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■クンタバニ村の朝
ギニアビサウ、だんだん楽しくなってきたよ(*^o^*)
朝はクンタバニCuntabane村の村長さんちで目覚めました。村長さんちは幾つかの家屋に分かれているのでしょう。そのうちの1つ(普段は少年が寝ている部屋)を、昨夜私たちの寝床として提供してくださったのです。
朝起きてまずやったことは、ギニアへ抜ける車を探すことでした。そうしたら、今日11時に出発という車を見つけることができたので、ついでに運転席脇を予約。
11時までは時間があるので、村をお散歩しました。サルが飼育されていてギョッとしたものです(ガイドブックによると、ギニアビサウではサルを食べるのだそう・・・ドキドキ)。
ギニアのボケBokeまでの料金を支払うとき、帳簿を見せてもらったら、今日12/11の前の運行は12/9で、その前が12/1、その前が11/27と、1週間に1本あればラッキーともいえるほど、クンタバニ-ボケ間の移動はトランスポートが少ないということが分かりました。今日ばかりはたったの1日おきで車が出るなんて、私たちにとってはこの上ないラッキーだったと、つくづく思います。
■悪路とジャングル道から、ギニアへ突入
12時、クンタバニの村中心から車が出ます。小さなトラックの荷台には15人ほどの客が狭そうに乗っていますが、私たちは早朝に運転席隣り2席を予約できています。村はずれで出国スタンプをパスポートにもらいます。こののどかな検問雰囲気、だあいすき(^o^)
村から出る道は、細い細いガタガタ道で、これでは手持ちのミシュランMichelin地図でさえルート確認できないのも理解できます。車が進むと大密林!といえそうなジャングル道になり、ヤシの木がいっぱい、緑がいっぱいの、熱帯雨林気候区に突入したことを実感させてくれるような、すごい道を進んでいきます。
ドライバーの運転が見事で、これも今日の移動が -悪路なのに- 楽しく感じてしまう1つのポイントでした。
更にすごいと感じたこと、それは、どんなに奥地に入っても、集落があり、人が住んでいるということでした。幹線道路からは程遠く、自転車でさえ通行が難しい悪路のジャングル道。そんな奥地にも、車を進めると、ジャングルから集落が顔を出すのです。
午後2時、何度目の集落でしょうか、ベレクイ村というところに到着し、車を降ろされました。ここはもう国境を越えたところで、ギニアなのだそうです。ここではパスポートチェックがありました。
午後3時、悪路を走り続けた車が、道無き道で走行ストップしました。外を見ると、斜面を下ったところには密林と大河が見えます。コゴンKogon河です。
「・・・ああ、これがコゴン河!」
なんかね、このとき、ものすごい秘境に来た気がしたんです。ジャングルの中の、まるで人を寄せ付けないかのような大河へは、4輪駆動の車しか近寄れない・・・。そして車はここで引き返すそうです。私たちはバックパックとリュックを背負って、河渡しの丸木舟に乗り込みます。どうしよう、何かがあってはカメラも壊れてしまう。でも、あまりに旅心を満足するその秘境の大河に、私はカメラをしまうことができませんでした。
コゴン河を丸木舟で渡ります。幸い風がなく、転覆の心配はほとんどなく、コゴン河の上からも何枚も写真を撮ることができました。
対岸からは別の4輪駆動車(乗合トラック)に乗り換えます。しかしその最寄の村であるフンシレ村までは、あまりにも木々が生い茂り、通行の幅が車の幅よりも狭いため、車は荷台に客を乗せず、ほとんどの乗客をフンシレ村まで歩かせます。そうしてフンシレ村で再び荷物と乗客を乗せて、乗合トラックは再び目的地ボケを目指して走り始めました。
手持ちのオレンジを食べながら他の乗客の渡河を待っていたときの私たちの会話です。
あづさ「なんかね、今日、ものすごく楽しいよ」
和人「これが楽しくないって言われたら、困る(笑)」
ギニアビサウの旅も今日でおしまいです。人々の優しさに触れられたマンパタフォレア村やクンタバニ村の滞在、そして原始林を渡りきるスペシャルな移動日・・・。
正直なところ、事前にネットなどから得ていたギニアビサウ旅の評判からも、見所が少ないこの国でどうやって旅の楽しみを見つけようか、困っていました。でも、でも、でも・・・今回の旅で得たギニアビサウの体験は大いに旅心を満たしてくれるもので、本当に、妥協せずこのルートに突っ込んで来て良かったとばかり思えて仕方がないのです。
旅の嗜好が似ていると思ってくださる方になら、是非、ギニアビサウの田舎地方の旅をお勧めしたいな。
本日の旅
行動 :クンタバニからボケへ移動、ギニア入国
朝食 :ビヤンド(ごはん)にマギー(コンソメ)を砕いたものとスンバラー(味噌臭のする黒い塊)を砕いたもの、バジキ(マニオクの葉)のピーナッツソース煮込み、シーティ(ヤシ油)、マラゲット(唐辛子ペースト)をかけたもの/クンタバニ村の路上ごはん屋、サービ(きなこと砂糖を混ぜて成型したもの)/クンタバニ村の民家1、ゴシ(塩粥)/クンタバニ村の民家2
昼食 :パン、マンゴジュース/コゴン河の丸木舟に乗る所
夕食 :リー(ごはん)にバタ(イモの葉のようなものをどろどろに煮た緑のソース)を乗せて辛い粉をかけたもの、リーにマニオク(マニオクの葉の味つきどろどろ煮)とショスダラシ(ピーナッツソース煮)とルイル(ヤシ油)と辛い粉を乗せたもの/ボケの路上ごはん屋
宿泊 :メゾンデジュンMaison des Jeunes
旅情報
1セーファーフラン=0.25円
1ギニアフラン=0.027円
*ギニアビサウの田舎への渡航
この旅をした時点で、ギニアビサウ北部カシュウ地方には外務省安全情報の「渡航延期勧告」が発出されていた(今回私たちが滞在したのは首都ビサウがあるビオンポ地方と最南部トンバリ地方の村だった)。渡航に際しては情勢推移の把握も大事。