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2019 陸路でミャンマー経由タイからインドへ
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陸路でバンコクからコルカタ+アルナチャルプラデシュ
30日目 →コルカタ
明け方にコルカタの表玄関であるハウラー駅に到着。表玄関ではあるが、実際にはコルカタ市ではなく、ハウラー市の駅である。巨大なターミナル駅で、構内にまで車が走っている。正面に出るとタクシーがたくさん停まっており、駅の北側は市バスのターミナルになっている。
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ハウラー駅の対岸、川を隔てた向こう側がコルカタ市だ。橋が架かっており、昔来た時は歩いて渡ったり、バスで渡ったりしたので、今回は川を船で渡ろうと駅前の船着き場に移動する。しかし、時間が早すぎて、まだ船は動いていなかった。バスに乗ってしまうと川が見れないので、歩いて川を渡ることにする。広い歩道を大勢の人が歩いており、写真を撮ったところ、写真撮影禁止だよと注意された。確かに上の方にたくさん写真撮影禁止と書いてあった。
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橋の向こうに市場がある。お供え物の花を売る市場のようだ。早朝からほんとににぎやか、さすがはコルカタだ。
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歩いていると後ろからトラムがやってきた。乗り場ではないが渋滞で停車したので、行き先も確かめず飛び乗った。
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線路上しかトラムは走れないのに、線路の上を車は平気で走る。逆方向の車が追い越しのために、こちら側の線路まではみだし、前にも後ろにも勧めないことが何度も起きる。バスは強引に抜かしていくが、こうなるとトラムは身動きが取れないのだ。こんな交通事情の都市で良く存続させているものだと感心する。
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コルカタのもう一つのターミナル駅であるシアルダー駅の近くをトラムが通ったので下車し、駅へ向かった。駅の周りは人だらけ、食べ物屋も並んでおり、妻はそこで朝食をとった。私も回復してきているが、宿に着くまで自重する。
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ここはコルカタのターミナル駅で長距離列車も走っているが、近郊列車も走っている。今日の宿は空港の近く、ここから13キロ離れたビラティが最寄駅となる。15キロまでは料金5ルピー、8円しかしない。インドの列車は本当に安いのだ。
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通勤列車とは逆方向なので満員の列車を尻目に、のんびりとビラティ駅へ。そこから地図を頼りに宿に向かう。しかし、グーグルマップや宿の予約サイトの地図の場所は空き地だった。まあずれていることはこれまでままあったので仕方ない。こちらから聞く前に、見ていた近所の人が正しい場所を教えてくれた。いつもの事なのだろう。
宿はきれいなホームステイ。街からはすごく遠いが、空港に近く、チェックアウトリミットが20時というのがここを選んだ理由だ。真夜中の飛行機に乗るのでこれは非常に都合よい。朝食をサービスしてくれた。昨日朝から何も食べていなかった私には、少なめの麺はちょうど良く、ありがたかった。
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11時過ぎまで通勤列車が続くので列車で街に出るなら11時半を過ぎないと難しいという。ミニバスなら始発があるが、大渋滞で午前中はすごく時間がかかるらしい。急ぐこともないので、しばらくのんびり休む。
11時過ぎに宿を出た。11時半に入線してきた乗車予定の列車は入り口から人がはみ出ており、見ただけでうんざりだ。
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コルカタの近郊列車は乗り降りをスムーズにするため、もともと出入り口の扉は開放されたままで使われていない。したがって、混んでいるとはみ出たような乗り方をしているが、中は心配するほどではなかった。妻は混雑のましな、女性専用車両に。写真を見る限り男性車両の半分くらいしかいない気がする。
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シアルダー駅からは市場を縫うように散歩する。
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昼食は鶏レバーのカレー。食後にも腹痛にならず、もう大丈夫そう。
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見覚えのある地区にやってきた。英領時代の赤い建物で、中には役場が並んでいる。この辺りは、昔何度も来ている気がするなと思ったら、その先には有名なニューマーケットが広がっていた。
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駅周辺の市場よりもニューマーケットに来ているのは若い人々が多い。ツーリストも多いのか、人力車が言い寄ってくるのは結構煩わしい。
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地図のガンジー像を目指して歩くが、遠くから見て、何か違う。ガンジー像といえばとインド独立の父であるマハトマ・ガンジーの像を普通指しているはずだが、ここにあるのはインドの首相を長く務めたインディラガンジーの像だった。
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インディラガンジー像の奥にあったのはセントポールズ大聖堂。1847年建造の由緒ある教会だ。
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セントポールズ大聖堂から道を隔てた公園の中にあるのが、ビクトリアメモリアルだ。ビクトリア女王を記念して100年ほど前に建てられたものだ。
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中に入る時はそれほど混んでいなかったが、出口辺りは大混雑。コルカタでは大人気の場所のようだ。
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25年前に来た時は旅行者に人気だったサダルストリート界隈を歩いて見る。今はこの辺りに泊まる人は少ないと聞いていたが、旅行者らしき人がチラホラ歩いている。宿も見覚えのある場所がいくつかあった。旅行代理店が昔同様に軒を並べているが、ネット予約が主流になった現代においてこんなに怪しい代理店を使う人はまだいるのだろうか。かくいう私も25年前はここでバンコク行きチケットを購入し、出発まで1週間くらいコルカタに滞在したのだった。泊まった宿は名前も忘れていたが、前を通って思い出した。パラゴンホテル、昔と比べるとすごく汚くなっているが、営業はしていた。
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ニューマーケットに戻り、妻のショッピングに付き合う。夕暮れ時になると昼間よりもさらに買い物客でにぎわっている。
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戻りの通勤時間なので列車で帰ることは難しい。グーグルマップやコルカタ市交通局のサイトでバスナンバーを調べ、それで戻るつもりだったが、そんなナンバーのバスはないと誰に聞いてもいわれてしまう。何人もの人に聞いてやっと目的の場所に行くバスに乗ることができた。バスも女性シートがあり妻は座れたが、私は半分以上立っていた。それほど混んではおらず、大変ではなかったが、渋滞で1時間以上かかった。渋滞で停まっている時に通りがかったモスクではちょうどお祈りの時間が始まるところだった。
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何ヶ所かですごい人出、ヒンズーのお供え物が多く売られている。この時は分かっていなかったが、翌日からがお祭りだったのだ。
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夕食は宿で頼んでフィッシュカレー。高級レストラン並みの値段にしては味がもう一つだなと思っていたら、ママさんはベジタリアンで味見せずに作っていた。確かに野菜料理は普通においしかった。でも事前にいってくれたら頼まなかったのにと恨めしく思う。