2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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クリスマス>2010年11月19日(Fri)
クアラルンプール→ドラムサイト→カンポン→グロット→カンポン→プンサン→カンポン
:: 旅1289日め : 世界旅209ヶ国め : 和人244ヶ国め : あづさ216ヶ国め ::

■世界旅209ヶ国目、クリスマス島
ドキドキ・・・。不安はどうしても残ってしまう。

朝、マレーシア航空サイトで、今日のクアラルンプールKuala Lumpur-クリスマスChristmasフライトの運行についてニュースを探しましたが、インドネシアの噴火の影響の事は何も書かれていませんでした。そして無事に私たちの飛行機は離陸することができましたが、それでも不安。何故ならば、先週の同便も離陸まではうまくいっていて、インドネシア近傍で噴煙を通過できずにクアラルンプールに引き返しているのです。だからフライト中も不安は残ります。

今日は、偶然に私たちの座っている座席が進行方向左側であったため、その悪魔の噴煙を見ることができました。すごかった。そこを飛行機が無事に通過していくときは、嬉しかったなあ。


近日の予定を書いておきますね。
11月19日(今日) マレーシア→クリスマス
11月20日 クリスマス→ココスCocos
11月23日 ココス→クリスマス
11月26日 クリスマス→マレーシア

となっています。移動はすべて飛行機です。今日19日と、23~26日の間は、オーストラリア出身のブライ兄さんの家に泊まることになっていまして、ブライ兄さんは仕事の合間を見て、私たちを空港に迎えに来てくれました。

さて、マレーシアも、ついエアコンつきの部屋に泊まってしまうほど猛暑でしたが、流石にインドネシアよりも南に来ると暑い!暑い!

そんなクリスマスとはどんな国?
オーストラリア領クリスマス島。政府(主権)・領土・国民3拍子が揃い、ISO国コードも取得している立派な「国」です。「クリスマス」と名のつく島は世界のほかにもあり、スペルは皆揃って「Christmas」なので、ネット検索するときなどは、それがどこのクリスマスなのだか注意してくださいね。

地理的にはインドネシアに非常に近いところにありますが、昔英領だった関係で、インドネシア(ここは蘭領だった)よりもマレーシアのほうが政治的つながりが強いです。今回マレーシアから飛んできた理由もおそらくそこにあるでしょう。先住民は中国人とマレー人(ジャワ島などから来た人々なので今の国区分で言えばインドネシア人ということかな)。今も中国人とマレー人でおよそ800人の人口があるそうですが、しかし今はインドネシア等からやってきた難民が3000人も住んでおり、そうなると国際諸機関から難民支援の業務でやってくる外国人が増え、その人数はブライ兄さんの話によると約1200人。その他オーストラリア領ゆえ役人その他オーストラリア人がおり、合計でおよそ5000~6000人の人が住んでいる、ということです。もともとの人口に対して、難民の数の多さに、驚きます。

観光ポイントとしては、何よりも「クラブミグレーション」が有名でしょう。クラブはカニ(この場合はアカガニ)、ミグレーションは群れをなす移動という意味です。年に一度の、非常に限られた時期に起こる大量のアカガニが移動。その壮大なロマンティックストーリーも感動ものです。

ミグレーションは秋。

1)秋の最初の雨を感知すると、カニは少しずつ山から海へ降りて行く。
★2)本格的に雨が大地をぬらすと、月明かりの下で本格的なカニの大移動、雌雄一斉に海へ行く。
  【★ビッグミグレーション】
3)雄ガニは浜辺に穴を掘り、交尾をして山に帰る【リターンミグレーション、一斉ではなく少しずつ】
4)雌ガニはおよそ12~13日間穴に残り産卵と卵の保護。
★5)新月前の四半期の早朝(又は夕暮れ時)に雌ガニは卵を海に放ち、一斉に山へ帰る。
  【★ビッグミグレーション】
6)約1ヵ月後、成長した小ガニが山へ登る。【ベビーミグレーション】



