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■クルド人の都、アルビル
昨日は長時間体力を磨耗する移動をし、私たちはアルビルErbilに、夜明け前に到着しました。でもあまり寝ていません。
まるで先進国! 公共の無線ランが街中をびゅんびゅん。すごいですね。地図を持っていないので、部屋で無線ランでインターネットをし、グーグルマップで現在地を確認したら、今いるところがやっと分かりました。昨夜はイラク人の車で嵐の中この宿で降ろされたため、どこにいるのか皆目分かっていなかったのです。
アルビルは、1992年に発足したクルド人自治地域の首府です。クルディスタンとイラク政府との対立(イラク政府によるクルド人迫害)、クルディスタン地域の中での内戦、石油が出ることによる利権問題など、とにかく不穏な材料が尽きないクルディスタン地域の中心の街。でもイラクの中では比較的治安が良いところとされています。
さて今日は、旧市街のシタデルの観光から始めましょうか!
地図が頭に入ったので、街歩きも余裕です(^_^)V
「クルド人は、明るく人懐こく、自分たちの文化や生活習慣に強い誇りを持って生きている民族である」とは、紛争解決学の専門家の言葉。そして、イラクの旅の実質初日に見たものは・・・それこそいっぱいの、人々の笑顔でした。今日見た人々が、まさにその言葉を裏切らないものだったのです!
もちろんいたるところに兵士はいるけれど、みんな優しいよ。
こんなに笑みを湛えてくれる軍人さん、今まで会ったことがなかった。
戦争の苦しみと共に生きる人々は、“様々な痛みが分かる人”は、本当は皆優しいの。
旧市街では、古い城“アルビルキャッスル”やその周辺の古い住居跡、モスク、バザール(市場)などを見て歩きました。
ちなみにクルド人はほとんどがイスラム教スンニ派に属しますから、今日はイスラムモスクも観光できて良かったです。モスクの管理をするおじさんが、あづさに、素敵な色のスカーフをくれました。もちろんスカーフを頭に巻いて入場していったのに、です。新品で誰も使っていない、きれいなきれいなターコイズ色のスカーフ。嬉しいな。
街では、英語を話せる人によく出会えますから、バザールでもちょっとした会話ができて、嬉しいです。一応、イラク入国直後、私たちをここまで送ってくれたお姉さんにクルド語を幾つか教わったので、できればクルド人の都では、クルド語をいっぱい使っていきたいなとは思います。
美味しそうな路上フード、薄いカレーパンのような「クッバ」が売られているところで、手際よく作り上げていく様子を見ていたら、通りがかりのお兄さんがあづさと和人に1つずつプレゼントしてくれました。クッバ屋の中では、働く少年が、イラキチャイ(イラクの紅茶)をプレゼントしてくれました。
昼下がり、黄砂が出てきました。そんな中「チョリミナレット」という古い塔を見に行ったのですが、内部工事中で敷地内すら入れず困っていたら、監視している軍人がカギをあけてくれて、私たちに塔を見せてくれたんです。
晩ごはんを食べに行った帰り、結婚式会場の前を通りました。美しいイラク人女性の花嫁姿を遠めに見ていたら、会場の人が「おいでおいで」してくれて、着飾った列席者の皆も、新郎新婦も、こぞってあづさのカメラの被写体になってくれるのです。嬉しいですね。披露宴で振舞われるドリンクを差し出してくれたり・・・ああ、本当、今日出会った皆が、なんでだろう、なんでこんなに、みんな優しいんだろう!
緊張して来たイラクだったのに、ここがあまりに平和な様相で、人々があまりにも優しすぎて、感動しました。先進国並みに物価が高い一面もあるので、あまり長くは居られないかもとは思っていましたが、決めました。
大好きなアルビルに、もっと滞在しよう。
もっともっと、イラクにいたいから。
明日からは、モスクのおじさんがくれた綺麗な水色のスカーフをつけて、もっともっとこの街を歩こうと思いました。
本日の旅
行動 :アルビル観光
朝食 :ビスケット、アールグレイティー/宿
昼食 :マラガ(タシュリーブマラガ、羊肉のクローブと薄い塩トマト煮込みをちぎったナンにかけたもの)、タプスィー(ナスたっぷり玉ねぎ少々トマト煮)、タシュリーブ(ナンのような薄いパン)/アルビルの食堂
夕食 :トシン(カブやビーツのピクルス)、カバブ(ひき肉の串焼き)、イケブリッシュ(鶏肉の串焼き)、ナン(薄いパン)、チャイ(アールグレイティー)、イタリアンパセリ、玉ねぎ、焼きトマト/アルビルの食堂
宿泊 :ゼイトゥナホテルZaitona Hotel
旅情報
1ディナール=0.0847円
*小さなクルド語
クルディスタン地域はもちろん言葉はクルド語。イラク中央部はアラビア語圏であるためアラビア語も通じるが、クルドとアラブのことを考えると、アラビア語は避けるほうがいい。クルド語を使って、人々と気持ちよく接していくほうが幸せだと思います。
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