2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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ガボン>2008年04月09日(Wed)
★コゴ→ココビーチ→リーブルビル
:: 旅335日め : 世界旅60ヶ国め : 和人214ヶ国め : あづさ81ヶ国め ::

■やっと赤道ギニア出国です
朝から憂鬱です。今日は赤道ギニアを出国する日なので、腐りポリスの国での最後の戦いとなるでしょう。予感は的中しました。出国スタンプを押す係官自体は賄賂を要求しなかったものの、その後の意味不明のチェックポイントに強制連行され、醜い賄賂要求・・・。

  だってあんたたち、また朝からビール飲んでるし・・・、そんな人とは話などしたくありませんよ?

意味不明のチェックポイントでは、別室に呼ばれ、そこでも賄賂要求攻撃が続きました。
断っていると今度は私たちの荷物を全部開けていきます。

・・・荷物の開け方が、明らかに、金探し・・・。

お札を隠せそうなところばかりを入念に開けていくのですから、本当に醜い奴らです。辞書やガイドブックもバラバラめくり、お札が出てこないか探しますし、お化粧ポーチのチャックも開けて、現金探し。あらあら、コーヒー豆の袋を開けても、お金なんて出てこないってば・・・、というかコーヒー豆にあなたの鼻息をかけないでおくれ、オッサン。

私たちの場合、コンゴ共和や中央アフリカにすでに訪れていて、手持ちの中央アフリカセーファーフランは、幸い残るガボンでの滞在費くらいしかありません。手持ちの現地通貨を使う最後の国にさしかかっているので、お札の量が少ないんです。少ないからこそ目立たず身に着けることができ、そして最後まで見つからずに済んだのでした。もちろん、ユーロ札や米ドル札も、荷物検査のことを考えて、見つからないようにしています。

コゴCogoは、町自体は悪くありません。スペインの植民地であることを感じさせてくれる町並みも、素敵な教会もあり、それなりに良いところでした。

コゴの教会

しかし強烈な金クレ星人たちの溜まり場であることは、すべての良い思い出を台無しにしてしまうほど劣悪でした。

■2度めのガボン入国
コゴからガボンのココビーチCocobeachまでは約1時間のボート旅となります。途中、海の水のしぶきが強く、荷物や体はびっしょり。また、ココビーチでは船を浜まで上げてくれないので、靴と靴下を脱いでズボンの裾をまくり、荷物を持って海の中をジャブジャブジャブ・・・そんな入国初めてだー(^^;;

入国スタンプを押す係官自体は賄賂を要求しなかったものの、その後、自称マリンオフィスという意味不明の部屋に連れ込まれ、醜い賄賂要求の戦いを強いられました。

乗り合いタクシーに乗って一気にリーブルビルLibrevilleに戻り、夕方に、前回泊まった同じ宿にチェックイン。休む間もなくまず港に行き、船の運航を確認したら、次の船は1週間先になるそうです・・・、赤道ギニアに行く前は明日の出航と聞いていて、それに合わせて急いで戻ってきただけに、かなりショック。

そのままサントメプリンシペ行きのエアチケットを探しに行ったらタイミングよく明後日の席が安く取れるとのことで、「予約は完了しました、料金は2人で○○セーファーフランです。この支払いは明日で大丈夫です」と代理店スタッフに言ってもらえ、ほくほくと宿に戻ったのでした。

■赤道ギニアの旅を終えて
赤道ギニア・・・、今では、世界的にビザが取りにくい国の1つ。

人にゴミをぶつけるし、レジの順番抜かしも平気だし、嫌がらせをすることも、平気。私たちが町を歩いているだけでポリスに通報した馬鹿者もいたっけ。客が来ても部屋に通さない宿ばかりでやる気が感じられない。宿の従業員は、暗いバーで朝からビールをラッパ飲み。・・・率直に、様々な点で水準が低い国だと、感じました。もちろん、日本と較べる訳ではありません。しかし“近隣のアフリカの国と較べても”、明らかにそう感じてしまったのは、赤道ギニアだからこそという感が否めません。

宿には水がなく、溜めた雨水がシャワーの水。茶色いしトタンのサビくさい。この国には水がない。ちゃんと言うと、国民の基本的な暮らしに、水が供給されていない。なのに役所の近くには立派な噴水があり、透明で美味しそうな水で満ちているから不思議だよぅ。

1年以上住む中国人は言いました。「なんで、こんなどうしようもない国に来たんだ」

金クレ金クレと賄賂を欲しがる醜いポリスがいっぱいいて、金クレという割には仕事もしないで飲みびたっている(そのための金が欲しいのだろう)。

日曜日の朝、教会のミサを覗いたら、神に祈るのは、主婦ばかりだった。この国で最も苦しむのは、力のない主婦層なのでしょうか。

政府が機能しているのかいないのか、政府よりも腐りポリス軍のほうが権力があるのかもしれない。外国人にツーリストビザを出さないのは、国が成り立っていない姿を見られたくないからなのかもね。



赤道ギニア、どうだった?って言われたら、きっとこう答えます。
「ホント、行って良かった。こんな猟奇で異質で不思議で嫌な国があるということは、やっぱり見ておかなければと思う。」

     あづさの旅の根幹となる言葉に、こういうフレーズがあります。
     「つべこべ言わず、自分の目で見てこい、それが旅人ってもんだろう」
     ・・・どこかで見たその言葉は、一瞬で私の胸に突き刺さった・・・

この世界旅では、いろいろな国のいろいろな側面を見るために、いろいろな国を訪れています。
それなのにこんなにも “猟奇で異質で不思議で嫌な国” は初めてです。
だからそれを自分の目で見られて良かった。行かなかったら絶対後悔していた。
  ・・・行って嫌な思いもしたけど、ね。

もし、私たちの旅の記録を見て、「じゃあ俺も赤道ギニア、見てくるぜ!」と思ってくださる次なる旅人が現れたら、嬉しく思います。でも、その期待は当たるか外れるかは、分かりません。賄賂を要求されて「その位なら払っちゃおう」と思える人と、今回の私たちのように「理不尽な要求はちゃんと拒む」という人とでは、旅の苦しみは違うと思えますから。

だから、赤道ギニアを見てくると思ってくださる方には、是非また新しい目で、この国を見てください。



赤道ギニア。いろんな面で悩ませてくれ、苦しませてくれる、最後まで不思議なブラックホールでした。


ホント、行って良かったなぁ。
でももう、こんな国には、一生出会えないんだろうなぁ・・・。

ボソッ( ̄。 ̄)(つぶやく)

本日の旅
行動 :コゴからリーブルビルへ移動、赤道ギニア出国、ガボン再入国
朝食 :ブエロデバナナ(バナナを生地に練りこんだ揚げパン)、ブエロデアリーナ(シンプルな揚げパン)/コゴの路上ごはん屋
昼食 :バゲット、ベニエ(揚げパン)/乗り合いタクシーの中
夕食 :リーグラ(トマト炊き込みライスに、鶏肉の煮込みをかけ、生野菜(千切りキャベツ、トマト、オニオン、緑ピーマン)を和えたスパゲティを乗せる)/リーブルビルの路上ごはん屋、オードブル(デリシャスソーセージ太きゅうりにんじん緑ピーマンスライス重ね)、黒オリーブ、キューバリブレ/宿
宿泊 :メゾンリーバーマンMaison Liberman

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旅情報
1セーファーフラン=0.25円

*ココビーチからリーブルビルへの移動
入国スタンプを押すイミグレオフィスを出て右手、商店が並んでいるあたりから、乗り合いタクシーが出ている。5000セーファーフラン、所要3時間半。