2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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スヴァールバル>2007年07月15日(Sun)
★ロングイヤービエン
:: 旅66日め : 世界旅12ヶ国め : 和人208ヶ国め : あづさ34ヶ国め ::

■世界最北の街
昨日は雨で始まりましたが、今日はときおり陽が射すお天気です。首都ロングイヤービエンLongyearbyenの街並み散策へでかけました。

キャンプサイトからは片道5kmなので、1時間ほど歩きます。1906年ロングイヤーJhon. M. Longyear氏が初の炭鉱施設を設立したことに名を発するロングイヤービエンは、歴史も新しく、人口約1900人の小規模な街です。何よりの見所は、色とりどりのきれいな色合いの家並みです。暖色や寒色の配色もきれい、グレーから黒へのグラデーションもきれい。一軒一軒のお家の色が、何軒も連なると、本当にきれいで、見とれてしまいます。

ロングイヤービエンの家並み

後から知ったことなのですが、この配色は、街造りのプロジェクトにのっとって計画的に並べられたものなのだそうです(教会内の蔵書で読みました)。

家並みを見た私たちは、市街地を抜け、遠くに見える氷河へ向けて歩きました。閉鎖された炭鉱跡などが点在するU字谷の中を歩いて進みました。しかし、ホッキョクグマがいるロングイヤービエンは、ライフルを持つ者と同伴でないと奥まったところに入れないため、氷河の手前の万年雪で引き返してきました。

■教会
ロングイヤービエンにある小さな教会。
最初、湿地で濡れた靴を乾かしているあづさが入り口の椅子で待機し、和人が教会内を観光する予定でいましたが・・・

「これはすごいぞ、こんな教会見たことない!あづさも見ておいでよ」

帰ってくるなりの和人の言葉に、あづさも教会内を見学。

うん。すごい。

教会の絵もステンドグラスも、万人に親しみやすい、心やすらぐものでした。何よりすごいのが、教会内に、ソファや絵本、ぬいぐるみ、テーブルセットにカフェコーナーがあり、「どうぞ、おくつろぎください」というシスターの優しい言葉が聞こえてきそうなほど、居心地よい空間になっているんです。

ヨーロッパを旅した人なら分かることと思いますが、観光用に解放されている教会は、入場料を取ったりトイレも有料だったり、多くは写真撮影も禁止していたりと、くつろぐような居心地のよさを感じることは滅多にありません。そういったことも含め、ここロングイヤービエンの教会に、和人は「こんな教会見たことない」と言ったのだろう思います。

もう時刻は夕方6時をまわっていたため、教会内には誰もいませんでしたが、カフェコーナーにはケーキやお茶が置いてあり、お金を入れるボックスが置いてありました。

ワッフルとジャム、コーヒーで、1人25クローネ。スウェーデンよりも(おそらく今の日本よりも)物価の高いノルウェー領では、善意の値段だろうと思い、私たちは教会の中でティータイムでくつろいでいくことにしました。ワッフルがほんと美味しかった。50クローネは高額ですが、この教会のために使われるなら、是非出していきたいお金です。

■今日も真夜中の太陽
夕方から雲がみるみる消え、またも今夜は真夜中の太陽の観測。

今度は手動ではなく、自動で10分ごとにシャッターが切れるようにしました。そして私たちは2人で肩を並べて真夜中の太陽を見ようと、テントの入り口を真北に向けて、0:59(※カメラ内臓時計の時刻)に太陽が最も沈む方角を考慮してテントを移動しました。

これが、本当に大正解。

旅スタディのページにもあるように、地球の自転に伴い、理論的には太陽から出てくる電磁波(光)の波長が、太陽が沈むときと昇るときとで変わります。波長はエネルギーに反比例するため、太陽の波長の違いがエネルギーの違いとなり色の違いとなって見えるはず・・・?
≫こちら

2人でシュラフにくるまって、ずーっと太陽を凝視。

あづさ「あ、今太陽が」
和人「うん、色が変わった」
あづさ「一緒に見えたんだね」
和人「今何分?」
あづさ「わー、0:59ジャスト!」
和人「計算どおり!」

色の変化を見たのは気のせいかもしれないけれど、時計を見ないで2人でそれが一致したこと。そしてその時刻が昨日実測した時刻と一致したこと。

ほんと、とても嬉しい私たちなのでした。
本日の旅
行動 :ロングイヤービエンの街散策、氷河を目指して散策、真夜中の太陽の写真撮影
朝食 :ソーセージとにんにくのパスタ、ツナと玉ねぎチャーハン、パン、コーヒー/キャンプサイト
昼食 :なし(朝食が遅かったのと、三度の食事以外にもちょこちょこお腹に入れているため)
夕食 :(日付は翌日)魚のムニエル、じゃがいもと野菜数種のソテー、ごはん、オニオングラタンスープ/キャンプサイト
宿泊 :ロングイヤービエンキャンピングLongyearbyen Camping
http://www.longyearbyen-camping.com/

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旅情報
1クローネ=22円

*ロングイヤービエンの教会は24時間開放されている。入場無料、中にカフェコーナーもある。
*ロングイヤービエンの街中心部にはスーパーマーケットがある。ブランド品が売られるほど、大きなショップとなっている。ちなみにスヴァールバルでは全てのものが免税販売。
*街中心部にあるツーリストインフォメーションは、展示物も充実していてちょっとした博物館のよう。PCはネット不可だがツアーブッキングなどに使える。