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■カタール郊外探訪・西部編
朝、ネットでカタールのバス路線サイトがやっと見つかりました。これがあればこわくないかな? 必要なことを全部メモして、今日はバスに乗ってカタール郊外へ行こうと思います。行き先は西。何があるのかあまり良く分かりませんが。
バスが通るラウンドアバウトまで歩き、バスに乗って西の終点ダカンDakhanに着きました。ここはカタールですから、途中の車窓はもちろん砂漠。ラクダも何頭も見られました。
着いたところは、ガソリンスタンドと商店、レストランがこじんまりと集まっているだけのところで、周辺には小さな規模のショッピングセンターなどありましたが、あまり、町らしさがありません。
ガイドブックを見ると、ここは海が一応の見所らしいので、近くの豪華ゲートにいる警備員にその行き方を訪ねたのですが、とてもとても離れているとのことで、行くのをやめました。
しかしその厳重警備つき豪華ゲートは、いったい何者・・・?
周辺を散策しがてら、ちょっと高いところにある橋からそれを見たとき、ゲートの奥には巨大な会社があることが分かりました。カタール石油、略してキューピー(Qatar Petroleumの頭文字、カタール国民もこう呼んでいる)です。この国の“石油リッチカントリー”たる基盤を支える会社だったのですね。周辺には石油パイプも張りめぐらされているので、写真を撮りつつ道を歩いていたら、車道脇に「写真撮影厳禁」の看板を見つけてしまい、ちょっと焦った(^^;;;
きっといろいろな企業秘密が隠されているところなのでしょう。
ここダカンでは、バスターミナルの付近では、人々の暮らしが見られるような町らしさを見ることができませんでした。バスを待つのも食堂に入るのも、労働者(おそらくキューピー関連の、です)と見られる人々ばかりです。
油田が出なかったら、ここは未だに砂漠だったであろう場所。つまり、ダカンを見ることで、一層石油産出国としてのカタールの一面が見れたのだと思いました。
■砂漠の民の暮らし
ダカンからの帰路、再び未熟なカタールバスシステムに、してやられました(苦笑)。1時間に1本のバスが、2時間待っても来ないとはどういうこと!? しかもここは始発のバスターミナルなのに、ですよ? 無事にヒッチハイクで家の近くに戻ることができましたが、困ったものです。
近道をしようと舗装道路から外れて砂の上を歩いたら、黒い布でできたテントを見つけました。「ベドウィンの砂漠の家」に似ていました。何だろう~とあづさがしげしげと見ていたら、車で乗り付けてきたアラブの伝統装束(白装束)のおじさんが、「入っていきなさい」と誘ってくれました。
中は、砂の上に絨毯、クッションと肘置きが置かれたレストスペース。電気をひっぱっているのでテレビもありました。使用人らしき人が1人、お茶の支度をしています。そして、白装束の男性達が続々とやってきたのです。
か・・・かっこいい・・・(゜ヮ゜*) うっとり~・・・♪
何たって、白装束がいいじゃないですか! かっこいい男って感じマンマンじゃないですか! 頭の輪っかがアラブの民そのものだし、エキゾチックさ満点です!!
ここは砂漠の民に伝わる伝統的なテントでした。仕事を終えて、親族が夕方にここに集まり、ガフワ(アラビックコーヒー)やチャイ(紅茶)を飲みながら休息の時間をとるところなのです。なお、1人だけ黒装束の男性がいるでしょう? 彼が親族の長です。
私たちにも、デーツ(ナツメの実)、ガフワ、チャイがふるまわれました。一番近くに座っていたお兄さんに話を聞くと、この親族は全員がキューピーの社員なのだそうです。すごいですね、国一番のエリート企業の一団だったのですね~(^^;; そんな中に混ぜてもらって恐縮ですが、美味しいものをいただき、また、砂漠の国としてのカタールを体験でき、心うきうきしっぱなし! というのが本音です。
今では、先進国カタールですから、住居本体は近代的なものなのでしょうけれど、仕事を終えてから帰宅するまでの時間に、昔からあるような砂漠の天幕で一息つく、昔からの伝統。今でもカタールに残る伝統に触れられて、本当に良かったと思いました。
今日はいい1日でした。
石油の国と、砂漠の民。カタールの主要な2つの顔を見れたんですもの!
本日の旅
行動 :ダカン観光
朝食 :牛ひき肉入りねぎリゾット、カフェオレ/トレボールじいさんち
昼食 :Biryani(チキンビリヤニ、2色米スパイシーライスの中にチキングリルが埋まっている)、ホドラ(生野菜サラダ)、Mutton Masala(羊肉をスパイスでカレーのように煮たもの)、ホブス(アラブの薄パン)、トマトカレースープ/ダカンの食堂
夕食 :レーズン入りカレー、ごはん、手焼きホブス、ビール、カフェオレ/トレボールじいさんち
宿泊 :トレボールじいさんち
旅情報
1リヤル=25.4円
*ダカンへの行き方
ドーハからだと104番バスが運行している。私たちは途中から乗車したので1人6リヤル、1時間強かかった。戻りのバスは1時間に1本。