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■ジブチへ向けて
昨日断水だったのに、今日も断水です。なんだか、今日が出発の日で良かった。いつ水が出るか分からないところに、長く滞在はしにくいですものね。
車が出るのは夕方ですが、昼に乗り場に行き、前席を確保できました。前の席は少々高額なのですが、景色が広く見えるほうが良いかなと、前席を選びました。せっかくのソマリア郊外、その風景はばっちり見ておきたいと思います。
一昨日にこの乗り場の下見に来たとき、乗り場近くのショップの主人と仲良しになっておいたので、昼からはずっと、そのお店で日記を書いたりお茶を飲むなどして過ごしていました。
4駆乗り場には、ジブチ行きの車が数台待機していますが、私たちが乗る車は他の車よりも出発が遅れてしまいました。その上、出発したと思ったらすぐ停車、を繰り替えし、毎度ボンネットを開けては何やらゴソゴソと部品をいじっています。
「すぐストップするこんな車で大丈夫なのかしら・・・」
不安になっても仕方ない。信じて乗りつづけるしかありません。
しかしもっと憂鬱だったのは、せっかく早い時間に来て確保した座席が、乗り心地が悪かったことです。足を斜めに出して体をひねらないと座れなくて、そんな体勢で座っていても体は痛い。でも耐えるしかない、でも辛いのです。
ハルゲイサを出た車は、砂漠の中を進んでいきました。びっくりしました。地図に描いてある道は、ハルゲイサから、→南→西→北→西と進む道しかないので、私たちはてっきりその幹線道路を通るものとばかり思っていました。でも、助手席の横の窓(※進行方向右手)にくっきりとオリオン座が浮かび上がっていて、ハルゲイサを出て北に移動していることに気づいたんです。カシオペアやアルクトゥールス、オリオン座などが見えれば方角は分かります。最初やや北東に進んでいったり、その後急に西に進んだりと、砂漠の、道なき道を、車は進んでいきました。
夜10時頃、エレンタ村というところで休憩が入りました。ソマリアの田舎はどんなところだろうと興味をもって家や人を見ていましたが、特にこれといった発見もなく、木の枝と布で作ったソマリ人の住居なども、今まで見てきたものとあまり差異はないようでした。
車は、すごいスピードを保ったまま、夜の荒野を走りつづけました。途中、私たちよりも早く出発したにも関わらず、道中で車が故障し、動けなくなっている車も見ました。私たちの選んだ車は、整備に時間がかかって出だしが遅れたけれど、ハルゲイサを出てからはノンストップで爆走していきますから、車の選択は正解だったかもしれません。
しかし荒れた大地を爆走する車の中では眠れません。だから、夜を徹して、自分の位置を確認するために夜空を見続けていました。
夜の走行では道の写真を撮れません。下の写真は翌朝撮影したものですが、ソマリア辺境を進む道のイメージが、少しでも伝わればと思います。
この道を越えたら、新たなる国ジブチとの出会いとなります。
本日の旅
行動 :ハルゲイサからジブチ国境へ向けて移動
朝食 :アンジェーロ(直径20cmほどの小さなインジェラ風)、シャアディス(ミルクティー)/ハルゲイサの食堂
昼食 :ケリヨ(腎臓短冊切りと野菜のソテー)、バリース(カルダモンやシナモンをほんのり炊き込んだリゾット風ごはん)、ホダラ(レタスゆでビーツゆでにんじんトマト生玉ねぎのサラダ)、スーゴ(じゃがいも入り肉どろどろソース)、マラック(肉のゆで汁スープ)、イリップアリ(ヤギ肉の骨付きでか肉)/ハルゲイサの食堂
夕食 :バスト(あらびき肉辛ピーマン玉ねぎトマト油のスパゲティー)、イリップ(肉のトマトオニオンじゃがいも煮)/ハルゲイサの食堂
宿泊 :国境行き4駆の中
旅情報
1シリング=0.0164円
*ハルゲイサからジブチへの移動
ハルゲイサ市内の飛行機モニュメントから北東にすぐのところにミニバス乗り場があり、そこからミニバスで「ステーションジブチ」まで移動する。4輪駆動車が数台待機している。前席200000シリング(30US$から33US$)、後席(荷台改造)150000シリング(20US$)。行き先はジブチと言うが、実際行くのはソマリア出国側の国境まででジブチには入らない。しかし、私たちが移動したときは、ジブチ側まで走る4駆もいたことから、ハルゲイサ市内に他の4駆乗り場があるのかもしれない。ハルゲイサから国境まで所要14時間。なお夜間の走行になるので、実質車中泊となる。