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■赤道ギニアへ
ここラララLalaraは、ガボンの田舎村です。昨日は、乗ったバスが交渉した行き先と違う方向に進んでしまったことから、私たちは不意にこのジャングル村に来てしまいました。
朝起きて、安宿の扉を開けると、夜露に濡れて少しだけ水気がしたたるジャングル風景がありました。アフリカらしい光景が気に入って、私たちは周辺をお散歩しました。本当に小さい村らしく、実際は歩くところもほとんどなかったんですが、小さな商店で朝食を摂り、厳しい移動の束の間ののどかな時間を過ごせました。
赤道ギニアにはガボンのオイエンOyemから国境へ向かいます。オイエン方面の車をヒッチハイクしようとしたら、乗り合いタクシーが来たので、「オイエンまで料金は5000セーファーフラン」と、行き先と料金をきちんと確認してから乗車しました。
しかし・・・車が止まったのは、オイエンよりもずっと手前の、ミジックMitzicという町。ドライバーは、「この車はオイエン方面に走った。ここでストップ。5000セーファーフラン支払え」といったことを言い続けます。
オイコラー(▼▼)!! オイエン「方面」って何よ!?。タクシーに「○○」と行き先を伝えたら、○○方面じゃなくて、○○まで連れて行くのがタクシーってもんでしょう!? おかしい・・・、どう考えてもおかしいじゃないかー。
こちらも負けずと粘って言い合いをし、私たちは別の車に乗ってオイエンへ向かうことになりました。私たちの支払いはその別車に5000セーファーフランでしたが、騙しドライバーはそこから自分の取り分をもらっているようでした。・・・人を騙したにもかかわらずお金がもらえるという仕組み。昨日も今日もそんな理解不能な光景を見ています。ガボンって、こういう気質の国なのでしょうか・・・?
オイエンにはお昼前に到着しました。まだ移動ができる時間帯だし、道端でおじさんに尋ねたら、ちょうど今から赤道ギニア国境への乗り合いバスが出るとのことで、私たちは良いタイミングで乗り継ぐことができました。
■国境、そして赤道ギニア入国
午後1時、国境に到着しました。ガボン側のイミグレーションで出国スタンプをもらいます。しかしここではしつこく賄賂を要求され、30分粘って粘って、何とか無傷で出国手続きクリア。
赤道ギニア側へは、森の小道をてくてく歩いて渡ります。数分も歩くと、ガボンとは雰囲気が異なる町に到着しました。ガボンはフランス領でしたが、赤道ギニアはスペイン領だったので、建築物の装飾などが違うことに気づきます。
赤道ギニアといえば、地球で1、2を争う“金クレ星”。腐った軍人ポリスが権力にあかせて金を出せ金を出せと恐喝する国で、旅行者はこの金クレ星人の餌食になり、特に入国スタンプや出国スタンプという“どうしても必要なもの”がほしい場所では、相手もそれを分かっているので、恐喝が緩まないのです。
だから私たちは、赤道ギニアの入国手続き所では、金クレ星人との長期戦を覚悟して臨みました。
ポリスにパスポートを出すと、「ちょっと待ってろ」と言われます。そして別室に呼ばれて、バックパックの中身をチェックされました。・・・しかし、金目の物を探す雰囲気はなく、その場では賄賂も要求されませんでした。私たちは1人1台のカメラを持っていますが、それが見られなかったのは、幸いだったかもしれません。
1人のポリスが私たちのパスポートを持ってタクシーで街に行き、街にいるお偉いさんからスタンプを押してもらって帰ってきました。意外も意外なことに、赤道ギニア入国は、賄賂要求なしで、無事に通過することができました。
■モンゴモの町
国境から10分も歩くと、モンゴモMongomoの町の中心に出ます。昔ここがスペイン領だった名残で、町ではスペイン語を話す人が多いし、建物も町並みも、周囲のフランス領の国々とはぐっと違って見えました。
ここモンゴモは大統領の出身地だそうで、町はきれいに整備されています。でも、「夜の七色変化のライトアップ時計塔」やら、その周りの「プラスチックで出来た人造ヤシの木」やら、人々の基本的な暮らしには絶対に不必要なものの存在も不気味です。
この町には、水がありません(町外れに2箇所水道をみかけましたが、宿や家庭には水道がひかれていないのです)。だから宿のシャワーは、雨水を溜めたドラム缶の水。トイレを流すのも、雨水。宿には、歯を磨く水もありません。降雨量が少ない季節になったら、どうなってしまうんでしょう?
赤道ギニアの、今日の感想。
この国は石油産出国で、お金があることは分かりました。
でももっと、人々の基本的な暮らしに必要なものから、国を整備させましょうよ。
ライトアップよりも、人造ヤシの木よりも、人々に水を供給するほうが先じゃない?
本日の旅
行動 :ラララからモンゴモへ移動、ガボン出国、赤道ギニア入国
朝食 :ハリコー(煮豆、今回のはトマト塩玉ねぎ煮込みで美味しかった)、ガトー(ベニエのこと、丸い揚げパン)、ブイ(とうもろこしをお湯でだまだまに溶いたもの)/ラララの商店
昼食 :バトン(葉に巻かれたマニオクのもち状のもの)、アボカド、肉の炭火焼き/オイエンの路上ごはん屋、パン、Arooz con Pollo(アロースコンポヨ、トマト炊きごはんに鶏の素揚げを乗せたもの)、Espagueti con Pesdado(エスパゲティコンペスカド、スパゲティートマトソースに大きな魚の素揚げを乗せたもの)/モンゴモの食堂
夕食 :ポヨ(鶏の素揚げ)、エンサラーダ(野菜数種のコールスロー)、パン、パタタスフリット(フライドポテト)、ビール/モンゴモのレストラン
宿泊 :レスタウランテブエングストRestaurante Buen Gusto
旅情報
1セーファーフラン=0.25円
*オイエンからモンゴモの移動
オイエン市内の乗り合いバス乗り場から国境まで1000セーファーフラン、所要1時間半。降りたところで出国スタンプをもらい、一本道を歩いて数分、モンゴモで入国スタンプをもらう。入国手続き所からモンゴモ中心までミニバスも出ているが、歩いても10分と楽に行ける。