2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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リベリア>2007年12月29日(Sat)
ジェンデマ→国境→モンロビア
:: 旅233日め : 世界旅47ヶ国め : 和人214ヶ国め : あづさ68ヶ国め ::

■リベリアへ行く日
泊めていただいた警察官宿舎は大変に寝心地が良かったのですが・・・深夜からあづさは謎の吐き気で、寝ていられなくなりました(涙)。実際に吐いてしまえばよかったのかもしれないけれど、嘔気から先にいけなかった、なんか、情けない。

朝起きると、家のママがお湯を沸かしてくれ、それを良い湯加減の温度に薄めてシャワー用のお湯を作ってくれていました。アフリカでは水シャワー(お湯の出ないシャワー)やバケツシャワー(バケツの水を自分で浴びる)ばかりなので、日本人好みの熱いお湯でのシャワーは、幸せいっぱい!

シャワーのあとは、淹れてくれた美味しいミルクティーをいただきました。

さて、朝8時半、リベリアへの国境が開く時間です。泊めてくれた警察官(ランサナおじさん)が同行してくれ、まずは昨日乗った車の荷降ろしから荷物をピックアップし、出国手続きに入ります。しかもこの出国手続きが何箇所もあって、もううんざり(>_<)

2度ほど賄賂請求がありました。
「金をくれ、友達じゃないか」・・・そんな戯言には「今日初めて会ったんですけど」とかわしてみる。
「クリスマスやニューイヤーだから飯代をくれ」・・・そんな奴には「私も美味しいごはん食べたいから金をくれ」とかわしてみる。

ランサナおじさんとは、リベリア国境の橋の手前でお別れ。そのあとは私たちだけで入国手続きをします。写真は、シエラレオネとリベリアの国境の橋。こんなコワイところで写真撮影など本来なら厳禁ですが、警察官のランサナおじさんが同行してくれたからこそ撮れた、国境の橋の写真です。

リベリア国境の橋

ところでリベリアは、かつてアフリカ最悪の紛争地域の1つとまで言われながらも、2003年には停戦合意、そしてその直後より、国連リベリアミッション(UNMIL)配置、続く新大統領誕生などで、国内は回復と再建の一途を歩んでいます。何より、この入国手続きを行うエリアにも「UN(国連)」と書かれた看板が点在し、ああこれならば理不尽なことも起きないのではないかと期待が持てました。

期待は当たりました。賄賂を要求されることもなく、嫌がらせもなく、安全に安心に入国手続きを終えることができたのです。その後も乗り合いタクシーに乗って首都モンロビアMonroviaに向かいましたが、途中のパスポートチェックでも、嫌な出来事を迎えずに済みました。

■モンロビア到着、富豪の家
首都モンロビアは、宿代が高く、1泊50USドルが安ホテルのラインという・・・とんでもないところ。なので私たちは、中心部に到着する手前、ドゥアラDouala地区のあたりでタクシーを降りようということになりました。ドライバーに相談して安モーテルに連れて行ってもらうと・・・、もう、部屋を見る前から、あづさは椅子に座り込んでダウン・・・。だって朝の吐き気が治まらない・・・。

和人はそんなあづさに、少しでも良い部屋はないかといろいろと見てきてくれますが、そんなことをしているうちに、韓国人オーナーのおじさんが出てきました。

韓国人って、見た目は本当に日本人と似ているのですね。アフリカを旅していると、親近感が強く沸きます。きっとおじさんもそう思ってくれたのかな。私たちを宿と同じ敷地内にある自宅へ招いてくれ、美味しいマンゴジュースを出してくれました。そのお宅は、富豪でした。素敵なテーブルセット、何台もあるPC、リビングにはソファがいっぱい並び、テレビは100インチを越える大画面! アフリカを旅して、特にセネガル南部あたりから、電気が供給されない地域ばかり見てきたため、私たちはずっと電化製品すらあまり見かけないような旅をしてきたのです。だから、この富豪の家には、本当に驚きました。きっと素晴らしい自家発電機を持っているのですね。

富豪おじさんといろいろ話をしました。モンロビア中心部は宿代が高すぎてこの地域にいることなども話しました。そうして私たちは、安モーテル並みに安い値段で、この富豪の家の一室に泊めていただけることになったんです。

エアコンや冷蔵庫まである部屋を貸してくださることになり、本当に、ほっとしました。治安面からも不安が大きなリベリアであるだけに、この完璧セキュリティー(敷地内には番犬、ガードマン、監視カメラがいっぱい!)も最高!

