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■ムルンダバへ向けて移動開始
トゥリアラToliaraで過ごした3日間は、次なる目的地ムルンダバMorondavaへの移動手段探しと、絶不調のあづさの静養とで終わりました。ムルンダバへは、船での移動も視野に入れていたのですが、安い船が見つからず、また所要時間の見当もつけにくいことから、結局はカール(中型バス)で移動することに決めました。
普通旅行者がとるルートとしては、西のトゥリアラからいったん東のアンチラベAntsirabeまで700km近い移動をし、そこから再び西のムルンダバまで400km近い移動をするものです。どちらも毎日トランスポートがあり、「みんながよく使う道」になっています。所要は2日間。
でも、でも! 私たちが絶対にとこだわったのが、トゥリアラからまっすぐ北上してムルンダバを目指すルートです。こちらは乾期のみ、週2、3便の不定期運行で、未舗装道路を通るアドベンチャールート。これならたったの400kmの移動ですむのです。“たったの”とはいえ、何故か、こちらも所要2日。つまりは道が悪いのですね。
朝4時に起き、ひっそりとマリーの家を出て、ターミナルに着きました。そして比較的良い席を取ることができました。この道を通るまでは、さぞかし相当の悪路かも・・・と覚悟をしていたのに、意外にもでこぼこは少なく、良い道だったのではないかと思います。
しかし流石はレアルート。大きな河にたどりついたあとは、オンボロの川渡し船に車両を乗せて移動します。
浅瀬に絡まって動けなくなったとき、どこからか村人が数十人集まり、みんなが力を合わせて川渡し船を動かしていました。そのちから、働く男の真剣な表情、久しぶりにいい光景を見たと思いました。
更に村人の活躍は続きます。川を渡り終えると白砂の、まるで砂漠のような大地に直面しました。タイヤの空気圧を変えるような場所もないわけですから、このままではバスは走っていくことができませんよね。・・・うまく文字で伝えられるかどうかわからないけれど、徐行で進むバスのタイヤの前に丸太を置き、バスは丸太の上を走ることで砂すべりを回避し、走り終わった丸太を村人がダッシュでバスの前に再び置き、バスは丸太の上を走る・・・こういう作業を、長い間繰り返していたのです。
今日、車窓から見たバオバブの群れは、本当に素晴らしかった。
ひょっとしたらムルンダバに行かなくても、この群生のほうがすごいのでは? と思ったほど。
マガダスカルの移動ですから、夜も車は走り続けます。あまり揺れないので、車内で前の座席のせもたれにうつぶせて寝ました。足はパンパンにむくんでいますけど、これまでの移動に比べたら大したことないってなもんです。
本日の旅
行動 :トゥリアラからマンジャへ移動
朝食 :バゲット、カフェ(濃くて甘いコーヒー)/トゥリアラの食堂、ゆで卵入りパスタスープ/トゥリアラの路上ごはん屋
昼食 :Akoho sauce(アクーソス、鶏のトマト煮込み)、Vary(ファーリ、ごはん)、ルマサーバ(ゆで汁)、Rano vola(ラヌフラ、おこげ茶)/アンキリルカの食堂
夕食 :Akoho(アクー、鶏のトマト煮込み)、Vary(ファーリ、ごはん)、Rano vola(ラヌフラ、おこげ茶)/アンキラブの食堂
宿泊 :ムルンダバ行きカールの中
旅情報
1アリアリ=0.056円
*トゥリアラからムルンダバへのバス
南行きタクシーブルースステーションから直行(約400km)でムルンダバへ向かうカール(中型バス)が週2便ある。雨季は通れないため乾期のみの運行(乾期でさえ何度も渡河がある)。私たちはこの直行カールに乗った。1人50000アリアリ、所要約36時間(マンジャの町で4時間ほどの仮眠時間あり)。その他、いったんアンチラベまで戻り再びムルンダバへ行く、超迂回ルート(合計約1000km)ならば通年運行している。