:: 旅285日め : 世界旅54ヶ国め : 和人214ヶ国め : あづさ75ヶ国め ::
■朝、カラバール到着
路上の車中なので仮眠程度の時間でしたが、朝6時の起床まではよく眠れました。ドライバーは私たちをアカンクパAkamkpaまで連れて行ってくれ、そこでカラバールCalabar行きの別の乗り合いバスを見つけてくれ、移動はスムースにいっています。
朝、カラバールに到着しました。
最大の目的であるカメルーンビザを取りに、カメルーン領事館へ行きますが、何度頼んでもマルチビザ(出入国回数無制限)は出してもらえないという結末になってしまいましたが、それでも私たちはカメルーンには行きたいので、シングルビザ(1回入国用)を申請しました。
ビザを即日で受け取り、港に行きました。今日は火曜日なので、週に2便(火・金)のカメルーン行きの船があるからです。いきなり行っては本当に船があるかないかが不安ですが、領事館で担当者に確認できたので不安はありません。
ナイジェリア南東部のカラバールから出る船は、カメルーン南西部のリンベLimbe行きの船しか知らなかったのですが、港に行ってみると、もっと先にあるカメルーン最大都市ドゥアラDoualaまでの船も出ているというではありませんか! しかも、リンベより遠い(カメルーンの首都ヤウンデYaoundeに近い)ところにあるのに、リンベ行き船と価格が同じなのですよ。私たちはそれを聞いて、論を待たずにドゥアラ行きのチケットを買いました。これならばリンベ→ドゥアラ間の移動費用が浮くから、ラッキーラッキーね(^_^)V
船は夜10時出航予定です。私たちは、港近くの食堂で、ナイジェリア郷土食とビールを注文しました。カメルーンからは中央部アフリカに突入し、より、旅は困難となるでしょう。中央部アフリカは、かの世界的最大手英語ガイドブック「Lonely Planet」も出版を差し控えるほど、旅が困難な地域なのです。
今回の世界旅で、1度で西アフリカの全ての国を旅できたことは、努力の成果も幸運も重なってのことだと思います。だから本当は2人で晴れ晴れと乾杯をしたかったのですが、これからの旅のことも真剣にと考えると、そうウキウキとはできないのも事実。でも本当はウキウキと乾杯したいのも事実・・・。
和人はナイジェリアンビールの大瓶を、静かに2本注文してくれました(いつもなら1本注文して、足りないようなら追加という方法をとるのですが)。何故?と聞くと、「乾杯の日だから」という静かな返事。彼なりに、西アフリカ全部の旅が無事かつ充実して終わったことに乾杯したいながらも、これからの困難を受け止めて、ウキウキとはせず(できず)、いろいろと今後のことを考えているようでした。
■西アフリカ16ヶ国の旅を終えて
今回、1度の渡航で、西アフリカの全ての国を旅することができました。これ、結構、すごいこと。
10月22日、砂漠のモーリタニアに入国。
観光大国マリ、観光国セネガル、そして大西洋のカーボベルデの鮮やかな旅。
2度めのセネガルとガンビアでは奥地の世界遺産へ行き、3度めのセネガルから難関国群へ突入。
ギニアビサウからギニアは地図に道もないようなジャングルを越え、
紛争地帯3国シエラレオネ、リベリア、コートジボワールという緊張の旅をも楽しめ、
平和なガーナは予想通り長い滞在となり、
ブルキナファソのチェベレ、夢の土地クタマクを抱くトーゴ、再び観光三昧ベナン。
そして、急遽予定を変更して訪れたニジェールから、王国に出会えたここナイジェリアまで。
もともとがレアルート志向ということもあり、ルートは詳細な地図にて研究し、普通は行かないところにもいっぱい行けたと思います。世界遺産も半数以上訪れ、レアルートも多数。観光地もめちゃくちゃ行ってるし、かなり後悔のない動き方ではあります。
今日が2月19日だから、あまり不要な停滞はしていないつもりでも、それでも4ヶ月遣いました。
とにかく、筆舌に尽くし難いほど、様々な体験の連続でした。いろいろな民族に会い、いろいろな文化に接し、目的の場所に訪れるだけで異様に体力を消耗したことも多くありました。そうして得た体験が巨大な坩堝(るつぼ)なのですから、それを心の中で整理するのも、また困難なほど。
「西アフリカ」って、旅をするには日本からものすごく遠いところですよね。
あづさがかつてそうであったように、サラリーマンで夏休みが5日しか取れない・・・とかであっても、目的が決まっていれば、そこに向かって短く濃厚な個人旅行をすることは、できると思うんです。「ガーナのアクラ&クマシ9日間」とか、「クタマクを夢見るトーゴ9日間」とか「カーボベルデの鮮やかな9日間」とか。そういった素敵な旅をする、素敵な検討の余地はありそうですよ。そして今の私ならばかつての私に「ほら、今度の休暇で、西アフリカ行ってごらん」って、教えてあげられると、そう思うのです。昔は、それを教えてくれる人がいなかったから、どうしても西アフリカ敬遠しちゃっていましたけれど。
4ヶ月の間の毎日を綴ったこのサイトの日記のページが、長い旅であれ短期旅行であれ、日本から西アフリカの旅を夢見る人の一助になれたら嬉しい。私たちはいつだって、このサイトの「世界旅」の全体をそういった気持ちで作っています。
ちなみに。
あづさが得た西アフリカでの見聞は、日本に帰ってからも暮らしの中に生かしていくつもりです。
何よりも、1度の渡航で西アフリカを渡りきれたことに喜びを覚えつつ、和人と2人で頑張ってこれたことに誇りをもちつつ、この成果は、次なる中央部アフリカの旅へと、引き継がれていくことと思います。
「西アフリカ16ヶ国の旅を終えて」
・・・率直に思うのは、「よく頑張った私たち!」、そして、「次も頑張ろう、私たち!」
そんなことを語りながら夜を過ごし、私たちを乗せた船は予定よりも遅れて、26時半に、静かに出航しました。
その船が陸地に着いた瞬間から、いよいよ私たちのドラスティックな中央部アフリカ -カメルーン、中央アフリカ、コンゴ共和、コンゴ民主、ガボン、etc- の旅が、幕を開けます。
本日の旅
行動 :アカンクパからカラバールへ移動、カメルーンビザ取得、カラバールからカメルーンドゥアラ行き船に乗船
朝食 :パン/乗り合いバスの中
昼食 :ペッパースープ(pepper soup、ヤギ肉と大根の葉のようなビターな葉が入った辛くて旨いサラサラスープ)、ライス/カラバールのレストラン
夕食 :フフ、ガリ、ドロー、ビール/港前の食堂、コーラ/港
宿泊 :ナイジェリアからカメルーンへ行く国際フェリーの甲板の上
旅情報
1ナイラ=0.9円
*ナイジェリアで取るカメルーンビザ
ナイジェリアのカラバールにある領事館にて取得。バイクタクシーで行く場合は、「マリアン」とつけると場所確認に便利。
旅行者には30日間有効、30日滞在可能なシングルビザのみ発給。ダブルビザやマルチビザは、ナイジェリアに再び戻ってくることの証明ができないと出してもらえない。
51000中央アフリカセーファーフラン、または51000西アフリカセーファーフラン払い。館内レートでチェンジができるので、120USドル、85ユーロ、13400ナイラでの支払いも可能だった。
写真3枚必要、パスポートコピー1枚必要、即日発給。
その他アプリケーションレターとして、自筆の推薦状をその場で書かさせられた。
カメルーンビザは、カラバールのほか、ラゴスやアブジャでも取得可能。