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■リベリアへ行く日
さて、この見出しに「リベリアへ行く日」と書きましたが、シエラレオネ→リベリアの国境は夜6時には閉まってしまうので、予定では今日の国境越えはありません(^^ゞ
朝、宿のおばさんが、美味しいプラサスを作っていました。プラサスといえばシエラレオネ筆頭の“その土地の食”、その作り方や材料などは大変に興味深いですよね(*^-^*) いろいろと教わっていたら、そのおばさん、最後宿を出るときに、私たちに山盛りのプラサスをごちそうしてくれたんです。これが、路上ごはん屋のものよりもずっとずっと美味しくて、感激でした。
ケネマからリベリア国境の町までは乗り合いバスに乗っていきます。しかし走り始めて2時間ほど経ち、エンジンが故障? した模様です。私たちは最寄のジョルJoru村でずっと待機する羽目になりました。でも子供たちがかわいく、またゆでたヤム芋をごちそうになったり、シエラレオネ式ごはんの炊き方を見ることができたりと、楽しい田舎村体験ができました。
再び同じ乗り合いバスに乗りますが、それでもまたエンジントラブル。今度はサフラZahra村というところで待機します。内戦で破壊された建物が、ちょっと痛い印象を与える村。そして、私たちに寄ってきてくれた人は、大人も子供も、その会話に一切英語が入っていないのです。シエラレオネは英語が公用語なのですが、ここには一切浸透していないのでしょうか・・・? だから、私たちと会話でのコミュニケーションは一切なく、身振り手振りでの会話となります。
サフラ村で驚いたのは、寄ってきてくれた人々が「なぜ髪の毛が私たちと違うの? なぜ肌が違うの?」と -身振り手振りで- ずっと尋ねてくることでした。ひょっとしたら、海外からの援助も入らないような小さな小さな村では、外国人がまったく来たことがないのかもしれません。
いつまでもそのジェスチャーが続く、つまり、あまりに私たちの容姿に興味が強いようなので、あづさは「髪、さわってみる?」とジェスチャーで伝えました。すると大人も子供もニコニコ笑顔で、ペタペタ、フワフワと髪を触り続けるのです。それは嫌なことではありません。・・・文才のない私にはその理由がうまく書けませんが、アフリカの名の知られない土地に住まう人々の、“初めての外国人”としての交流は、どこか嬉しいと感じるものがあったのです。
出国イミグレーションのあるジンミZimmiに到着したのは夕暮れ時でした。入国スタンプのない私たちですが、それでもOK。とてものどかな出国にほっとしました。
私たちが出国手続きをしている間、ドライバーは車の修理をしていた様子です。待たされた挙句、夜8時になって再び走り始めたと思いきや・・・それも1時間の命。森の中の道でまた故障してしまいました。
そんなこんなの連続で、夜6時ごろには国境の町ジェンデマJendemaに到着できるはずだったのに、実際の到着は深夜0時すぎです。車を降りて周囲の警官に尋ねたら「まわりの宿は全部いっぱいだよ」というやばい回答。どうしようどうしようと相談したら、ちょっとお偉いさんが、自宅(警察官宿舎)に泊めてくれることになりました。
「リベリア国境地帯」というだけで、治安面からも大変に緊張すべき場所なのですが、警察官宿舎という有難いほど安全なところに泊めていただけることになり、過度に緊張せずにすみました。
明日の国境オープンは朝8時半だそう。
その警察官宿舎の壁には、近年のリベリアの激しい内戦時の写真(ポスター)が貼られていました。子供が銃を持ち、大人は完全武装、死体がひきずりまわされ、路上には血みどろの死体が積み上げられて山のようになって・・・。
いよいよリベリア。ドキドキする。
私たちもきっと、かつて死体が積み上げられた道を、血みどろだった道を、歩くのでしょう。
それだけじゃない。もし、まだ危険が残っているのだとしたら、このポスターのような恐怖がカケラでも見えてしまうようだったら・・・。どうしよう、考えるだけで息が詰まりそう。
でも今日はそんなことは考えるの、やめておこう。
リベリア大使館のおじさんの言葉、「今は、いい国だから」を思い出して、落ち着こう。
そしてぐっすり寝て、昨日と今日の激しい移動の疲れを少しでも取ることを、頑張ろう。
本日の旅
行動 :ケネマからジェンデマ(リベリア国境地帯)へ移動
朝食 :プラサス(マニオクの葉のどろどろ煮込み、今日は牛皮ゼラチン入り)をライスにかけたもの/宿
昼食 :ヤムス(ゆでたヤム芋)、オレンジ、ビスケット/ジョル村の民家の庭
夕食 :プラサス(マニオクの葉のどろどろ煮込み)をライスにかけたもの/ジンミの食堂
宿泊 :警察官宿舎
旅情報
1レオン=0.04円
*ケネマからリベリア出国まで
何箇所かの検問および出国イミグレで、シエラレオネ住所として、フリータウンの宿のアドレスを聞かれる。私たちはフリータウンの宿のレシートを持っていたのでそれを見せるだけで簡単クリア。何度も役に立ったので、宿のレシートはパスポートと共に所持しておくとよいだろう。