2人の世界旅 日々の記録

■ピラポでの対談
昨日、焼き肉パーティーであづさの隣に座っていた澤口さん夫妻は、自宅に家庭菜園をお持ちだといいます。素敵だなーと思っていろいろとお話を伺っているうちに、「明日、野菜の朝摘みにいらっしゃいね」と誘っていただけ、今日は和人と２人で澤口さんのお宅を訪問することから１日が始まりました。５０年パラグアイに住んでいる人も経験したことのない猛暑が続く毎日で、今日も朝から暑いです。

パラグアイの土は、赤い。道は赤土の砂塵が舞って赤くなっています。でもその土壌は肥沃で、作物を育てるのには大変に適しているそうです。澤口さん夫妻の家で実際に手で採らせていただいた野菜は本当に美味しそう！　きゅうり、なす、ミニトマト、トマト、大根、栗、三尺豆、とうもろこし、などなどなど。両手にいっぱいの新鮮なお野菜を抱えるなんて、日本にいたときには体験したことがなかったかもしれません。すごーく幸せ気分が沸きあがってきます！

新鮮野菜も嬉しいけれど、もっと嬉しかったのはお２人の移住５０年を振り返った体験談の数々です。インディアンが川沿いにちょこっと住むだけの、猛獣も時に出たという大ジャングルに送り込まれ、人力で森林を伐採し、開墾していった苦労の数々。最初から大豆栽培で成功したわけではなく、大豆にたどり着くまでの苦労話もありました。大豆の販売価格はシカゴ穀物市場（Chicago Board Of Trade、CBOT）が策定するので、思うように価格が設定できないという束縛もあるそうです。このような話は午後に伊沢さん夫妻のお宅でも伺うことになります。

さあ！　園田さん宅に戻ったら、今日のお昼ご飯は新鮮野菜をたっぷり使った手作り料理ですよ♪　澤口さんの奥様に美味しい調理法も教わったので、調味料類は園田さんにいただいて、いろいろと楽しく作ってみました。また、園田さんの家にある調味料も美味しいのですよ。現在ピラポは大豆農家が多く、炊いたごはんから米麹も起こして手作りでお味噌を作っているんですって！　ああ、味噌がうまい、味噌がうまい！　と、やみつきになる美味しさがあります。

写真は出来上がったお昼ごはんでーす。

＜今日の昼食＞
ごはん、きゅうりとわかめの酢の物、揚げなすの煮びたし、三尺豆とトマトと玉ねぎのマヨビネガーサラダ、栗の甘露煮、わかめのお味噌汁、豚の煮物、大根の葉の炒め物、納豆、揚げなすの煮びたし、大根おろし、ゆでとうもろこし、三尺豆のにんにく醤油炒め。



特にボリビアが終わってアルゼンチンに入ってから、ここ何日も、肉・肉・肉だらけ、野菜不足の毎日を送ってきました。彼ら、野菜食べないので、そういう肉食文化圏に入り込んでいったので当然そうなるわけですが、記録的猛暑の連日ということもあり、本当に身体は疲れていました。何もかもが美味しくて・・・と書くと簡単に終わっちゃうのでもう少し書きましょうか。

まず感動したのは、お味噌の美味しさです。お味噌汁も美味しいし、新鮮きゅうりを縦に切ってお味噌をちょこっとすくって食べるだけで、すごく元気になる美味しさがします。次に感動したのは三尺豆を使ったサラダ。三尺豆はインゲンが何十ｃｍにも長くなったようなもので、でも加熱すると甘みが引き立って美味しく、教わった通りの調理法だとホント感動する美味しさでした。更に感動したのは、納豆です。このピラポの地で採れた大豆で自家製納豆を作っているのです。あとは大根おろし。普段大根おろしとは、薬味のような感覚で食べるものですが、連日疲弊していた今日食べた大根おろしは元気がでる味だと思いました。この大根は辛味大根に少し似ていて、鬼おろしにしたのが良かったです。


午後は、伊沢さん夫妻のお宅へ園田さんと３人でお伺いしました。移住から開墾、今の発展へと至るまでの苦労の話や、その苦労が報われた話はいつ誰に伺ってもぐっと来るものがあります。そしてそれらはまた非常に興味深く、園田さんをも含め、この５０年で密林ジャングルを大豆畑の大平原へと変え、川辺にインディアンしかいない土地を立派な町に変えた日本人移住者の皆さんに、大きな大きな尊敬の気持ちが沸き起こってくるのです。

伊沢さんの奥様はお豆腐作りの名人とのことで、本当に美味しそうな自然な大豆の色が残っているお豆腐を２丁も分けてくださいました。園田さんの奥様手作りの福神漬けも素晴らしく美味しく、その辺の鶏が落とす卵を使った卵がけごはんもすごく美味しい！　夕食もお野菜いっぱいの、幸せなごはん時間を過ごしました。