味いのだ。うまいうまいと喜んでいたら、店の人がかなりの量のなれずしをお土産に持たせてくれた。
8時過ぎになり、もうホテルに行っても良いだろうとホテルに向かう。駅の近くのホテルに予約したはずが、地図の場所にない。何人かに聞くと方向は分かったので歩いて向かったが、1時間近く歩く羽目になり、疲れた。
ようやく着いたホテルはプールまであるリゾートタイプのホテル、期待以上にきれいで満足。宿の場所が街の中心から遠いのには参ったが、整備された貸自転車が用意されていて、しかも無料。自転車があれば、悪くない場所だ。
ひと休みしてから自転車を借り、まずは駅に戻る。明日の列車チケットを買いに行ったのだが、予約受付だけで明日もう一度買いに来るよう言われてしまった。そのあと川沿いに少し走った後、カチン国立マナウ公園へ。ミッチーナマナウと呼ばれる大きな祭りがカチン州の日である1月10日に行われる会場である。カチン族は12の民族に分かれており、そのうちの一つロンウォー族のカップルが民族衣装を着て記念撮影をしていた。
公園の中心にあるモニュメントが有名で、多くの人がここで記念撮影をしていた。
カチンの伝統料理スコータミンの専門店で昼食をとる。スコーは竹のザルのことで、ザルに伝統料理が食べきれないほど出てくるのだ。本来は大勢で食べるもので一番小さいものでも4~5人前は十分にある。せっかくなので伝統的な果実酒(マルメロ=日本でも栽培されている中央アジア原産の果物のワイン)も注文。
味付けがあっさりしており、いつまででも美味しく飽きずに食べられる。夜行の疲れもあって、飲んで食べた後、妻は寝てしまった。その後、私は一人で残ったおかずを肴にゆっくりワインを飲み干した。
2時間以上店にいたので、残りの観光時間が短くなったが、もともと観光ポイントが少ない街なので、後は子供たちの写真を撮ったり、教会を見たりとゆったりサイクリング。
線路を渡る時に線路が波打っていることを確認。これだから列車は揺れるし、スピードが出せないのだ。
昼食が遅かったうえに苦しくなるほど食べたので、夜になっても腹は空かず。頂いたなれずしがあるのに全く手を付けることもできなかった。