2人の世界旅 日々の記録

4年3ヶ月、1日も欠かさず綴った旅日記
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ベナン>2008年01月31日(Thu)
★ブクンベ→ナティティングー
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■ソンバ族との触れ合いの日
昨日は、夢のようなトレッキングを終えて、そしてトーゴの旅を終えました。

トーゴとベナンの国境を越え・・・といっても、地元の人は自転車でチャリーンと乗り回すような田舎道、畑道なので、どこが国境線かなんて分からないのどかなところです。ホント、「いつの間にベナンに入ったんだろう」とあっけにとられてしまうような、そんな国境越えでした。
(注:出国手続きはトレッキング開始前、カンテKandeの町の警察で済ませておきました)

実は、あづさがどうしても来たいと思っていた、クタマクKoutammakou、バタマリバBatammariba人の土地、その見聞との出会いは、ベナン側、ここブンクベBoukoumbe村周辺に住まう「ソンバSomba族」の存在を知ったことが始まりでした。

トーゴ側ではバタマリバ人と呼ばれ、ベナン側ではソンバ族と呼ばれているため、似てはいても同一ではない民族なのかと思っていたら、今回この土地を旅して、書籍と、地元の人の話より、私たちは、その両者は実は同じ民族を指していることを知ることができました。書籍も地元の人の話がなくても、私たちは、同じ言語、同じ文化、同じ生活スタイル、まったく異なることを見せない様式の数々に、両国側ともに同じ民族であることは、気づいていましたけれど・・・。

今日は、ベナン側で、ソンバ族(バタマリバ人)のいる大地を歩きましょう。簡単なブクンベ村の散策ではありますが、やはりいつ見ても素晴らしいタタtataの伝統建築には目を奪われっぱなしです。フェティッシュ(呪物崇拝)の社も見ることができました。

畑の中を通り、車道から離れて歩くことにしました。そうすると、視界の先には人々が集う場所が見えてきました。

「あれは、なんだろう?」

近づいてみると、1軒の家屋の前に多くの人の集まり。そして皆が、壷から出したお酒を飲んでいるではありませんか! トーゴ側でバナと呼ばれていた、麦と水を発酵させたお酒は、こちらではチョクトゥというのが通じやすいようです。

家屋の前にはフェティッシュがあり、そこには鮮血がしたたり、美しい鳥の羽が捧げられていました。・・・ああ、今日は儀式の日だったのだ・・・それを見て気づきました。ここにいる皆は、儀式のあとの、酒の酌み交わしの最中だったのでしょう。

ブンクベ村

男たちは快く、私たちにも伝統酒チョクトゥをふるまってくれました。濃いチョクトゥの次には、発酵度の高い(=糖分が減少し、炭酸が多く発生している)お酒であるトゥルがふるまわれました。私たちを含めて酒を飲む人々の傍らでは、草の蔓と石を使って儀式用の道具を作る男性。そして、ああ、また逢えたねおばあちゃん・・・唇に穴をあけて牙を生やす、老婆の姿・・・。

何らかの理由で、中年の女性や若い女性には受け継がれなくなった文化を守る、おばあちゃん。とってもとっても素敵。トーゴだけでなく、ベナンでも、こういったおばあちゃんに逢えて、幸せだなーって、思いました。

何よりも、私たちを儀式のあとの大事な時間に受け入れてくれ、お酒を振舞ってくれた、ブクンベの村のみんなと出会えたことは、本当に嬉しいこと!

こうしてブクンベの村を見て回ったあとは、ナティティングーNatitingouへの車を見つけ、夕方には移動完了です。

ナティティングーは、もうすっかり都会です。アスファルトで舗装された道路に、町中にゆきわたる電気と水道。

明日はここからベナンをどんどん南下し、世界遺産アボメイ、奴隷海岸ウイダー、水上都市ガンビエと、ベナン観光三昧を頑張る予定です。

でもそれらはきっと大変にツーリスティックになっていて、きっと今日の、ブクンベの村で得た心地よい感激には、出会えないような気もしています。

「それはそれ、これは、これ。」と、自分の気持ちをツーリスティックに変えれば、また気分良く観光地に赴けるでしょう。
本日の旅
行動 :ブクンベ観光、ブクンベからナティティングーへ移動、ナティティングー観光
朝食 :ワチ(豆と米の炊き込み)にソストマト(トマト味の辛いシチュー)をかけたもの、モハブ(白いごはんをまとめて成型したもの)にソスアラシー(ピーナッツソース煮込み)をかけたもの/バッサンバ村
昼食 :(朝食が遅かったので朝昼兼用になった)
夕食 :イグナム(ヤムイモ)で作ったクスクスに塩と油をかけてトマトソース煮込みの魚をソースごと乗せてトマトを乗せたもの、La Beninoiseビール/宿、モニモニ(豆の粉をようかんのように蒸したもの)にヤシ油をかけたもの、ブイ(ダマなしの穀物粉のおかゆ)/ナティティングーの路上ごはん屋
宿泊 :オーベルジュエキエドゥAuberge Equied

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旅情報
1セーファーフラン=0.25円

*ブクンベからナティティングーへの移動
ブクンベの村の中心地(ナドバからの道と警察前の道が交差するところ)からバイクタクシーや乗り合いタクシーが出ている。1500セーファーフラン、所要1時間半ほど。ナドバから来ると、まずブクンベ近郊でのベナン入国手続きが必要となる。私たちは、ナティティングーに向かう際に警察に寄ってもらい、パスポートスタンプを押してもらった。

なお、トーゴ出国の手続きは、カンテからナドバに向かう前に、カンテの警察署で済ませておく。