■マラリア発病か
安心したのか、ふかふかベッドに嬉しくなったのか、いえ、本当の理由は朝から吐き気で気持ち悪いから。荷物を置いて靴下を脱いだら早速あづさはベッドにごろん・・・。和人は年末ということもあり、シャワールームで汚れきったバックパックを洗っています。

熱を測りました。37.4℃。嫌だわ微熱だわ。
ベッドの上から和人に報告したら「寝てなよ」の返事。
5分後に熱を測りました。37.5℃。
また5分後に熱を測りました。37.6℃。
また5分後に熱を測りました。37.7℃。
・・・そうして熱が38℃になり、横になっている間に、ぐんぐんと熱は39℃に。

こわい。

こんな熱の上がり方、体験したことない・・・。こわい。しかも39℃の熱を出したのなんて、大学1年生のときにインフルエンザにかかったとき以来かも? ・・・和人に報告して、当然2人で疑ったのは、マラリアです。マラリアの潜伏期は7~12日、平均をとって10日前はどこにいたかな・・・あーやばいキンディアだ・・・、ギニアの田舎の宿は蚊が多く、確かに蚊にくわれている・・・(蚊取り線香を炊いて虫除けスプレーも使っていたのに・・・)。

症状もマラリアのそれに矛盾しません。前駆症状としてここ最近の謎の下痢、そして今朝からの食欲不振、吐き気、不定愁訴といった消化器症状、そして急激な発熱は決定打でしょうか?

考えられるのはそこまで。
あとは熱でもうろうとして考えられません・・・。

とにかく寝て様子を見て、マラリアの可能性がもっと高くなったら、手持ちの抗マラリア薬の大量服用で治癒へと向けようと、2人で相談しました。

寝ていると、富豪の家のお手伝いさんが呼びに来てくれました。なんと富豪おじさんは食事を私たちの分も用意してくれていたのです。久々に食べる韓国料理は、もちろん本格的な韓国の味。キムチなどは韓国から運んでいるとのことです。白いごはんは日本人の好みそのものの硬さでした。高熱のあづさは白いごはんを飲み込むだけで精一杯だったのですが、元気な和人は大好きな韓国料理を美味しく食べていたから、横で見ていて嬉しかったな。
本日の旅
行動 :ジェンデマからモンロビアへ移動、シエラレオネ出国、リベリア入国
朝食 :ミルクティー/警察官宿舎、スウェー(魚と豆のヤシ油入り薄味スープ)をライスにかけたもの/リベリア国境側の路上ごはん屋
昼食 :なし(移動していた)
夕食 :ごはん、キムチ、ゆでイカのコチュジャン漬け、サンチュ、タラの韓国風味噌汁、殻つきの大きなカニの辛み和え、大根のナムル、コーヒー/富豪おじさんち
宿泊 :富豪おじさんち

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旅情報
1シエラレオネレオン=0.04円
1リベリアドル=2円
1USドル=122円

*シエラレオネからリベリア国境越え
リベリア国境オープン時間は8:30~18:00
パスポートチェック、荷物チェック、黄熱病摂取証明書チェックなどいろいろあり、8:30に出国手続きを開始したが、リベリア入国手続きまですべて終わるのに2時間かかった。並んでいたわけでも待たされたわけでもない。チェック箇所が多すぎ。なおどちらの国も英語が公用語なので、英語で済ませられる。

*リベリア国境から首都モンロビアへの移動
国境で入国審査をするあたりには乗り合いタクシーが待っている。1人5USドル、USドル払い可。所要3時間。