:: 旅176日め : 世界旅40ヶ国め : 和人214ヶ国め : あづさ61ヶ国め ::
■アユーンからマリへ移動
朝、砂だらけの顔で、起きました。
和人もあづさも、体中砂だらけです。
体力も消耗されていて、起きたゴザの上でただぼーっとしていると、乗り合いタクシーに一緒に乗っていた人の姿がちらほら、そして見たことのない男の姿もちらほら。見知らぬ男はあづさに、「ここがアユーンだ」と言います。
なんと!!! 昨夜「ここはどこだろう」と思っていた場所は、アユーンエルアトルスAyoun el-Atrousだったのですね。走行時間や到着したときの雰囲気から、ひょっとして・・・とは思っていましたが、本当にアユーンに到着できたのですね。
ヌアクショットで乗車する前、アユーンまで15時間と教えられたのが、実に30時間もかかっていたなんて・・・。
さて、そうなると、次の車を探さなくっちゃ。その男は、「我々もバマコBamakoに行く」と言います。バマコはマリの首都、ここにダイレクトで移動できたら理想的とばかりに、早速料金の交渉を始めました。しかし、手持ちのウギア現金が足りない・・・。私たちは男の目の前で財布をひっくり返して「これだけしか持っていないんだけど・・・」と言うと、嘘をついていない雰囲気を察してくれたのか、相当の安い値段ではありますが、了解してくれました。半額近くまで下がったんじゃないかな。
(でも、そのあと、ひみつポケットから1000ウギア札が1枚出てきて、実は無一文にならなかったのは秘密です^^)
実は、その車が“くせもん”で、どうやらここアユーンでのタクシー許可を取っていない車だったようです。ポリスともめています。私たちはお金を払ってしまったあとなので、車変更~とはいかず、その車の所有者がポリスともめている様子を傍らで聞きながら、ずっと「しゃーないなー」と待っていました。
近くに、ヤギ(と思う)の皮の水袋がありました。ここに入っている、少々獣臭い水をもらいペットボトルに詰めて、お昼頃ようやくの出発です。
舗装された良い道を走り、夕方、ようやくモーリタニア側国境へと到着。長かったきつい移動は、ヌアクショットを出てから実に46時間かかりました。でもここからマリ側国境へ移動し、更にバマコへ向けて移動が続きます・・・
■マリ入国!
モーリタニア側国境を越え、しばらく車が走ると、マリ側国境に到着しました。乗り合いタクシーの同乗者は何かしらのトラブルを起こしている様子です。私たちは賄賂を要求されることもなく、無事にマリ入国です。
普通、国境は国家機密の一端であり、決して写真すら撮ってはならないところです。なのにここの国境は人が優しく、またあづさ得意のニコニコチョコン(ニコニコっとしておじさんの近くにチョコンと座り、フレンドリーに話しを始める)で、おじさんたちは「お茶、飲むかい?」と言ってくれます。仲良くなったら写真も撮らせてもらえ、思い出深いモーリタニアの旅の終わりと、期待でいっぱいのマリの旅の開始を、国境写真の形で手元に残すことができ、嬉しい限りです。
車が再び走り出すと、サハラの国モーリタニアとは一転して、サヘル地帯の豊かな大地が目に飛び込んできます。サヘルとは「サハラの縁(ふち)」という意味で、サハラ以南の、西アフリカ諸国の緑豊かな大地を指す言葉としても使われます。そのほか、頭に物を乗せて歩く女性の姿や、泥壁の集落など、モーリタニアとは違って、いかにもマリらしい光景がいっぱいです。
さて、ニオロNioroの町を過ぎ、車は夜も走ります。でも、夜12時くらいだったでしょうか。道が、ポリスによってせき止められている所があり、今日の移動はここで終了とせざるをえません。
車から、作業用のビニールシートが降ろされ、今日はアスファルトの上にシート1枚だけで、路上泊。
ヌアクショットNouakchottを出発してから、54時間経過・・・まだ一度も歯すら磨けていない・・・。しかも今日は寒くて風も出ていて冷え込みました。アスファルトはどんどん体温を奪っていき、本当に寒いです。2人、作業用シートにくるまって寝ますが、小石も体にゴロゴロぶつかり、痛いのなんのって(ρ_;)
本日の旅
行動 :ヌアクショットからマリへ向けて移動、マリ入国
朝食 :パン、ズリック、お茶/アユーンエルアトルスの車道脇のゴザの上
昼食 :カボチャとヤギ肉入りバターライス/コボニの村
夕食 :パン、ヤギ肉と玉ねぎの炭火焼き/マリ入国してからどこかの村の路上ごはん屋
宿泊 :シェバブグという村で、路上寝
旅情報
1ウギア=0.5円
1セーファーフラン=0.25円
*アユーンエルアトルス経由マリ入国
Lonely Planet(英語最大手ガイドブック)には、国境の手前の町(アユーンエルアトルス等)で出国手続きを済ませるように書いてあるが、乗り合いタクシーに同乗したモーリタニア人は国境ですればいいと言い、実際、モーリタニア側国境で出国手続きを済ませられた。