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■アルバニアの首都観光
今日は、アルバニアの首都ティラナTiranaを観光します。まず目立つのは、街の中心部にあるピラミッド型の建物(地元の人にもピラミッドと呼ばれています)。経済も政策も破天荒だった20世紀後半に、長く長くトップに居続けた独裁者が祀られているところ(廟)ですが、誰も今はお手入れしていない様子でした。そのすぐそばにスーパーマーケットがあるので、アルバニアの食を買って、リニア公園という中心部の緑美しい広場でお昼ごはんを食べました。今日は日曜日なので、家族連れやペット連れが多く、ボールや縄跳び、紙飛行機などで楽しげに遊んでいる親子の姿が見られます。
そして、次の移動のために、列車駅やバスターミナルへ行き、値段や時刻を確認。・・・1ヶ国の滞在が短いときでも、この作業は欠かすことができなくて、「時間がないのに~、でもやらなきゃ~」と、ちょっと歯がゆく思うこの頃ですが、実際に足を運ばないと分からないことっていっぱいありますものね。英語ガイドブックLonely Planetには幾つかバスターミナル(バス乗り場)が記載されていますが、私たちが明日乗る、モンテネグロ方面行き(正確にはアルバニア北部のシュコードラShkodra行き)バスはそのどれとも異なる場所にあることが分かりました。
ティラナは、ピンクや黄色、緑や水色といった、カラフルな色の建物が多いことで知られています。てゆか、これがティラナで一番見たかったのよ(^o^)
そして建物がお洒落なら、歩く人々もお洒落! イタリアブランドの服を着てピンヒール(ハイヒールのかかと部分が直径1cmしかないもの)で歩く女性が多いのです。みんなお洒落でホント可愛いなあ~!
アルバニア。
オスマン帝国時代にキリスト教からイスラム教に改宗(1)、お隣さん大国ユーゴスラビア、ソ連、中国と、時期を変えて次々国交を失いながら、鎖国しました。統計上欧州最貧国(※旧ソ連圏は統計に計上されない場合があり実質はモルドバが最貧国だともされています)にもなり、やがてネズミ講の始まるようになります。日本でも昔チェーンレターってあったでしょ? あれが大規模になったイメージです。一例ですが、勧誘されたらお金を払い、次に勧誘した人からお金を集める連鎖反応で、政治家ぐるみの団体がお金を動かし、国民のほとんどが参加したものの、続かなくなって、国民の資産を預かった「ねずみ講会社」はまわりきらず。国民の大多数が財産を失いました。
街を歩いていると、「イタリアっぽさ」がよく目につきます。鎖国状態のときもねずみ講による国家経済破綻のときも、人々はイタリアに出稼ぎなどで多く流れていき、イタリアとの関係が途切れなかったんですね。街で安く売られている軽食はピザ(具やソースはかなりチープですけど)。高級レストランではピザメニューがいっぱい。古着マーケットに行けばイタリア製の服がいっぱい。女性が持っているバッグなども見ているとイタリア製のものが多かったなあ。アルバニアの文化は、相当イタリアの影響を受けていると感じられました。
暗い過去からの脱却の証拠? ティラナの街はきれいでしたよ。ただ、ロマ(ジプシー。本来は移動民族(現在では定住型もみられる)で、多くは様々な国で貧困層を形成する人々)が多く、つきまとっては二束三文のものをしきりに売りつけようとするし、窃盗のチャンスも狙っている気配がします。決して治安は良いとは言えなさそうです。
街にはイスラムモスクもありました。上述(1)、周辺国に比して早くイスラムの改宗が進んだだけのことはあり、今でも国民の70%はイスラム教徒です。まあそのうちどのくらいの人々は敬虔なムスリムかは分かりません。ちなみに、街を歩く女性は、髪を布で隠すとかいったことはしていません。イタリアブランドを身に着けるファッション嗜好が、イスラムの教えに完全に勝ったという印象です。
アルバニアって、本当、唯一無二の破茶滅茶な歴史を歩んできていますよね。だから街を歩きながら目にするちょっとしたことに破茶滅茶な歴史を重ねてみるのもいいし、かつての欧州最貧国と呼ばれたところが如何に発展を遂げてお洒落な街づくりをしているかを実感するのもいいですね。
さて、夜になりました。ラリーおじさんへのお礼を込めたあづさ手料理を囲んだあと、ラリーの家の快適ネット環境を使って、和人はアイスランド、グリーンランド、カナダを含めた旅計画を作っています。ここを決めていかないと、東欧の旅スケジュールも確定しないので、大事な一仕事ということです。
明日は21世紀になって誕生した新国家モンテネグロへ移動します。今日調べた限りでは、アルバニアからの国境越えはスムースな方法がなさそうなのですが、大丈夫かな、どきどき。
本日の旅
行動 :ティラナ観光、旅準備、旅計画
朝食 :オレンジジュース、トースト、ラズベリージャム、ブルーベリージャム、パイナップルヨーグルト/ラリーおじさんち
昼食 :Xaxiq(ザジチまたはザジク、酸っぱくないヨーグルトにピクルスきゅうり細切りとディルの葉を混ぜたもの)、Fruta Deti(フルタデーテ、イカ大イカ小タコ小ムール貝エビ小ボイルのレモン&オイル漬け)、パン、ガス入りウォーター/ティラナの公園
夕食 :Qofte(キョフタ、ひき肉を棒状にまとめてグリルしたもの)、レタスとにんじんのガーリックドレッシングサラダ、塩むすび、アルバニア赤ワイン、オレンジアップルソルベ/ラリーおじさんち、エスプレッソ/ティラナのカフェバー
宿泊 :ラリーおじさんち
旅情報
1レク=1円
*アルバニア人の首の振りかた
日本人は「はい」「うん」と、会話を肯定するとき首を縦に振るが、アルバニアでは肯定のときに首を横に振り、「いいえ」のときに首を縦に振る。YesかNoかで回答を求める、いわゆる「閉じた質問」(例:駅はこっちですか?)のときには相手の言動に注意しよう。