2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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シンガポール>2010年11月29日(Mon)
★シンガポール島
:: 旅1299日め : 世界旅211ヶ国め : 和人245ヶ国め : あづさ218ヶ国め ::

■今日は賑やかホームパーティー
昨日は63kmも自転車で走りシンガポールの大観光、夜まで飲み!
一昨日は夜行列車で移動してそのままシンガポールの観光も盛りだくさん!
その前は夕方フライトで移動してそのまま国際空港の床で野宿!

これで体が疲れていない訳がない。そ・し・て、

嬉しいことに雨が降っているじゃないですか♪
天の声が聞こえますよ、「今日は休みなさい」と♪

確かに、今日が晴天でもちょっと観光にはしんどい体調ではあるので、ありがたく静養日とすることにしました。何よりも私たちを自分のマンションに招いてくれたウェーチェンと、お話しをいっぱいしたいです。

先日の日記にも書きましたが、世界196ヶ国も渡航しているウェーチェンが残している課題は、主にアフリカの旅とのことです。ああ、それよく分かる。あづさがOLしながら短期休暇で弾丸旅をしていたときも、アフリカはエジプトとエチオピアしか行けなかったからね。1週間とかしか休みがもらえず、飛行機移動で往復3日を取られてしまうと、アフリカでは最もアジアから近い2ヶ国がせいぜいだったし、ちょっと頑張って遠くに行ったところで国際空港のある首都にいても面白くないアフリカでは(ここが首都にも見所が集まるヨーロッパや南米とは違う)満足のゆく旅ができないから。

ウェーチェンは大学では非常勤講師だそうで、受け持ち講義の都合がつけば数週間の休みを得ることが可能であるのは、ラッキーですね。でも私たちが例えばカメルーンの首都ヤウンデYaundeに2週間、サントメプリンシペのサントメSao Tomeに2週間、ガボンのリーブルビルLibrevilleに2週間といった具合に、ビザを取る作業等で時間を取られてしまいました。数週間休暇が取れたってアフリカの各国を一気にめぐるのは難しい、ということになってしまいます。一方でシンガポール人は東アフリカの多くの国のビザが免除されているとのことで(元英領つながり)、日本人よりも東アフリカの旅は容易そうです。課題はやはり中央部&西アフリカでしょうか。

ウェーチェンは、だからこそ私たちの体験話にも興味がいっぱいあるようで、会話は弾みました。私たちも、似たような旅への想いがある人へ自己の経験を伝えられることは喜びであり、会話は大変に充実したと思います。


・・・結局静養になっていないじゃん、今日(苦笑)



■シンガポールのホームパーティーで思ったこと
すみませ~ん、以下辛口というか思ったこと好きに書いてます!!

夜、ウェーチェンが「シンガポールの旅好き」を今いるマンションに招いてくれ、ホームパーティーを開催してくれました。10人以上集まってのわいわいとした集まりです。宗教も民族も画一ではない人々が気の置けない仲間になっているのはシンガポールらしき側面で、みんな良い人で楽しい♪

シンガポールは小さな国で、人が人を紹介してくれるつながりができており、人と人が出会いやすい社会ができていると感じました。ウェーチェンがおそらくは「日本から旅人が来る」とトニーに紹介してくれ、そこで私たちの話を聞きつけてすぐさま旅メディアが私たちにインタビューをし、メディアに公開し、立て続けに明日も私たちは別件のインタビューを受けることになっています。トントン拍子社会です。

今日の旅人ホームパーティーもそう。人と人が出会いやすい社会だから、共通の趣味を持つ者どうしが集まりやすいというのも素敵です。何かコトを起こせば人から人へすぐに広まるのがシンガポール。だから、何かのビジネスを起こすのも、それを広げるのも簡単です。「シンガポールに来たらイイ仕事できるよ、需要あるよ」と私たちに言ってくれる人もいます。もしここが日本だったら、外国人にそんなこと、誰も言えないよね。でもシンガポールでは言えるんですね。

シンガポールは人口550万人の極小国家でも、公用語が英語、中国語、タミル語(インドの言葉)およびマレー語で、バイリンガルやトリリンガルだって普通にいる。上記4言語を扱う話者を集めることなど容易で、そうすると全世界の何割のもの地域でビジネス活動が可能になってしまうのですね。英語10数億に加え、中国10数億、インド数億、東南アジア3億人のニーズを手中に収められるだなんて、英語しかできない英語圏の人々とは違います。英語すらできない日本人なんて及びもしません。さらにシンガポールの空港からは世界中へフライトがつながり、世界はシンガポールにとても身近。すごい!すごい!魅惑のシンガポールだ!!何か仕事をしたくなってしまう(笑)

