2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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スロバキア>2009年05月17日(Sun)
ウジゴロド行き夜行バス→ウジゴロド→ブシニェニェメツケ国境→コシツェ→スピシュスケポドラディー→ポプラド→プラハ行き夜行列車
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■スロバキアに入国しました
昔は「チェコスロバキア」という国でしたね。ちっちゃい頃、「チェコスロ、バキア」なんていうアホな区切りで読んでいたあの頃が懐かしい。私結構こういうアホ多いです。「ファブリキウス嚢」(鳥類の器官)を「ファブリキウスの盂」だと思っていたりとか(※ヒトの腎臓に腎盂ってのがあるので、つい)。

 ・・・まあいいや(^^ゞ

最近、ユーゴスラビア解体だの沿ドニエストル分離独立運動だの、紛争を起こしたりしながら不穏にばらばらになっていく国ばかり旅していましたが、こちらは優等生国家同士。チェコとスロバキアは、1993年、平和裏に分離していきましたよ。よかったよかった。

現在、チェコもスロバキアもシェンゲン協定加盟国です。シェンゲン国同士の場合、国境を越えるときに出入国審査がありません。つまり「シェンゲン外」から「シェンゲン内」への移動が、国境越えの大きな壁となります。そして今回の世界旅で言えば、今日の、「ウクライナからスロバキアへの移動」が、国境越えの関門となるのです。

朝5時台に、寒い寒いウジゴロドUzhgorodに到着しました。事前にネットを調べてもウジゴロドからスロバキアに入る確実な移動情報が出てこず、さらに和人の3年前の東欧旅行では、まさに同じこの国境で兵士に連行されているので、私たちにとっては内心ドキドキもんの越境です。

ちなみに小ネタですが! 和人がウクライナで警官に連行された 「 同 じ 日 」 に、あづさはオマーンの旅で、首都マスカットMuscatで警官に連行されているのですよ(≫こちら)。あらまーこんなときから仲良しだったとは(^^*

さすがに和人は、この国境を通るの、嫌がっていましたけど、日数の都合上ここしか通れないんです(ポーランドのクラコフKrakow経由を第一希望にしていましたがこれだとプラハPragueに約束の日に着けなくて・・・)。ごめんね、でも2人で通れば、ナンてことないよね?

・・・その想いは当たったのかどうか分かりませんが、とりあえず警官に連行される事態にはなりませんでした。ただし、現在は実質ここが「東西の壁」となっているだけに、冷たい壁の通過には、執拗な荷物検査などのため大変に時間がかかりました。だから、スロバキア東部の町コシツェKosiceに着いた段階でもうお昼前です。

コシツェの街は素敵です。のちのちWikipediaを見たら、「2013年の欧州文化首都になることが決定している」んだそうです。へー。でも納得できるなあ! 中世より発展した歴史ある街は、ドイツ風のカテドラルを始め、街並みが中欧風で本当に素敵です。そう。東欧の旅も終わって、中欧の旅の始まりだーって、嬉しくなります!

ちなみに、東欧と中欧の区別は誰が定義したものでもありませんし、位置だけで分けるのも無芸です。線引きは旅行ガイドブックによっても異なるので、ここでも漠然とした線引きしかできませんが、中欧らしさの1つは、オーストリア=ハンガリー帝国の勢力が強く及んだ地域であること、カトリックやプロテスタントが目立つこと。東欧らしさの1つは、正教主体であること、といった尺度で捉えてもいいのではないかなと思っています。料理好きあづさとしては、発酵キャベツが肉より目立つ東欧とか、肉煮込みが目立つ中欧とか、いつかそんな分類もやってみたいナ、なんて(*^^*)

さて、素敵なコシツェの観光が終わったら、次は世界遺産のスピシュスキー城を見に行きましょう!

コシツェからバスに乗って1時間で、最寄の町シュピシュスケポドラディーSpisske Podhradieへ。草原の緑豊かな丘の上にそびえる灰白色の石城です。外観が素敵なのと、中に入ってもそんなに面白くないよという和人の意見と、とにかく外がいい天気で気持ちよかったのとで、私たちはテントを野に敷いてごろんとねっころがりながら、素敵な石の城を眺めていました。手持ちのウォッカが美味しく喉を通る、楽しい時間、素敵な観光の時間でした。

お城

そうそう、ここまで、5日連続シャワーも浴びられないような夜行移動を続けてきたから、あづさは流石に「今日こそ宿に泊まれるのね!」と思っていました。でも実際ポプラドPopradに行っても、地元スロバキア人に助けてもらいながら宿探しもしたのですが、いい宿がぜんぜんありません。

もうかなり汗くさい? でもあと1日頑張れば夢のプラハPragueだ! と言い聞かせ、6泊目の強行夜行移動に踏み切ったのでした。

あと1日頑張れば夢のプラハよ!
本日の旅
行動 :ウジゴロド到着、コシツェ観光、スピシュスケポドラディー観光、プラハ行き夜行列車に乗る
朝食 :ガーリックパン、コーヒー/ウジゴロドの駅食堂
昼食 :Rybi salat(リビシャラト、魚の酢じめ玉ねぎグリーンピースのマヨネーズ系サラダ)、stvorlistok(シュトールリストゥク、チーズ野菜ブイヨンゼラチンマヨネーズサラダハムなどを層にしてゼラチンで固めたもの)、Knedla(クネドラ、白い蒸しパン)、生クリーム、ウォッカ)/コシツェのバスターミナル
夕食 :Ryza dusena(リジャドゥセナ、ごはん)、Bycie zlazy restovane(ビチェジラジーレストバーネ、鶏肉きのこ数種のトマトドミグラス煮)、Racio salat(ラチオシャラート、きゅうり千切り酢あえ、にんじん千切り甘酢あえ、紫キャベツ千切り、きゅうり千切り、トマト、サワークリーム、チーズ乗せサラダ)、Bryndzove halusky so slaninou(ブリンゾーベハウシュキーゾスラニーノ、じゃがいも小麦粉ニョッキをゆでてチーズ生クリームソースを絡めて豚燻製脂身ダイスソテーを脂ごとかけたもの)/ポプラドのレストラン
宿泊 :プラハ行き夜行列車

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旅情報
1ウクライナグリブナ=12.9円
1ユーロ=146.5円

*スロバキアがユーロ導入!
2009年に入り、スロバキアがユーロを導入した。1ユーロ=30.1260SKK(スロバキアコルナ)の固定レート。