2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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中国>2011年04月18日(Mon)
★洪坑→聚和楼→高北
:: 旅1442日め : 世界旅222ヶ国め : 和人245ヶ国め : あづさ228ヶ国め ::

■客家土楼の旅は続く
素晴らしい客家土楼は1箇所だけではなく、福建省から広東省にまたがって多くの箇所に点在しています。今日は、洪坑村から5kmのところにある高北(ガーベイ)村へと歩いて行きました。歩いたのは、途中にある土楼にも立ち寄れたらと思ったからです。

高北村の土楼は「土楼のキング」と呼ばれる「承啓楼」が特に著名で、現在も300人もの人が、土楼での暮らしを続けています。ちなみに昨日の日記の写真の土楼は「土楼のプリンス」。今日の写真が「キング」らしいです。

この外観も素晴らしい。心奪われます。昔は1000人もの人が住んでいた、伝統集合住宅。ああ早く中に入りたい!

中国

この承啓楼の前はバス発着所があり、土産物屋が並んでいます。荷物を背負って5km歩いた私たちは汗もかいて疲れており、「お茶をどうぞ」と誘って下さるお土産物屋おばさんの好意が、素直に嬉しかった。ちなみに福建省のお茶といえば、中国で最も「工夫茶」(クンフーチャー)が発達していて、台湾と同様に、複数の小さな茶器を駆使して繊細な味のお茶を客人に提供するのです。

私たちは、出来るなら今日も、世界遺産の土楼に宿泊したいと思っていたので、このおばさんが宿泊に誘ってくれたときは、内心ヤッタッ!と喜びました。昨日のツーリスティックなリフォーム済みの部屋ではなくて、正真正銘、おばさん家族が住んでいた部屋です。今はおばさん家族は近所に引っ越したので、その部屋を旅行者に貸しているのです。料金は1泊50元。1人15元でおかず3品という、おばさんちでの夕食も、申し込みました。

「リフォームなどない、住民が住むそのまんまの客家土楼」とは、木の床、壁、天井。電気は引かれていて夜の心配はなさそうです。ベッド2つと、小さなテーブル1つを入れたら足の踏み場もないほど狭い部屋です。ただこの客家土楼にはトイレがなく、昔ながらの様式で「廊下の壷に用を足す」のです。その汚物は昼間土楼の外に捨てられるのです。


さて、宿の鍵ももらい、部屋へのたどり着き方も(どこも同じ間取り、同じ間口で、迷路みたいなんですよ)教えてもらい、私たちはまずはこの承啓楼の観光をし、続いて外に出て、周辺にある数箇所の土楼を見て回りました。円形土楼あり、方形土楼あり、今も人が住んでいる土楼あり、もう人が住めないくらい古いものもあります。あづさ個人的には、生活感のある土楼のほうが、見ていて楽しいし、好き。でも老朽化している土楼も「侘び寂び」がたまらなく好き(どっちやねん)。

夕方、約束の時間におばさんの土産物屋に行くと、息子&娘が車で私たちを迎えに来てくれました。歩いていける距離なので、あっという間におばさんの現在の自宅に到着~。今は土楼ではなく、普通の住宅に住んでいるようです。おばさんはもう少し仕事があるようで、今日料理をふるまってくれたのは、お父さん。

台所には、豚肉をゆでるときに大量に鍋に浮く「ラード」が炒め物油として置いてありますが、そのラードの香りがたまらなく素敵です。調理に時間のかかる蒸し物などは既に作って保温されており、私たちが到着してから、炒め物を数品作ってくれました。結果、おかず8品とごはんの、超大ごちそう!!(料金確認のときはおかず3品って言っていたのに、です)

山紫水明の風光明媚な福建省で、客家土楼に泊まり、客家人の家庭で客家伝統料理をいただけるだなんて、夢のよう。

家族の皆さんは中国語しか話せませんが、それでも、お料理のことを教わりました。客家料理は山の幸や漬物類を使った料理に長けているようで、あらゆることに感激です。

和人も中国料理が好きなので、今日教わった福建料理、客家料理を、これからの暮らしに取り込んでいけたらどれだけ素敵なことでしょう。

旅を続けるほどに、自分の未来の暮らしの楽しみが増す。これが大きな旅の喜びとなっています。
本日の旅
行動 :洪坑から高北へ移動、聚和楼観光、高北観光
朝食 :マンゴジュース/宿
昼食 :笋干焖三层肉(スインガンブンサンツンロウ、戻した干し筍と豚バラ肉の醤油炒め)、酸菜肉汤(サンツァイロウタン、漬物と豚肉のスープ)、红烧豆腐(ホンサオトウフー、豆腐の赤い炒め物)/洪坑の食堂
夕食 :菜花(ツァイホワ、カリフラワー炒め)、生菜(スンツァイ、チンゲンサイに似た青菜の炒め物)、四季豆叶(シーチートウイェ、苦菜の炒め物)、白花地矛根煮骨头(バイホワティーマオクンチュークータオ、干した苦野菜炒り豚の骨つき肉のスープ)、炒三丝(チャオサンスー、筍豚肉しいたけ細切りの赤い油炒め)、梅菜扣肉(メイツァイコーロー、ゆでた豚ばら肉と醤油煮の山菜を一緒に蒸したもの)、酸菜闷大笋(サンツァイムンタンスー、漬物とたけのこと鶏肉を炊いたもの)、酸菜煮大叶菜(サンツァイズーターイェツァイ、漬物と青菜と豚肉の煮込み)、米饭(ミーファン、ごはん)/客家人の家庭
宿泊 :承啓楼の客家人の家
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旅情報
1元=13円

*中国語で料理の名前を聞く・1

「可以在这里写一下这道菜的名字吗?」
「クーイーツァイチューリーシェイーシャーチュータオツァイドゥミンズーマ?」
「ke3yi3zai4zhe4lixie3yi1xia4zhe4dao4cai4deming2zi4ma1」
1は高いトーン維持、2は上がり調子、3は下がって上がる、4は下がり調子で読む。

意味は「この料理の名前が知りたいのでここに書いてくれませんか?」(紙とペンを差し出して)

最悪、「名字吗?」(名前、何!?)でも通じる。