英国の植民地になり日本に占領され(※日本の占領は西洋諸国からのシンガポールの解放という点でシンガポール人に感謝されている側面も大きいのですけれど)、マレーシアはもはや不遇戴天の敵であり、ともあれ常に外部の侵略に晒されてきたこの国は、今もしっかり立ち回って外交上手だと思う。すごいと思う。

一方日本は、何千年もの歴史がありながら他国に一度も占領されていない世界唯一の国で、単一民族で、陸路国境線を持たない隔絶性があり、世界のどの国とも共通言語を持たない明らかに異質な国ですね。異質なのに食糧や資源の自給率が低くて諸外国に依存しなければ(言い換えれば時には諸外国の言うこと聞かなければ)生きていけなくて、そのくせ、何と言うか、ナショナリティーの構築というかアイデンティティーも曖昧な日本の外交ベタ。そして日本人国民もどんどんgetting lazy(怠惰)になっていく(とシンガポール人にも言われてるよ、おいおい)のも、シンガポール人に言い返す言葉もない私がここにいるわけです。


私だって、国内に神社仏閣をあんだけ豊富に持って盆だ大晦日だ冠婚葬祭だとなんぼ関わっていながらも多くの国民が「私は無宗教です」なんて言っている国、世界で見たことないと思う。中高大学と6~10年間もの英語教育を受けているのに海外旅行者に「カタカナで読み仮名ふってあるトラベル英会話集」がバカ売れしている国というのも恥ずかしいことだと思うこの頃。ついでに言うと3年以上も長期旅行をしている私も彼らのような流暢な英語力がなくて、やはり常に恥ずかしさを背負って旅をしていることを書いておきます(ホントです)。


まあそんなわけで、日本は、国際的な土俵に立つとまだまだだなぁ。シンガポールに来て、ビジネスも外交も語学も人の縁も秀でた彼らと交流してしまうと、歴然としたその差に、「ひょっとして日本もこの1000年でイスラムに侵略され西洋に占領され植民地化されて搾取されまくって苦しい時を経験した上で独立国になって高度経済成長を経て今に至っていたら今頃もっと国際社会でやりあう術を持ち違った立場を保有できているであろうか」などとも失礼ながら勝手な考察さえ抱いてしまうのです。でもその数秒後、「まあぬくぬくと守られlazyと言われてもそれが我が可愛い国民性なり」とぬるいことを考えたりもしているわけですが。合計特殊出生率1.3の老年化指数300越え(合ってますか?)、つまりは破綻寸前の今ぬくいこと言ってる場合じゃないかな。

すみませーん!! 最後、文節も考えずに言いたい放題(苦笑)でしたが、旅に出ないと言えない考察ということで、今日の記念に免じてご容赦下さい(質問→ナンの記念ですか?)。

ではそういうわけで私も文句ばっかつけてないでこれから日本に何かと貢献できるように頑張りま~す!

今日たくさん交流してくれ、私たちにシンガポールと、外から見た日本を教えてくれた皆さん、ありがとうございました!! 今日出会えたみんながすごい人たちばかりで、良いお友達ができたことが幸せです。

シンガポール
本日の旅
行動 :シンガポール滞在
朝食 :カフェオレ/ウェーチェンのマンション
昼食 :トムヤンインスタントラーメン、ザーサイ、ニラ/ウェーチェンのマンション
夕食 :春巻き、中華あんぱん、赤ワイン、白ワイン、ロゼワイン、ピーチティー、えびときのことブロッコリーのトマトスパゲティー/ウェーチェンのマンション
宿泊 :ウェーチェンのマンション
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旅情報
1ドル=70.2円

*シンガポールの言語
公用語は英語、マレー語、標準中国語(北京語)、タミル語(南インドの言語)である。駅の行き先表示などはこの4つが併記されている。ただし、中国系住民が7割を占める国でも、最もよく話されている言葉は英語であり、中国系の住民に漢字を訊ねても筆記できないケースが多々ある。シンガポール人の英語は「rの発音がlの音になる」という方言であるらしいが、もともとrとlの区別が苦手な日本人にはたいした問題ではないですね。