2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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ガーナ>2008年01月18日(Fri)
前日アクラ→クマシ
翌日クマシ
★クマシ→アウィア→ントンソ→アダゴマシ→ボンウィレ→エジス→ベシアセ→エジス→クマシ
:: 旅253日め : 世界旅49ヶ国め : 和人214ヶ国め : あづさ70ヶ国め ::

■クマシ観光本番!
さあ、今日こそ、ガーナの最大の見所(と信じている)、クマシKumasiとその周辺村を観光しますよっ(*^-^*)

クマシは、かのアシャンティ王国の王都でした。17世紀に王国が作られ、大いに繁栄しました。アフリカの王国が次々とフランスなどヨーロッパ各国に植民地化される中、20世紀初頭まで最後まで植民地化に抵抗した王国でもあります。きっと、クマシ観光では、守り抜かれる「何か」が感じられそうな予感がして、大いに期待できます。

さて、アシャンティ王国の名残は、その幾つかの建造物が世界遺産に登録されています。まずはその所在地から調べなければなりません。私たちはまずナショナルカルチャーセンターへ行きました。ここにはツーリスト向けインフォメーションがあるので、近郊の、世界遺産の建造物の所在地を教えてもらえました。中にあるミュージアムは、アシャンティのかつての王、そしてその血を受け継ぐ現在の王に関する、写真や遺物が展示されていて、こちらも素晴らしかったです。

また、クマシ周辺には、アシャンティ王国が繁栄していた頃から布を作ったり木彫り用品を作ったりする村があります。それらは王国崩壊後である今も伝統工芸として残り、、クラフトビレッジとして観光のポイントとなっています。有名なのはアディンクラ布のントンソNtonso村ですが、今日は欲張って、木彫りで有名な村もその他の村も、めいっぱい観光しようと思います。

■木彫りのアウィア村
ナショナルカルチャーセンターで見所ポイントを教えてもらい、地図で路面図も確認させてもらえ、私たちは、クマシから円形に点在する見所を時計回りにめぐることにしました。まずはミニバス(トロトロといいます)でアウィアAhwiaa村へ行きました。

ここはあまり著名ではないので、観光客はあまり来ないのでしょうか。木彫り作業の傍らに座らせてもらえ、かつて王もたしなんだという伝統ゲーム「マンコーラ」を楽しむ様子を間近で見せてもらえながらも、観光地にありがちな「金くれ」の言葉は一度もかけられませんでした。だから、大変に居心地の良いところと、今振り返ってもそう思います。

■アディンクラ布のントンソ村
ントンソ村は、アシャンティ伝統布の仕立てで有名な観光村です。さて、ミニバスを降りてすぐのところで、布で針仕事をするおじさんの様子を眺めていたら、早速「金を払え」といった会話が出てきて・・・さきほどのアウィア村の滞在気分が良かっただけに、あーあ、観光村はやっぱり居心地が悪そうだなあ、と思いました。

実際、あまり写真も撮らせてもらえずじまい。でも、仲良くしてくれた少年とそのお父さん? が捺染(なっせん、布地に型紙をあて模様を染めつけること)しているところで、作業の様子を見させてもらっていたら、1枚だけですが、写真を撮らせてもらえました。

黒い生地こそ、アシャンティのしるし。ここに、黒い塗料で捺染していくのです。黒地に輝く黒という組み合わせは、大変に高貴な色合いですね。

■そしてボンウィレ村
ガイドブックでは、「アディンクラ布のントンソ村、ケンテ布(ケンテクロス)のボンウィレBonwire村」と書いてあるので、ントンソとボンウィレを両方訪れたら違いが楽しめるだろうと期待していました。

ントンソ村から、やや北に歩いたところから乗り合いタクシーに乗ってアダゴマシAdanwomase村へ行きました。ここでは伝統の布を実際にまとった人々の姿が多く見られました。男性は黒い布、女性は赤い布をまとうことが多いかな。なんか、アシャンティ王国時代の姿そのものが広がっていて、ほんと素敵です。「アシャンティ王国の夢の跡」、・・・ここはこんな言葉が似合う村かもしれません。

アダゴマシからボンウィレ村へ移動し、布作りの様子を見ましたが、機織の様子も、捺染の様子も、ントンソ村と一切変わらないものしか見れず、両方の村の特徴の違いは感じられずじまいです。

■世界遺産のベシアセ聖堂
ボンウィレ村からいったんエジスEjisuで乗り継いで、ベシアセBesease村へ行きました。乗り合いタクシーの運転手が世界遺産のベシアセ聖堂Besease Shrineの前で降ろしてくれて助かりました。もう夕方なので閉館時間前にちゃんと観光をしたかったからです。

粘土や木材で建てられた聖堂はアシャンティ族の建築遺産で、アシャンティ族の神の息子たちの霊を呼びよせ、その儀式を執り行うために立てられた聖堂です。「呪物の家」なるその聖堂は、正方形の中庭を取り囲むよう4棟の建物からなり、粘土作りで紅白に塗られた壁の装飾が見事です。

ベシアセ聖堂

小さな小さなところですが、繁栄の彼方に想いを馳せるには最高に良いところです。時間があれば、他にも点在する世界遺産聖堂を見たかったのですが、もう夕方だし、入場は午後5時までだし・・・。今日はここ1つを観光するだけで精一杯。


今日は、朝からずっと、観光めぐり三昧でした。

最後まで植民地化に対抗した王国は、その血を受け継いで今を生きる人々も、その凛とした誇り高き気質でいっぱいと感じられました。「どうしても行きたい」という夢をもって訪れたからという理由もあるでしょうけれど、本当に行って良かったところだと思います。

クマシ、大好き。

でも、本当はクマシでなく、そこに今も根付くアシャンティ王国の心こそが、大好きなのです。
本日の旅
行動 :クマシ市内観光、アウィレ村、ントンソ村、アダゴマシ村、ボンウィレ村、ベシアセ村観光
朝食 :ワチ(ごはんと豆を炊き込んだもの)、レタスマヨサラダ、オニオン、スパゲティ、トマトシチュー、ゆで卵フライを1皿に乗せたもの/クマシの路上ごはん屋
昼食 :ワチ、ガリ(乾燥キャッサバの砕いたもので、炊いていないアチェケ)、トマトシチューを1皿に乗せたもの、パイナップル、オレンジ/ントンソ村の路上ごはん屋
夕食 :スパゲティ+マカロニ入りミートソース+豆とレタスのコールスローサラダ+レタスとオニオンのサラダを1皿に乗せたもの/クマシの路上ごはん屋
宿泊 :ゲストラインロッジGuestline Lodge
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旅情報
1セディ=115円

*クマシ周辺の村観光
私たちは、ケンテクロスのントンソ村やボンウィレ村、木彫りのアウィア村に訪問した。工芸は見ていないがアダゴマシ村にも行った。これらはクマシから北東方向にある。またクマシ南方には、ビーズ装飾のアスオフィア村もある。

世界遺産の聖堂群はそれらの村々よりも更に広範囲に点在していた。私たちが訪れたベシアセ聖堂はクマシ東、アドゥエナセ神殿はそこから近いがトランスポートのない道を行く。ボッジュエアセ神殿はクマシからかなり北東にあり、フェイアセ神殿は南東の方角にある(と、インフォメーションで教えてもらった)。

クマシ市内のナショナルカルチャーセンター内のインフォメーションに行けば、路面地図を購入できる。
前日アクラ→クマシ
翌日クマシ