ちょっと時間をかけて勉強したので(オージー英語冊子は読解難しくて、苦笑)、以下覚書き。
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数字は見える月の便宜的面積比
     満月(1) → → 3/4 → → 1/2 → → 1/4 → → 新月(0)
                                 |← 卵放出 →|
便宜的に日数カウント
    1日目               7日目      10    14日目
  大移動・交尾の頃                    「12~13日後」
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この事象は天候によって前後するとのことです。
でもカニに秘められた遺伝子は果てしなくロマンティックですね。雨のしずく、満月と新月、潮の高さを巧みに感知し、行動を起こす遺伝子はどうして彼らに宿ったのでしょう。ヒトは高度に物事を思考する脳を持った代償に、そういった、自然を察知する生命の神秘が退化してしまったのでしょうか。

年に一度のこの自然の神秘のショーは通例11月中~下旬に起こりやすく、私たちも、これを見れたらいいなと、今日11月19日のフライトを予約してここまで来ました。でも環境保全の仕事に従事しアカガニの挙動にも詳しいブライ兄さんの話によれば、今年は2)のビッグミグレーションは1週間前に終わり、次の5)のビッグミグレーションは1週間後だろうということです。惜しい~。惜しすぎる~! でも今は3)のリターンミグレーションの真っ最中です。だからアカガニをたくさん見ることができます。道端に、塀に、時に家の中にもやってくるたくさんのアカガニを見ては、「これこれ!これこそクリスマス!!」と嬉しくなるものです。


今日は、クリスマス到着早々からたくさんのアカガニを見て、「グロット」と呼ばれるアカガニに囲まれる洞窟海へ。

クリスマス

ここは海の断崖の裏側にできた海水洞窟です。カニさんに囲まれて、とっても楽しいところなんですよ!


夜はオーストラリア人友人たちが集まるハロウィンパーティーで美味しいワインとみんなの持ち寄りのカボチャ料理をたっぷり楽しみました。あづさもカボチャ料理を1品作って持っていきました。ワインも1本持参。甘いかぼちゃはかつおだしと塩で炊いて、牛肉たっぷりの醤油そぼろ煮を別に作って、食べるときに各自が好きな比率で皿に盛り合わせていただくスタイルにしました。オージーたちにすごく好評で、一番にあづさの料理がなくなって、密かに嬉しいっ(*^o^*) ヤッタネー!
本日の旅
行動 :クアラルンプールからカンポンへ移動、クリスマス観光、マレーシア出国、クリスマス入国
朝食 :K Teow goreng(クイッテヨウゴレン、米平麺の醤油炒め)、Nasi lemak biasa(ナシルマックビアサ、ココナッツミルクごはん、きゅうり、サンバル(辛いピューレ)、小魚フライ、ピーナッツ)/クアラルンプール国際空港
昼食 :ターメリックライス、マトンカレー、キャベツ煮、トマトハムレタスサラダ、パン、赤ワイン、白ワイン、チョコレートチーズケーキ、コーヒー、カフェオレ/機内
夕食 :カボチャ煮つけと牛肉醤油そぼろ、カボチャのスパイシーピューレ、ごはん、パンプキンカンガルーカレー、パンプキンチキンタイカレー、パンプキンキーシュ、パンプキンパイ、パンプキンマフィン、パンプキンスコーン、パンプキンワカモレ、クラッカー、グリーンリーフカテージサラダ、パンプキンチップス、アイスクリーム、赤ワイン、白ワイン、ビール/ブライの友人の家
宿泊 :ブライ兄さんち
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旅情報
1マレーシアリンギット=28.2円
1オーストラリアドル=87.8円

*アカガニの生態について知る
ここクリスマスを世界的に有名にしているアカガニの大移動については、ツーリストインフォメーション(カンポン地区)で無料でもらえる「Christmas Island National Park Red Crabs」というリーフレットがおすすめ。豊富で分かりやすい説明と写真が秀逸です。